『暗殺教室』第140話 過去の時間・7時間目、もしくは、死神の「手」と先生の「触手」
殺せんせーの過去編、ラストの表紙は、雪村先生と出席簿と「手」と「触手」か。
託されたのは出席簿だけではなく、生徒たち。
そして、それを受け取るのは、「手」と「触手」。
「手」の方も「触手」になりかけている、ぎりぎり人間の「手」で、これが雪村先生が最期にみた、「死神」の両手なんだよね。
雪村先生のシャツに何気に殺せんせーの口というのもいいなあ。
今の殺せんせーの姿は、雪村先生の美的センスからいって、めっちゃ喜ばれるんじゃないかな。
「死神」をどうしても止めたくて、「死神」に飛びついてしまったという雪村先生。
自分を見てもらえてない、ってわかってても、それは「死神」を見捨てる理由になんかならなかったんだね。
死に瀕している雪村先生の姿に、おそらくは人生ではじめて後悔した「死神」。
大事なものを失って、人生のすべてを変えるほどの後悔をした。
これは理事長先生と同じ構図なんだな。
雪村先生が最期にE組の生徒たちを託したのは、「死神」に残りの時間を後悔だけで過ごしてしまわないように、人を殺すことしか知らない人が、これから何をすべきか迷ってしまわないように、「やるべきこと」をさししめしてあげたいという想いもあったのかな、と思った。
雪村先生からの誕生日プレゼントはあのネクタイだったのか。
殺せんせーのあのサイズであの大きさなんだから、普通の人がつけたら相当でかいんだろう。
確かに、なにかの余興ぐらいしか使う場面が思い当たらないよな。
触手に”どうなりたいのか”と問われて、「死神」は「弱くなりたい」と答えた。
人類最高レベルの強さになっていた彼が望んだものは弱さか……。
強さゆえに愛する人を見失った彼は、弱きものが見える弱さを望んだ、ということか。
だからこそ、殺せんせーは弱点だらけなのか。
茅野ちゃんもイトナくんも「強さ」を願い、結果、触手を暴走させた。
殺せんせーが触手を制御できているのは、「弱さ」を願ったからこそ、なんだろうか。
「君になら殺されても悔いは無い。だが、君以外にそんな相手がいるとは思えない」
「死神」が求めるものは、殺されても悔いは無い、と思えるほどの相手か。
そしてきっともう、E組のみんなはそんな存在になってる。
殺せんせーは、茅野ちゃんに死ぬ危険がなかったとしても、あの茅野ちゃんに殺される気はなかっただろう。
きっと、暴走した茅野ちゃんは、暴走して大事なものが見えなくなった自分と重なった。
だから、そんな状態の茅野ちゃんに殺されるわけにはいかなかっただろう。
だって、今の殺せんせーはきっと、歪んだ触手に感情を歪められたままで死んでしまわなくて、本当によかったと思ってる。
だから、そんな状態に茅野ちゃんを追い込むなんて、それこそ死んでもイヤだっただろう。
殺されても悔いはないほど愛した人に、しっかりと自分をみつめてもらいながら殺されたい。
殺せんせーの最期の望みはそういうことなのかな。
「でも、精一杯やろう」
このセリフは今回、私がもっとも泣けたセリフだった。
きっと「死神」はこんなことは言わないし、考えない。
誰かがそんなことを言ったら、鼻で笑ったに違いない。
「精一杯」という言葉で、私の中でようやく「死神」と殺せんせーがリンクした。
殺せんせーは、自分が望んだ姿になって、精一杯、生徒たちに向き合っている。精一杯、生徒たちを愛している。
殺せんせーは、生徒たちには余裕綽々な姿をみせつけながら、きっといつだって、生徒たちのことを考えすぎてテンパっている。
殺せんせーは精一杯、生きているんだ。
よかった。
「死神」が「先生」になれて、本当によかった。
託されたのは出席簿だけではなく、生徒たち。
そして、それを受け取るのは、「手」と「触手」。
「手」の方も「触手」になりかけている、ぎりぎり人間の「手」で、これが雪村先生が最期にみた、「死神」の両手なんだよね。
雪村先生のシャツに何気に殺せんせーの口というのもいいなあ。
今の殺せんせーの姿は、雪村先生の美的センスからいって、めっちゃ喜ばれるんじゃないかな。
「死神」をどうしても止めたくて、「死神」に飛びついてしまったという雪村先生。
自分を見てもらえてない、ってわかってても、それは「死神」を見捨てる理由になんかならなかったんだね。
死に瀕している雪村先生の姿に、おそらくは人生ではじめて後悔した「死神」。
大事なものを失って、人生のすべてを変えるほどの後悔をした。
これは理事長先生と同じ構図なんだな。
雪村先生が最期にE組の生徒たちを託したのは、「死神」に残りの時間を後悔だけで過ごしてしまわないように、人を殺すことしか知らない人が、これから何をすべきか迷ってしまわないように、「やるべきこと」をさししめしてあげたいという想いもあったのかな、と思った。
雪村先生からの誕生日プレゼントはあのネクタイだったのか。
殺せんせーのあのサイズであの大きさなんだから、普通の人がつけたら相当でかいんだろう。
確かに、なにかの余興ぐらいしか使う場面が思い当たらないよな。
触手に”どうなりたいのか”と問われて、「死神」は「弱くなりたい」と答えた。
人類最高レベルの強さになっていた彼が望んだものは弱さか……。
強さゆえに愛する人を見失った彼は、弱きものが見える弱さを望んだ、ということか。
だからこそ、殺せんせーは弱点だらけなのか。
茅野ちゃんもイトナくんも「強さ」を願い、結果、触手を暴走させた。
殺せんせーが触手を制御できているのは、「弱さ」を願ったからこそ、なんだろうか。
「君になら殺されても悔いは無い。だが、君以外にそんな相手がいるとは思えない」
「死神」が求めるものは、殺されても悔いは無い、と思えるほどの相手か。
そしてきっともう、E組のみんなはそんな存在になってる。
殺せんせーは、茅野ちゃんに死ぬ危険がなかったとしても、あの茅野ちゃんに殺される気はなかっただろう。
きっと、暴走した茅野ちゃんは、暴走して大事なものが見えなくなった自分と重なった。
だから、そんな状態の茅野ちゃんに殺されるわけにはいかなかっただろう。
だって、今の殺せんせーはきっと、歪んだ触手に感情を歪められたままで死んでしまわなくて、本当によかったと思ってる。
だから、そんな状態に茅野ちゃんを追い込むなんて、それこそ死んでもイヤだっただろう。
殺されても悔いはないほど愛した人に、しっかりと自分をみつめてもらいながら殺されたい。
殺せんせーの最期の望みはそういうことなのかな。
「でも、精一杯やろう」
このセリフは今回、私がもっとも泣けたセリフだった。
きっと「死神」はこんなことは言わないし、考えない。
誰かがそんなことを言ったら、鼻で笑ったに違いない。
「精一杯」という言葉で、私の中でようやく「死神」と殺せんせーがリンクした。
殺せんせーは、自分が望んだ姿になって、精一杯、生徒たちに向き合っている。精一杯、生徒たちを愛している。
殺せんせーは、生徒たちには余裕綽々な姿をみせつけながら、きっといつだって、生徒たちのことを考えすぎてテンパっている。
殺せんせーは精一杯、生きているんだ。
よかった。
「死神」が「先生」になれて、本当によかった。