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『レベルE』No.014「Boy meets girl」,No.015「Full moon…!」&No.016「Honeymoon…!」 感想

 とりあえず、最初から順序だてて書きましょう(苦笑)。  まずは、カラーレンジャー続編。  王子さまがいないと、『レベルE』はこんなにもノーマルなマンガになるんだなあ、というのが感想かしら(笑)。  そういえば、王子さまがほとんど登場しなかった、コンウェル星人編(王子さまが描いたマンガのおはなし)は、かなり正統派な短編マンガの趣があって、これが『レベルE』というマンガから独立して、短編として発表されてもまったく違和感はないだろう、という感じだった。やはり、『レベルE』独特の雰囲気をつくっているのは、あの王子さまなんだろうな(それとも、王子さまがいるからこその『レベルE』、というのが正しいのだろうか?)。  それにしても、あいかわらず仲がよくってフェミニストなカラーレンジャー諸君が、私は大好きだ。  黛くんはやっぱりクールで何を考えているのかよくわかんないけど、横田くんに対してあれだけつっかかっていったところを見ると、この子はこの子なりにイラついていたんだろうな、と思う。  清水くんと横田くんは、意地っぱりだけど、すっごくまっすぐなところがまったく変わってない。  百地くんの徹底した女好きもまったく変わってなくってねえ……(寂しそうな女が好みとは、年の割にシブイなあ)。  それで、赤川くんは、仲間はずれにされているようで、実はしっかりとした役割を持って、仲間に必要とされているような気がする。この常識はずれな連中には、常識はずれなくらい常識的な赤川くんが必要なんだよ。うん。  ところで、話は変わりますけど、ようやく5人のフルネームが出てきましたね(清水くんの名前だけは前から出てましたけど)。黛くんてば真夜って名前なんてすね。かわいいなあ(赤川くんの太陽って名前はスゴイ)。  次は、王子さまご結婚編。  クラフト隊長が「バカ王子。バカ王子」と連呼してたのは、あれは悪口じゃなく、れっきとした名前だったんですね! 「王子さまの名前がわかんない!」とかずっとファンの間で騒いてたんだけど、実はちゃんと作中で明かされていたん,ですね!(えらいひっかけ問題だな)  もしかしたら、この王子さまの名前こそが、『レベルE』最大のギャグだったのかもしれない……って、ずいぶんと前フリの長いギャグだな……。  それにしてもルナ王女はスゴイ! の一言。  このお姫さまは、本当に熱心に、王子さまの成...

『レベルE』No.012「Field of dreams!」&No.013「Escape from!!」 感想

 おっひさしぶりいっ、の雪隆くん。  雪隆くんと初めて会ったのは1年前、『レベルE』が始まったのも1年前、ということで、「そうか、もう1年経つんだなあ」と、なんかしみじみとしてしまいましたわ。  ディスクン星大のラファティくんまで再登場で、連載1周年記念という感じで、このマンガが始まった時の、あの異常にhighな気分(苦笑)を懐かしく思い出すことができてうれしかったです。  富樫先生。本当にありがとうございました。  でも、王子様は、あれ以来、まったく雪隆くんと会ってなかったんですねえ。私はまた地球滞在が始まった途端に雪隆くんのとこにおしかけたんだと思ってたわ。  雪隆くんて、性格は確かにちょっとチンピラっぽい(笑)けど、むちゃくちゃまじめな高校球児なんだよね。「ベストはつくす。それだけゆっとく」なんて、すっごくさわやかスポーツマンガっぽくっていいじゃないか!  しかも、雪隆くんのいる如月高校野球部というのがとってもいい! ラファティくんがonlyになっちゃう気持ちわかるなあ。  ばかばかしいほどの明るさと、あくまでも勝利を求める厳しさと、野球にかける一途さと、とにかく野球が好きで好きでたまらないという姿勢が愛おしい。……うらやましいなあ、藤井マネージャーが……(でも、私は彼氏にするんなら雪隆くんの方がいい(笑))。  冨樫先生はご自身が高校球児だったようだから、この如月高校野球部の雰囲気は、とても懐かしいものなのかもしれないね。  「オレが行って、彼らのツキが落ちたらかわいそうだろう」なんて……ああ……本当にクラフト隊長ってばおいたわしい(それにしても、ドグラ星にもゲンかつぎなんてもんがあるんだねえ)。「あなたは悪人にはなれません」なんて部下に断定されちゃってるけど、本当にクラフト隊長って根本的に人がいいんだな。あんだけの大ゲンカをしてた雪隆くんのことを思いやって、ゲンかつぎでテレビ観戦すら拒否するぐらいだもんなあ。  しっかし、今回もサド隊員のフォローは見事なものがあって、人生をはかなむ隊長の肩を抱いて「いいんです。いいんです」と声をかけるあたりが特にすばらしい。だって、「がんばってください」と無意味なはげましされるよりも、「いいんです」と達観した言葉をかけられる方が、この場合、ドツボにはまらないような気がするもの。  ところで、今回、連載開始以来、初めてクラフ...

