『ジャンプSQ.』2008年01月号 感想

ちゃんと発売日に買ったんだけど、うっかり書き損ねていた『ジャンプSQ.』創刊2号の感想。
なんかだいぶ時期をはずしてしまった……。
とりあえず、次号までは買う予定。
そこから先、どうするかは『TISTA』次第?

『テガミバチ』
巻頭カラー。
ガンコなまでにワンパターンな色使い。だが、そこがいい!

初登場のサンダーランドがやたらカッコイイ。
他人にどんなふうに思われようとも、人間たちと動物たちの命を守るという仕事に一途なサンダーランド。
ちょっと一途すぎて、視野が狭いとこがあるかもしれないけど。

ゴーシュを探すための道標が示された今回。
サンダーランドはラグの力強い仲間になってくれそうな気配。
とりあえず、ステーキがほんとのステーキにならなくてよかった。

『屍鬼』
お久しぶりです、の藤崎竜先生。
小野不由美先生の『屍鬼』とは、おもしろい組み合わせだなぁ。
ちなみに私は『屍鬼』挫折組……。

それにしても、原作がついても藤崎先生は藤崎先生のまんまだ(『封神演義』も原作付きではあったけど、あれはちょっと特殊だしね)。
小野先生が書くホラーと藤崎先生が描くホラーは、ちょっとというかだいぶ毛色が違うと思うんだけど、しっかり藤崎先生テイストになってる。

『岸辺露伴は動かない -六壁坂-』
久しぶりの『岸辺露伴は動かない』シリーズ。
実はこれを読みたいがために買った。
あいかわらずの荒木節。あいかわらずな露伴先生。
これでおもしろくないわけがない。
今年、読んだ読みきりマンガの中で一番おもしろかったかも。

荒木先生の描くホラーはギャグと紙一重な感じで、怖いのになんだかユーモラスに見える。
そういえば、ホラーとギャグは実は同じ線上に立っているのだと、最初に示してくれたのは楳図かずお先生だったかなぁ。

『TISTA』
今回もタイトルページがかっこいいなぁ。

殺人という罪の重さに耐えかね、傷つくばかりのティスタの心。
だけど、誰もティスタを助けてあげられないし、ティスタも誰かに助けを求めてはいけないと思い込んでしまっている。
作中に繰り返し挿入されるアニメ『シッパイダーマン』。
ティスタはこんな風に誰かにほめられたいわけでもないし、頼られたいわけでもないし、認められたいわけでもないんじゃないかと思う。
ティスタを動かすのは使命感と罪悪感。
しかし、使命感で動く度に罪悪感が増していくというデススパイラル。

自分は神のために働いているのだという使命感だけが、ティスタのか細い精神を支えている。
だけど、それも長くは続かない感じがする。
最初っからヒロインがこんなに追い詰められてちゃ、そんなに長い話にはならないような気がするんだけど‥‥。
アーティーは何やってんだよ! と、やつあたりしたくなる展開。