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『レベルE』No.004「From the Darkness」&No.005「Crime of nature…!!」 感想

 何が恐かったといって、あの山本くん(偽名)の懇切丁寧(?)な食事シーンの描写が恐かった。  ここまで細かく描かなければならない必然性ってあるのかなあ、それとも、これってやっばり、ホラーマンガなんだろうか……(私はホラーもオカルトも嫌いなんだよ、実は)。  おまけにジャージまで食べちゃうしなあ。食事は綺麗にしましょう……って、これは“餌”に対する礼儀なのか、単なる証拠いん滅なのか……。  「寝るなと言われても眠くなる。食うなと言われても腹はへる。言えることなど何もない」というのは、まったくその通りで、あの山本くん一家に何を言っても慰めにはならないし、また何を言うべきでもないと思える。  ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの『愛はさだめ、さだめは死』という短編小説が、このようなテーマを扱っていたが、ここでも理性は本能に負ける。やはり悲劇の原因はそのような生物が恋愛感情を持つまでに進化してしまったこと、としかいいようがない。まさしく、愛はさだめであり、そのさだめに従うことが死に直結する悲しい種族なのである。  ところで、我ながら恐かったのは、あのオチを読んだ瞬間に、バッと前のベージを開き、「これはクラフト隊長が塗ったベタなのね~、サド隊員なんか几帳面そうだから、背景とか描かされていたんじゃないのかしら~、このお弁当もサド隊員が描いたものかも~」とかほざきながらうっとりとしていた、という事実である。  私も理性が本能に負けてる(笑)。アブナイアブナイ。  ちなみに、コリン隊員は斜線引きとトーン貼りね。うん(勝手に決めつけてる(笑))。  でも、王子さまは本当にいつも美人に描かれているわね。よっぽど冨樫先生のお気に入りなのかしら。特に髪がとっても綺麗に描いてあるのよ(あごに手をあてるポーズをとるのは、あの方の癖なのか?)。  それにしても、相変わらすクールなサド隊員がナイスだ(私、この人、好きなのよ)。