『レベルE』No.010「You're my darling!」&No.011「Love me tender」 感想

 今回、2回連続でカラ一表紙! アンケート結果がかなりいいのか?(笑) ……などという余計なことは横においといて……今回、クラフト隊長の出番が多くて、ついでにサド隊員も出番が多くて、うれしかった。  クラフト隊長ってのは、頭の回転はいいし、決断力もある。多分、優秀な軍人さんなんだろうと思うわけ(ちょっと激しやすいとこが難点だが)。  だけど、どうにもこうにも相手が悪い。あの王子さまと女王さまだもんなあ……。  クラフト隊長も多分、今回はクヌキかキツネになって、サキ女王をだましきるつもりだっただろうに、反対にあっさりとだまされもやって……結局、クラフト隊長って根本的にタヌキにもキツネにもなれない性格なんだわ。  せっかく、あんなベッタベタの嘘をばかばかしいと思いながらもついたのにねえ……。おまけに住居不法侵入だけでもあんなに悩むなんて、えらいマジメ。  それに引き替え、王子さまはあいかわらず素晴らしい!(なにが?)  “蛇の道は蛇”“毒をもって毒を制す”……めすらしく誰にも迷惑をかけず、反対に役だっていた。……なんて画期的なんだ!(笑)  「おれ達が罪の意識におびえる程度のリスクで済めば」なんてニッコリ笑ったとこを見て、この方が罪の意識におびえるなんてことあるのかしら、としみじみと思っちゃったりしたんだけど、この時の髪をアップにした王子さまが美人なので許せてしまう。  そういえは、今回、めすらしくコリン隊員の台詞が多かった。  しかし、ああいう話題にあんなにムキになっていたあたりをみると、そういう目にあった経験があるんじやないかな……この人(すっごいありえる話だ)。  「サキちゃん!」「ミキヒサくん!」……と、ラストのページでうれしそうに手を組んで歩いている2人を見るだけならば、十分にお幸せな構図だが、その裏にあるサキ女王の素顔を考えると、かなり背筋の寒いものがある。  「種族維持を妨げるあらゆるハードルは取り除く自信があります」ときっぱりと言い切ったサキ女王は、その言葉通り、見事にハードルを取り除いちゃったわけで、そのある意味、一途で真摯な姿勢はあっばれとしか言いようがない、  ところで、サキ女王は何年か経って、人類がそれでも繁殖している様子を見たら、それこそ憤死しかねないほど怒りまくるような気がするんだが……報復の心配とかはないのかなあ。  ミキヒサくんはただで男...

