『レベルE』No.006「Here come color ranger!!」,No.007「Dancing in the trap!!」,No.008「The crying game」&No.009「Game over…!?」 感想

 今回、1ページ目ではやくもひっくり返ってしまった(苦笑)。
 まさか、前回のラストのお言葉を本気で実行するとは……さすが、王子さまだ!
 やはり正義の味方は、かわいい(一部、かわいくないのもいるが)いたいけな(あまりいたいけじゃないのもいるが)小学生でなければいけないのだよ、クラフト隊長(大笑)。

 ところで、今回のシリーズを読んでて悟ってしまったんだけど、この『レベルE』というマンガは、“皆の不幸を指さして喜び、心の底から大笑いしながら楽しむ”というのが、もっとも正しい読み方なんだなあ、きっと。
 私はクラフト隊長もサド隊員も黛くんも王子さまも大好き!
 で、その大好きな人たちが困ってたり怒ってたりすねてたり呆然としてたりする姿を見るのは、めちゃくちゃ楽しいんだな(大笑)。
 なんか本当によくないマンガだよね、これ。だから、大好きなんだよ!!!!!!!

 いきなりアナクロ(笑)なカッコでご登場の王子さまに倒れる(大笑)。
 王子さまってさ……ものすごく育ちがいいわりに、よく思い返してみると、あんまりセンスよくないよねえ(苦笑)。いや、「センスが悪い」というよりは、「センスがズレてる」ってのが正しい表現のような気もするんだけど、
 まあ、他人の価値観には絶対に従わないような方だから、それが当然なのかなあ……う~ん……でもなあ……もうちょっとマシなカッコはできなかったのかなあ……っ
 しっかし、本当にラリッてるなあ、この方、笑っちやうほど楽しそうだし、全身タイツ着てるし(笑)。

 いきなり話は変わるけど、黛くんはむちゃくちゃかわいい!
 あのぼうっとした表情とか、喜怒哀楽がみえないとことか、妙なところによく気がまわる性格とか、むっちゃんマイペースなとことか、頭の回転のいいとことか、得体のしれない思考形態とか、小柄なとことか、ツヤベタの髪とか、めちゃくちゃ私の好みにハマッちゃってるんだが(私の好みって一体……でも、最近、『るろうに剣心』に出てくる宗次郎がお気に入りなのも、実はそこらへんの条件がハマッちゃってるせいなのだ)、とにかく何といったって顔が好きなの!
 やっぱりね……マンガのキャラの命は顔だよね……(笑)。
 ところで、「ナス色のお姫さま」って、一体、どんなんなんだろう? 服がナス色なのか? 皮膚がナス色なのか? それとも全体がナス色なのか?

 さて、今シリーズの2話目にはいって、ようやくクラフト魔人(笑)のご登場。
 本当にこの人は、とっても強くて優秀な軍人のハズなんだが、どうしてこんなにも不遇なんだろう……って、そりゃ当然、王子さまのお気に入りだからだね。うん。
 すっかり地球の生活(山形の生酒?)になじんでいるようで、なんかのんびりした感じ(王子さまが留守だからか?)だけど、こんなどでかい長髪の兄ちゃんが、こういう普通のアパートに住んでて、ご近所の人は一体、彼らを何だと思ってるんだろうな。案外、サド隊員あたりが、タオルセットでももってご近所に引越しのあいさつまわりをしてたりしてね……やあ……なんか想像すると笑える。でも、クラフト隊長とサド隊員とコリン隊員の3人で同じ部屋に暮らしてるとすると、かなり暑苦しいような気が……。
 それにしたって、クラフト隊長ってば、あんなクサイ芝居で王子さまをごまかせると本気で思っているんだろうか?(あれじゃあ、誰もだまされないと思うんだが)
 で、毎度おなじみ(?)のクラフト隊長のちゃぶ台返し! になるわけだが、「じゃあ、お前、敵か!? オレの敵だな? 違うならすぐ来い」とかわめいといて、サド隊員に、「はい敵です」とか言われたら、どうするつもりだったんだろう?
 サド隊員にそんなこと言われたら、クラフト隊長、まっしろになって死んじゃうかもしれないな……。サド隊員はクラフト隊長の精神の最後の砦だよな。
 クラフト隊長……サド隊員に見捨てられなくて本当によかったね。うん。


