『週刊少年ジャンプ』2017年19号 感想

『ハイキュー!!』(第249話 喧騒と静寂)
烏野高校、5年ぶり9回目って、結構な回数だな。「古豪」って呼ばれてるのも当然か。
そして、鵜養コーチも応援団もちょっとそわそわしてる中で、通常運転の武田先生が頼もしすぎる。

稲荷崎はリベロ以外はみんな180cm超えで191cmまでいるのかっ。そのリベロも174cmって、大地さんと変わりない身長。
身長がわりと均一なのは、粒ぞろいのよい選手を集めることができる強豪校ならでは、なのかもしれない。
そう考えると、烏野のでこぼこっぷりは逆にすごいことのように思える。

場の空気を味方につける、という言葉があるけど、数を揃えれば自分に有利な「空気」をつくることも可能、ってことなんだなあ。

ところで、跳ぶのに夢中になって、打つの忘れるってどういう事態なんですか?
日向くん、集中力高すぎ(笑)。
これは影山くんじゃなくても「同時にやれねえならやるな」って言いたくなるよね。

『ROBOT×LASERBEAM』(4th round 鷹山×ロボ)
鷹山くん、クール系にみえて実はめっちゃ熱血系。
それに対して、ロボくんは平温系?
勝ちたいという欲はないし、かっこよいとこみせたいという欲もないし、ほめられたいという欲もない、だからプレッシャーがない。
心理的な駆け引きにおいて負ける要素がないって、勝負事に関してはものすごいアドバンテージな気がするな。

『鬼滅の刃』(第57話 刃を持て)
普通にしゃべってるねずこちゃんが、なんかおとなっぽくみえる。
そうだよなあ、ねずこちゃんの妹属性ばっかりみてきたけど、本来はねずこちゃんも弟妹を持つお姉ちゃんで、お母さんとお兄ちゃんを支えてきびきび働くしっかり者だったんだよなあ。
鬼化して、いろんなものが抜け落ちた結果、お兄ちゃん大好き要素だけが残ったのが今のねずこちゃんなのかな。

愛しい家族に背を向けて「本当なら」を心の中で繰り返す炭治郎。
夢だとわかっていてもすがりつきたいほど愛おしい世界。
「でももう俺は失った」
だから炭治郎は走る。
まだ失っていないものを失わないために。

「本当なら」からの「でももう失った」のこの流れのせつなさが美しい。
炭治郎の悔しさと、悲しみと、守れなかった家族へのもうしわけなさが、ひしひしと伝わってくる。
そして、そんな重いものを大事に抱え込みながらも、炭治郎の無意識領域はどこまでも広く暖かく、海と空だけが広がる静謐な世界なんだ。
こういうのを「尊い」って言うのかなあ、って思った。

ところで、善逸と伊之助はある種の化物なんですか?
「異常に我が強い奴」って……それだけですむ雰囲気じゃないんだが。
そうだよねえ「我が強い」と「心が強い」はべつものだよねえ、とか思ったりした。

それにしても、夢の中のこととはいえ、自分で自分の頸を斬るとは、覚悟が決まり過ぎではないか、炭治郎。

『Dr.STONE』(Z=6 大樹VS司)
「似たもん夫婦」と言われて否定しない大樹&杠ちゃん……確かに似たもの夫婦。

『左門くんはサモナー』(第76話 左門くんは恥という概念がない)
左門くんとはまた違うベクトルで、アンリちゃんを強く欲するベル様。
「俺様の命」とはまた熱烈だなあ。
だから、ベル様と左門くんは相いれない。
ベル様が欲しいのは「最凶」のアンリちゃんで、左門くんが欲しいのは「友達」のアンリちゃんだから。

左門くんは人間だから、アンリちゃんやベル様の感覚からみればすぐに死んでしまう。
今ひと時、アンリちゃんを放置して、左門くんが死んだ後で、元のアンリちゃんを取り戻せばよいじゃん、とも思うんだが、たとえ一瞬であろうとも、アンリちゃんが最強でないことを許せないのか、一度弱ってしまったら、アンリちゃんが元に戻ることはない、と考えているのか。
とかいろいろ考えたんだけど、アンリちゃんが弱っている、と感じた時点で、もうベル様には耐えられなかったって感じにみえるなあ。
未来のことなんか考えてなくって、ただ、今の状況が耐えられない。先のことなんか知ったこっちゃない。
それって、左門くんと同じなんだよなあ。

「寒気がするほど孤独で一途」
こんなイヤなところが似てる上司と弟子をもったネビロス閣下が不憫すぎる……。