『ワールドトリガー』第106話 「二宮匡貴」 感想
二宮さんが、オサムとチカちゃんを訪ねてきたのは、麟児さんについて尋ねるため。 雨取って名字はめずらしいから、チカちゃんの名前を知ってすぐに麟児さんとつなげるのはありそうだし、ちょっと調べれば妹だってこともわかるんだろうけど、それならチカちゃんにだけ話せばいいだけなのに、わざわざオサムが戻ってくるのを待っていたのは、オサムと麟児さんの間にもつながりがあることを知っていたのか、隊長であるオサムに無断でチカちゃんに接触するのはマナー違反だと考えたのか。 後者だとしたら、いちいち筋を通さないと気が済まない几帳面な性格なんだろうな。 うん、そんな感じする。 元二宮隊のスナイパー・鳩原未来。 二宮さんは「作り笑いが顔に張り付いた冴えない女だ」とか言ってるけど、二宮さんがただの冴えない女を自分の隊にいれるとは思えない。 今のところA級の女性スナイパーって登場してないし、相当に優秀な人だったんだろうなあ。 てか、その写真どこから手に入れたって感じなんだけど、一緒に食事している時にたまたま撮ったのか、鳩原さんの知り合いから、ボーダーの名前を出して譲り受けたのか。 鳩原さんを唆した黒幕を知りたい、と語った二宮さんに、きっぱりと「きっと兄だと思います」と言い切ったチカちゃんに、ちょっとびっくりした。 「多分」じゃなく「きっと」だもんなあ。 めっちゃ確信があるんじゃん。 で、さらに「兄にならそういうことができます」って……。 これは、普通に考えると、麟児さんが天才的に人をまるめこむのがうまい、という意味にとれるけど、麟児さんに人を動かせる類のサイドエフェクトがある、という意味にもとれる。 妹であるチカちゃんは、麟児さんに不思議な能力があることを知っていて、ボーダーに入ってサイドエフェクトの存在を知り、あれはサイドエフェクトだったんだな、と納得したのかもしれない。 だとすると、麟児さんもかなりなトリオン能力者ということになるが……。 しかし、麟児さんは一体、何がやりたいのかね。 これまでは、チカちゃんのためにゲート封印をもくろんでそれに失敗して逆に拉致られた、ということなのかな、と考えていたんだけど、麟児さんはもっと全然違うことを考えていたのかもしれない。 たとえば、ゲートをふさぐ、とかいう局所的な対応ではなく、もっと恒久的に効果がある対応を考えていたとか? なんか、麟児さんラスボス説が急激...