『幽遊白書』 「絶望の続き…!!」の巻 感想

今週の心の叫び
幽助のバカ~!!

不親切なあらすじ

閻魔大王の要請により、霊界特別防衛隊が出動した。
一方、魔界にやってきた桑原、蔵馬、飛影の3人は仙水と最後の対決を開始した。
だが、仙水の圧倒的な力のまえに、彼らはあまりにも無力だった。
その頃、人間界ではプーに新たな変化が起こっていた。さて、その変化の意味するところは。

後のことを考えて~

私ね。今まで、結構、我慢してたんですよ。
なんとゆ-か……感情を爆発させることを。
なぜかとゆ-とね。いつもの爆発なら、まだ許されるんじゃないかと思うんだけど、今回のキレ方ってのは、我ながら恐すぎてね。そんなものを皆様に読ませるのはど-かな-、とか思っていたわけなんですよ。
だけどね。今週の幽遊を見て、私、ど一しても耐えられなくなってしまいましたのよ。
そんなわけで、今週はいつも以上にオーバーヒートするのでね。覚悟しといて欲しいの(いつもながら、読者を脅してどうすんだか……)。
もう……ついてこれる人だけついてきてちょうだい(誰もついてこなくてもかまわないわ)。私、どうしようもなくキレてますから。
そんなわけで、今週の幽遊です。
ここのところの展開にずっと苦しい思いをしている私ですが、実は一番、ショックが大きかったのは、幽助が“死にそうな”時でしたのよ。“死んだ”時じゃなくってね。
だって、私は幽助か死ぬなんて展開を考えたことがなかったから、そういう事態を考える、という作業自体に、ものすごい負荷を感じてしまったのよ。
「それはないよ~」って感じでね。
だけど、実際に幽助が死んでしまった時ってのは、その前の週に予告がうってあったわけだから、“ショックの続き”って感じで、「ああ、やっぱりそうなってしまったのかぁ」といった感じだったの。
やっぱり、予告なしのショックってのは、予告ありのショックより、ダメージが大きいものよね。
でね、最初にガーンときて、その後、じわじわときつくなってきて……今週にいたって、もうイヤになっちゃったのよ。
もう……なんなのよ。幽助!
私は絶対に許さないわ!
桑原くんを泣かせたこと。蔵馬を泣かせたこと。
そして、誰よりもなによりも飛影ちゃんを泣かせたことが許せない!(表面上は泣いてないけど、心の中で泣いているに違いないわ)
幽助には、なんらかの考えがあったのかもしれない。やむを得ず、あんなことをしたのかもしれない。
幽助だって、痛かっただろうし、苦しかっただろうし、つらかっただろう。
だけど、やっぱり許せない~!
飛影ちゃんをあんなに苦しめるなんて、もう、絶対絶対、許せないわ。
例え方が悪いけどね、桑原くんは死んでも、蔵馬は死んでも、幽助は生き残るべきなの。
幽助たち4人に、上下関係とかそういうものは存在しないけれど、核は誰がなんといおうと幽助だから、その核がぬけちゃった今、他の3人は何をどうしていいのかわからなくなっちゃってる。
今週の戦い方を見て、本気でそう思った。
貴方たちねぇ、もうちょっとコンビネーションとかを考えなさいよ。
なんだか3人そろって、“皆で仙水を倒そう”という発想がない。これは私の独断かもしれないけど、どう見ても、全員が“自分が仙水を倒してやる”って考えてる(蔵馬は違うかもしれないけど)。
だから、桑原くんは桑原くんで、飛影ちゃんは飛影ちゃんで、幽助のカタキをとる!(仙水にダメージを与える)という役をどうにかして獲得しようとがんばってるから、結果、3人バラバラに攻撃してて、どうにもまとまりがない。
それもこれも幽助がいないせいなのよ。
幽助かいる時は、なんだかんだ言って、一番、重要な仕事をするのは幽助たった。
だから、幽助のサポートをするような形で、他の3人は動いてたから、結果、4人はわりとまとまりのある行動をしてた。
だけど、今は核がいない。
だから、3人は空中分解をおこすしかない。
幽助がいない場合、いつでも中心的存在になるのは蔵馬だったけれど、今は、その蔵馬ですら平静ではいられないのだから、どうにも収拾のつきようがない。
それに、蔵馬だけが冷静でも、桑原くんと飛影ちゃんは止められない。絶対に止められない。それは蔵馬もよくわかってる。
私は、蔵馬の「飛影……本当に後のことは考えていないようだな」ってモノローグを読んで、泣いてしまいましたよ。
だって、本当に今の飛影ちゃんは、幽助のいない未来を考えるのを拒否しているんだもの。
だけど、飛影ちゃん。幽助は生き返るから、お願いだから、後のことを考えて~! 私は貴方のことが心配でしょうがないのよ。

