『幽遊白書』 「究極の闘気!!」の巻 感想

今週の心の叫び
忍は危なすぎる~

不親切なあらすじ

仙水の主人格である“忍”は、究極の闘気といわれる“聖光気”をもって幽助を威圧する。
だが、その実力の違いを知りながら、コエンマの制止をも振り切って幽助は“忍”に闘いを挑もうとする。
さて、幽助のその自信の根拠とは?

“忍”の力

さすがに、あの樹さんがおっかけしてる(大笑)“忍”はただもんじゃありません。
なにがただもんじゃないって、涼しい顔して幽助に握手を求めておきながら、その次の瞬間には幽助の腹を無表情でドコドコ踏みつけにするあたりが、ただもんじゃない(はやくいえば、ただの危ないやつである)。
まったくまったくまったく腹がたつ!
ただでさえボロボロの幽助を、なにもあんなに徹底的に踏みつけにしなくったって~。
もう、どこまでも憎たらしいやつだわ(こうやって私は、どんどん仙水ファンを敵にまわしていくわけだな)。
そんでそこまでひどいことやっときながら、またまた涼しい顔で「よろしく」とはどういうこと?
ブラブラしてる幽助の手がすっごく情けなくって、おもわず「幽助~っ」とか涙目になりながらうめいてしまいましたよ(飛影ちゃんはどんな顔して、この光景をみつめてたのかねぇ)。
ああ、それなのにそれなのに……幽助か怒るとさっさと背を向けて「樹」とか言ってるし~。
それにしても、樹さんはかいがいしいねぇ。
今までもこうやって、樹さんは仙水さんの世話女房をやってたのかなあ……う~ん、なんていやらしいの(苦笑)。
仙水さんの服と腕のスペアをせっせと持ち歩いている樹さんは、考えるだけで……かっ、かわいい!
あの闇の手が仙水さんの世話をしている姿を見て、これが本当に樹さんの手だったらよかったのに~、とかヨコシマなことを考えてしまったのは私だけ?
仙水さんに服を着せる樹さん……すっごくいかがわしくって、おもわずうっとりしてしまうわ(なんだかんだ言って、不健全な話が好きですね、私)。
しっかし、大口開けてバカ笑いする仙水さんは、一体、なんなんでしょうねぇ。
ああしないと聖光気を発することができないとか……(だったら幽助には絶対に聖光気なんか身に付けて欲しくないぞ!)。
「もう休みたまえ」とか言ってる仙水さんは、すっごいハンサムさんなんだけどなぁ。

完全な仙水

欠けてたものが全てうまった完全な仙水さんてのは、一体、なんなんでしょうね。
私から見れば、欠けたとこだらけの仙水さんだけど、そんな欠けた部分を、仙水さんはそこにあてはめるべきでないもので埋めてきたような気がしますね。
で、完成予定図からは程遠い完成品ができたわけだけど、出来上がってしまったからには、それこそが完成品。図面なんてものはいわゆる机上の空論となってしまう。
そして、その完成予定図を描いたのはおそらくはコエンマさま。だけど、出来上がったのは、樹さんが描いた完成予定図と同じものだったというわけだ。
幽助は“何も捨てない”と決意した時に強くなったけれど、仙水さんは何もかもを捨てることで強くなった。
守りたいと思ったものを守りきるために強くなりたいと願った幽助に、欠けた部分はないんじゃないのかしらね。きっと、欠けた部分は桑原くんや蔵馬や飛影ちゃんが、きちんと埋めてくれるから。
だけど、何を守るべきかを見失ってしまった仙水さんは、今やどこにも守るべきものがない(樹さんが守るべきものになってあげられたらよかったのにね)。
では、欠けた部分を埋めてくれる者を持たない仙水さんは、一体、なにでそれを埋めたのだろうか。
多分、自分自身にしか頼ることができなくなった仙水さんは、自分自身で欠けた部分を埋めてしまった。それが、他の6人の人格というわけだ。
だから、欠けた部分をきちんと埋めた“忍”は、欠けた部分を持たないのだ。
だけど……それはあきらかに不自然。どこかに無理が生じてくる。
そうして仙水さんは、いつか戸愚呂のように自己崩壊を起こすだろう。本来、出せるはずのない力を、使ってしまった代償として。

幽助は負けない!

さて、あんな変な男はほっとくとして(仙水さんは、どんどん扱いがひどくなるなぁ)、とにかく、幽助はかっこいいのです!
手くせどころか足くせまで悪い幽助は、おしゃぶり(正確には魔封環)だって簡単に足で取り返してしまう。
おおっ、いいぞ幽助! パチパチパチと、おもわず拍子してしまったほど(だから、私は人前で幽遊が読めないんだよ)、あの幽助はかっこいい。
それでも、おもわずコエンマさまが「忍!!」と叫んでしまったのは、きっと幽助が負けると思ったからだね。
だから、幽助ではなく仙水さんを止めようとしたんだ。
だけどもう……現在の状況では、幽助も仙水さんもコエンマさまの部下では有り得ない。
コエンマさまには気の毒だけど、2人とも今は霊界探偵じゃなくって、ただ対立しあってるだけの男と男だから、コエンマさまの命令なんて何の力も持たないのだ(コエンマさま……怨むのなら、自分の人選を怨みなさいね)。
コエンマさまは立場的には幽助を応援しなきやいけないんだけど、心情的には2人とも応援したい……と言うよりは、2人とも応援したくないといったところだろうね。
それにしても幽助はどんどんワイルドにかっこよく、強くなっていく。
どんなにボロボロな姿も、どんなに痛々しい姿も、それが幽助であるのなら、私はどこまでも幽助か好き!
ああ……幽助、これ以上、私に好きにならせてどうしようっていうの?(笑)