 さて、今シリーズの3回目と4回目では、珍しく王子さまが苦境に立だされております。
 こんなに王子さまがどつかれまくってるってのはすごいよなあ。クラフト隊長あたりがいたら、そりゃもう大喜びだっただろうなあ(笑)。
 ところで、2回目で王子さまが「衣装はどうしようかな」って言ってた時、私はてっきり魔王の衣装のことを言ってるんだと思ってたのね。
 やっぱり特撮ものの敵の大ボスって言ったら、レザー系の黒服で、ロングブーツで、黒いマント(裏地は赤か紫)で、鎖やらアクセサリーやらをじゃらじゃらつけてるんだよね。王子さまたったら、結構、似合いそうだよね。うっとり~。
 とか、言ってたのに、実際に出てきたのはお姫さま(苦笑)。それも似合いすぎ!(女装が違和感なさすぎるよな~)
 王子さまの場合、やってることは確かに“陰謀”とか“策略”ではなく、“いたずら”とか“いやがらせ”の部類に属するもんなんだよね(かなり度を越してるけど(苦笑))。この方は、物欲にかられて何かをやるってことは、おそらくまったくないんじゃないかと思うの(まあ、欲なんか出さなくても十分にぜいたくな暮らししてるけど)。
 それこそ、自分が楽しければなんだっていい。そのためには、ありとあらゆる努力を借しまない。自分の身を危険にさらしても、結果的におもしろくなってりゃなんでもOKなわけね。徹底してるなあ。
 おまけに王子さまときたら、頭は過ぎるほどにいいのに、なんかどっかヌケている。もう少しあとさき考えろよな~(笑)。
 結構、おもいついたら、あまり深く考えずに行動にうつすタイプなんだね。
 まったく、この方、「ややアブノーマル」どころじゃないよな~(まあ、そちらの方面についてどうなのかは存じあげませんが(苦笑))。こんな方がノーマルだったら、宇宙の破滅だよな~。

 ところで、「蛙ぴょこぴょこ……」、「バスガス爆発」、『オジャパメン』、『PL学園校歌』、百人一首の逆さ読みのどれが一番、簡単なんだろうかと考えたんだけど、現在の私では確実に『オジャパメン』がもっとも簡単!(我ながら情けない) でも「蛙ぴょこぴょこ……」の2.5秒以内も、今、試してみたところでは(これを書きながら実験している私って……)、練習すればどうにかクリアできそう。
 必死の赤川くん、ぐれてる清水くん、点目になってる横田くん、悩んでる百地くん、真剣に検討してる黛くんと、それぞれ実に個性的。
 本当にこの5人の意見が完全に一致することって、滅多にないんだろうね。
 こんな個性バラバラな5人が、どういういきさつでこんなふうにグループになっちゃったのか、せひ知りたいもんだな(特にどうやって赤川くんがこのグループに入ったのかが謎である)。
 で、このやたらと性格がくいちがっている5人組の共通点が、最後に判明。つまり、5人ともフェミニストだったんだな(笑)。
 やたらとガールフレンドが多い百地くん。好きな女の子に好きな男の子がいたって自分が好きなんだからかまわない、と軽く言い切っちゃう清水くん。好きな女の子は特になし、とあっさりしてる黛くん。照れて好きな子の名前が言えない横田くん。結局、何も言わなかった赤川くん。
 女の子に対するスタンスはまるっきり違うけど、それぞれに女の子を大事にする姿勢は同じなんだな(魔王は性別不明っぽいけど、女の子的な扱いをされてる)。
 冨樫先生のマンガってのは、どれを読んでも、女性キャラはかなり大切に扱われてるような気がするから、冨樫先生ご自身がフェミニストなのかもしれない。
 だけど、本当にこの子たちは、しぶとくてたくましい。
 これくらいずぶとい連中じゃないと、ゲームは楽しめなかっただろうから(あの5人はもともと楽しんでいなかったけど)、王子さまの人選はかなり正しかったと言えるんじゃないかと思う。
 したたかでずぶとくて、適応能力が高くて、チームワークのいい彼らは、将来、どんな大人になるんだろう。
 楽しみなような末恐ろしいような……(特に黛くんがね(笑))。


 今回のシリーズって、とにかく富樫先生のお遊びの部分が多かったような気がする。
 そりゃもうシュミにはしりまくり!(笑)
 ついには王子さままでいじめられ役に転落(?)し、このマンガは“王子さまが他のキャラクターたちをいじめまくる”というものから、“冨樫先生がキャラクターたちをいじめまくる”という内容になってしまったような気がしないでもない。
 でも私としては、いじめられてるのが、王子さまだろうがクラフト隊長だろうがかまわなくって(なんて薄情な読者なの)、とにかくおもしろけりゃなんだってOKなんだな……って……なんか王子さま的な感覚だな、これ。
 こうなってくると楽しみなのは、次回の展開。
 はたして、王子さまに正義の鉄拳(ゴールデンハンマー)をくだせるカラーレンジャーたちの再登場はあるのか?(ないだろうが、あったらクラフト隊長とサド隊員とコリン隊員と雪隆くんと美歩ちゃんが喜ぶだろうな)
 今度はギャグなのかシリアスなのか。SFなのかホラーなのかミステリーなのか。
 まったく先が読めない『レベルE』のおかけで、私の人生は明るいのであった(大笑)。