飛影ちゃんの行く末

そんなわけで、私が今、一番、気にかけているのは、桑原くんでもなく、蔵馬でもなく、ましてや幽助でもない。
飛影ちゃんのことが、一番、心配なの。
もうもうもう……どうして、飛影ちゃんがこんなに我を忘れて(忘れたいんだろうなぁ)、無理に無理を重ねてがんばってるのに、幽助は現れない!
飛影ちゃんは、このまま仙水を倒しても、人間界には戻ってこないような気がしてしかたがない。
幽助か生き返っても、生き返らなくても、飛影ちゃんは魔界に留まるかもしれない。飛影ちゃんは、幽助を許すことができないかもしれない。
飛影ちゃんはきっと、自分に害を与えた者を許さない。
そして、幽助はあきらかに飛影ちゃんに害を与えてしまったの。
飛影ちゃんは、幽助を失ってショックを受けたけれど、同時に、幽助を失ったことにショックを受けた自分にもショックを受けたんじゃないのかしら。
自分で認めたくない部分、隠し続けておきたい部分を、幽助は掘り起こしてしまった。
そして、もう飛影ちゃんは、昔の幽助を知らない飛影ちゃんには戻れない。
そんな弱い部分をさらけだしてしまっても、幽助が目の前にいるうちはまだよかった。弱くなってしまった部分は、幽助がカバーしてくれてたから、弱くなったことに気づかずにすんだ。
飛影ちゃんは、欠けたパーツの存在に気づかずに生きてきた。そして、その部分に幽助という存在がなんの違和感もなくおさまってしまったので、飛影ちゃんはそこに欠けたものがあったことに気づかずじまいだった。
だけど、そのうまってしまった部分がもう一度、欠けてしまったらもう駄目なの。そこに欠けた部分があったということを自覚せずにはいられない。自分は完成品ではなかったということに、気づかずにはいられない。幽助かいなければ、完成品にはなれないと思い知らされてしまう。
飛影ちゃんは無意識のうちに幽助に依存していたわけだけれど、もともと、依存するということを知らなかった子なだけに、一度、依存してしまったら、その心地よさを忘れることができない。
そして、その依存させてくれる存在を失ってしまった今、飛影ちゃんは依存してしまった自分ではなく、依存することの心地よさを自分に教えてしまった幽助を責めるんじゃないのかしら。
依存することを教えてしまったのなら、ずっと依存させておかなければいけないの。そうでないなら、最初から依存させちゃいけない。もしくは、少しづつ突き放していかなくちゃいけない。
居心地のいい場所から、突然、追い出されてしまった飛影ちゃんは、だったら、居心地のいい場所なんか最初から提供するな、と思うにきまってる。
誰にも頼らずに生きてきた飛影ちゃんを、幽助がいなくなった途端にどうしようもなく暴走してしまうような飛影ちゃんに変えてしまったのは、幽助なのよ。
だったら、責任をとりなさいよ、幽助。
飛影ちゃんは、この怨みを忘れないかもしれない。そして、二度と同じダメージを受けないために、幽助に近寄らなくなってしまうかもしれない。
飛影ちゃんは一番、“心”が弱い子なの。
“力”での戦いには強いけれど、“心”の戦いにはひどくもろいところがある。
飛影ちゃんを慰めることができる者なんて、どこにもいない。
雪菜ちゃんのところに逃げ込むような飛影ちゃんじゃないし、蔵馬のところにだって逃げ込めない(桑原くんは論外だろうなぁ(苦笑))。
だから、どんなに怨んでも憎んでも、結局、今の飛影ちゃんを救えるのは幽助だけなの。
だから、お願い幽助。飛影ちゃんを助けてあげて。それこそが、幽助にしかできないことなんだから、飛影ちゃんのためだけにでも生き返って、責任とってくれなくちゃいけないのよ。