『暗殺教室』第54話 挫折の時間 感想、もしくは、自分は「特別」ではないと知るということ

ついに期末試験の成績発表!

E組のトップは、
英語→学年1位な莉桜ちゃん!
国語→学年2位な神崎ちゃん!
社会→学年1位な磯貝くん!
理科→学年1位な奥田ちゃん!

って……カルマくんどこいった? と思ってたら、数学が学年10位で総合13位。
竹林くんと片岡ちゃんに負けちゃってる始末だよ。
あれだけ余裕かましてたのに、これはさすがにはずかしいだろうな、と思ったら、そこを殺せんせーに突かれて、ぼっ、ってなったカルマくんがか~わ~う~い~。
いや、これはちょっとかわいすぎるだろ。
じたばたするぐらいかわいいだろ。

いやいや、殺せんせーに頭をぺたんぺたんされてもくりくりされても、一言も言い返せないで、顔を真っ赤にしてるだけとかっ!
なんと、渚くんを超える萌えキャラがあらわれたっ(爆)。
でもいつかきっと、渚くんはさらに萌えるところをみせてくれるはずっ!(←勝手にハードルをあげてみた)

いやあ、あんなとがったナイフ(笑)みたいだった子が、普通の中学生みたいじゃないか。
って、まあ、カルマくんも殺せんせーの前ではただの生徒だってことだよね。

てか、余裕かましといても学年13位なわけで、これだけでも相当にできる子なのは間違いないし、本人もそう思ってるだろう。
でも、周囲はそれよりさらにがんばっていた。
要するにカルマくんは、クラスのみんなが一点集中で努力すれば、追い越されてしまう程度の「特別」でしかない。
今のところ、努力などではどうにもならない「特別」を持っている、と作品内で明確に示されているのは渚くんだけなんだよね。

殺せんせーの言う「本気でなくても勝ち続けてしまう」状態で成長してきたカルマくんが、本気で勝ちにきた時、どれほどの力をみせつけるのかが楽しみっ。


「力の意味を!! 今!! 私が最後まで気づけなかった…とても大事な事だから」
殺せんせーが人間だった時に、とてつもない挫折をあじわったんだろうなあ、と思わせるこのモノローグ。
「最後まで気づけなかった」という部分に、なんか、殺せんせーの人生(?)がすでに終わってる、みたいな印象を受けた。
実際、殺せんせーにとって今の自分は「余生」みたいなものかもしれないなあ。


一方、学年1位は守ったのに、カルマくんと同じく恥辱にうちふるえている浅野くん……こっちは若干、気の毒な感じがするなあ(苦笑)。

理事長先生、本当に息子に対して容赦ない。
なんかもう「ねえねえ、今、どんな気持ち?」って言葉を、コマの背景にかきくわえたい衝動に駆られる(笑)。
なんでそんなに楽しそうなんだ。
まあ、自分に反抗的、かつ、隙のない息子が、はじめてみせた言い訳のしようのない「敗北」だもんねえ。
そりゃもう、ここで叩いとかないと、次の機会はいつになるのかわからないもんねえ。
てか、今回、理事長先生がめっちゃ人間っぽくみえて、なんかちょっとうれしかった。

だけど、A組の敗北はすなわち、理事長先生の敗北ではないのかなあ。
E組の躍進をゆるす、ということは、学校のシステムそのものがゆらぐということのような気がするんだが。
それとも、全体の底上げがなされた、ということで学校的にはお得なのか?

ところで、理事長先生、「ありもしない私の秘密を暴こうとしたり」とさりげに秘密の存在を否定したりしてるけど、浅野くんはそんな言葉、信用してないだろうね。
むきになって秘密を暴こうとしそうな予感。


カルマくんはこの試験で、「勝敗」と「強弱」の意味の一端を理解したかもしれないけど、浅野くんはそんなことはなさそうな気がする。
ただ、父親とE組に対する憎しみを増やしただけ、そんな気がする。
まあ、カルマくんはそれ以前に、E組落ちという前歴があるわけで、そういうステップがない浅野くんが、いきなりそこに到達するわけもないか。


そしてなぜか家庭科さん最強説!(笑)
そうか、誰もトップをとれなかった数学を除いて、家庭科を放り込んできたか。
その発想はなかった!
いやあ、寺坂くん、こういう知恵はまわるんだなあ。

てか、家庭科で100点とるのも大変だよね。
なんか、家庭科のテストってめっちゃむずかしかった印象があるんだが(栄養素がどうのこうのとか)。


カルマくん、浅野くん、理事長先生と、超人的と思われていた3人が、それぞれに人間くささをみせた今回。
いやあ、楽しかったなあ。