『レベルE』No.006「Here come color ranger!!」,No.007「Dancing in the trap!!」,No.008「The crying game」&No.009「Game over…!?」 感想

 今回、1ページ目ではやくもひっくり返ってしまった(苦笑)。  まさか、前回のラストのお言葉を本気で実行するとは……さすが、王子さまだ!  やはり正義の味方は、かわいい(一部、かわいくないのもいるが)いたいけな(あまりいたいけじゃないのもいるが)小学生でなければいけないのだよ、クラフト隊長(大笑)。  ところで、今回のシリーズを読んでて悟ってしまったんだけど、この『レベルE』というマンガは、“皆の不幸を指さして喜び、心の底から大笑いしながら楽しむ”というのが、もっとも正しい読み方なんだなあ、きっと。  私はクラフト隊長もサド隊員も黛くんも王子さまも大好き!  で、その大好きな人たちが困ってたり怒ってたりすねてたり呆然としてたりする姿を見るのは、めちゃくちゃ楽しいんだな(大笑)。  なんか本当によくないマンガだよね、これ。だから、大好きなんだよ!!!!!!!  いきなりアナクロ(笑)なカッコでご登場の王子さまに倒れる(大笑)。  王子さまってさ……ものすごく育ちがいいわりに、よく思い返してみると、あんまりセンスよくないよねえ(苦笑)。いや、「センスが悪い」というよりは、「センスがズレてる」ってのが正しい表現のような気もするんだけど、  まあ、他人の価値観には絶対に従わないような方だから、それが当然なのかなあ……う~ん……でもなあ……もうちょっとマシなカッコはできなかったのかなあ……っ  しっかし、本当にラリッてるなあ、この方、笑っちやうほど楽しそうだし、全身タイツ着てるし(笑)。  いきなり話は変わるけど、黛くんはむちゃくちゃかわいい!  あのぼうっとした表情とか、喜怒哀楽がみえないとことか、妙なところによく気がまわる性格とか、むっちゃんマイペースなとことか、頭の回転のいいとことか、得体のしれない思考形態とか、小柄なとことか、ツヤベタの髪とか、めちゃくちゃ私の好みにハマッちゃってるんだが(私の好みって一体……でも、最近、『るろうに剣心』に出てくる宗次郎がお気に入りなのも、実はそこらへんの条件がハマッちゃってるせいなのだ)、とにかく何といったって顔が好きなの!  やっぱりね……マンガのキャラの命は顔だよね……(笑)。  ところで、「ナス色のお姫さま」って、一体、どんなんなんだろう? 服がナス色なのか? 皮膚がナス色なのか? それとも全体がナス色なのか?  さて、今シリー...

『レベルE』No.004「From the Darkness」&No.005「Crime of nature…!!」 感想

 何が恐かったといって、あの山本くん(偽名)の懇切丁寧(?)な食事シーンの描写が恐かった。  ここまで細かく描かなければならない必然性ってあるのかなあ、それとも、これってやっばり、ホラーマンガなんだろうか……(私はホラーもオカルトも嫌いなんだよ、実は)。  おまけにジャージまで食べちゃうしなあ。食事は綺麗にしましょう……って、これは“餌”に対する礼儀なのか、単なる証拠いん滅なのか……。  「寝るなと言われても眠くなる。食うなと言われても腹はへる。言えることなど何もない」というのは、まったくその通りで、あの山本くん一家に何を言っても慰めにはならないし、また何を言うべきでもないと思える。  ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの『愛はさだめ、さだめは死』という短編小説が、このようなテーマを扱っていたが、ここでも理性は本能に負ける。やはり悲劇の原因はそのような生物が恋愛感情を持つまでに進化してしまったこと、としかいいようがない。まさしく、愛はさだめであり、そのさだめに従うことが死に直結する悲しい種族なのである。  ところで、我ながら恐かったのは、あのオチを読んだ瞬間に、バッと前のベージを開き、「これはクラフト隊長が塗ったベタなのね~、サド隊員なんか几帳面そうだから、背景とか描かされていたんじゃないのかしら~、このお弁当もサド隊員が描いたものかも~」とかほざきながらうっとりとしていた、という事実である。  私も理性が本能に負けてる(笑)。アブナイアブナイ。  ちなみに、コリン隊員は斜線引きとトーン貼りね。うん(勝手に決めつけてる(笑))。  でも、王子さまは本当にいつも美人に描かれているわね。よっぽど冨樫先生のお気に入りなのかしら。特に髪がとっても綺麗に描いてあるのよ(あごに手をあてるポーズをとるのは、あの方の癖なのか?)。  それにしても、相変わらすクールなサド隊員がナイスだ(私、この人、好きなのよ)。