『D.Gray-man』 第191夜 「アイの記憶」 感想

子供の神田が視る夢に出てくるのは、蓮華の花が群生する場所で微笑む「あの人」。
「ハナビラが落ちるまえに…」って言っても、すでに枯れてるように見えるんだが。

はじめてみたはずの「外」の記憶を持っている神田。
その手に握られているのは、まだ武器化されていない六幻なのかな?

ここで話は少しさかのぼる。
神田とアルマはすっかりなかよしさんになっていた。
あの神田が腹抱えて大声で笑ってるしっ。なんかものすごいものを見たような気が。
そして、アルマがマヨラーであったことが判明(爆)。
マヨネーズについてあれだけ薀蓄をたれられるとゆーことは、神田が言うほどバカではない。

今回わかったことは以下の点。
・「セカンド」は亡くなったエクソシストを元につくられているらしい
・生前(?)の記憶を取り戻してしまった「セカンド」は正気を失ってしまう。そのため、科学班はそんな被験体を「凍結処分」にしてきたらしい
・神田の「あの人」は元になったエクソシストの恋人であったらしい

エクソシストを元にしているのなら、イノセンスに適合する可能性も高いってことなのかなあ。
それにしても、教団のために戦って死んだエクソシストを、まだ再利用しようって考えがコワイよっ。

神田が処分されそうになっていると知ったアルマは、たった一人の「友だち」を逃がそうとする。
眠る仲間たちに「ごめんね、見捨てていくわけじゃないんだ」と謝るアルマがせつなすぎる。
仲間は大事。でも、今のアルマにとって神田以上に大切な存在はいない。
だって、言葉を交わせて、共に笑いあえる存在は「ユウ」だけだから、そんな存在が「物体」になってしまうのは、どうしても耐えられないんだろうなあ。

ところで先月の「たった2人の使徒」って言葉に、他のエクソシストたちはどうなってんの? と思ってたんだが、「使徒」と「エクソシスト」は違うんだね。同じ意味だと思ってた。

さて、ここで若き日のマリが登場。
マリは生まれた時から目がみえない人ではなく、戦いで視力を失ってしまっていたんだね。そのうえ指まで失ってしまったしなあ。エクソシストとして生き延びているがゆえに失っているものは多い。
そして、科学班の長髪の青年は若き日のバク支部長であることが判明。……そうか、昔はこんなに髪が長かったんだ。

視力と仲間を失い厭世観ただようマリ。戦いの中で死ぬことを望んでいる。
神田に救われた、とゆーのは、この状態から脱することができたのは、神田がいてくれたからだ、ってゆー意味なんだろうね。

で、そこにアルマに用水路に突き落とされ、ずぶ濡れの神田が現れる。
確かに全然、外じゃないねえ(苦笑)。
でも、マリに拾ってもらえたことが、神田の幸運だったんだろうなあ。
そのまま外に出ちゃってたらのたれ死んでた可能性が高いよ。

サブタイトルの「アイの記憶」ってゆーのは、「私(=本体)の記憶」であり「愛の記憶」であるらしい。
青年になった神田が視る蓮華の花は、「本体」の記憶がみせる幻影で、その花が年を経るごとに増えていくというのは、神田の意志が「本体」の記憶に呑みこまれていく、とゆー意味なのかなあ。
だとすると、14番目の記憶に振り回されるアレンと、「本体」の記憶に振り回される神田は、対になる存在と考えることができる。
14番目の記憶を取り戻しつつあるアレンを、神田はどんな想いでみているのかなあ。
14番目のことが発覚して以来、神田がさらにイライラ状態になっているのは、案外、そこに原因があるんだったりして。