『週刊少年ジャンプ』2017年12号 感想

『ポロの留学記』(1ページ目 ポロ、高校生になる)
とにかく絵がかわええ。

ポロは2000歳にして精神年齢がやたら子供っぽいな。
まあ、周囲の連中もそんな感じだし、魔界ではこれがノーマルなんだろう。
あと、「書籍部門」とか「雷部門」とかあるけど、ポロのとこは「総合1位」としか書いてなくて、この子は何部門なんだろう、と思ってみたり。

『ONE PIECE』(第856話 "ウソつき")
サンジは「ウソつけ」って言ったけど、ルフィは本気で「うんめェ~」って思いながら食べてたよ、きっと。

理由はどうでもいいから本心を言え、というのはルフィの常とう手段(?)だけど、最後はやっぱりこれが利く、というよりは、これしか利かない状態まで追い詰められてる、ということなんだろうなあ、という気がしてきた。

本当にどうしようもない家族だけど助けたい、と願うサンジ。
父親はともかく兄たちは、そうなっていたかもしれない自分なんじゃないかな。
母親がかばってくれなかったら、自分もそうなっていたであろう姿。
そして、母親はサンジ以外の息子たちだって救いたかったんだろう。
そう思えば、見捨てられないという気持ちが湧いてくるのもわかる気がする。

サンジが自分の"ホーム"であるサニー号の厨房にはやく戻れるといいな。

『ハイキュー!!』(第242話 繋がれるチャンス)
スガさん、東京に来ても受験勉強やってたけど、そのうえで、相手チームのデータをきっちり頭に叩き込んでいたんだなあ。
まさしく、チャンスを絶対に手放さないための準備を怠りなくやってきてるって感じだ。

最後のページの、5人の1、2年生の後ろを、3人の3年生が歩く姿は、いかにも烏野っぽい。
まだ先がある1、2年生は勝利の喜びにあふれていて、負ければそこで終わりな3年生は勝利をかみしめている。そんな感じ。

『鬼滅の刃』(第50話 機能回復訓練・後編)
祝! 50話! いやあ、打ち切られなかったし、しばらくは打ち切られそうにないね。本当によかった。

「頑張れ!! 頑張ることしかできないんだから、俺は昔から。努力は日々の積み重ねだ。少しずつでいい。前に進め!!」というセリフが、炭治郎というキャラのすべてを表わしているよなあ、って思う。
でもって、そんな自分に対する叱咤に、自分で「ハイ!!」って応えるあたりもいかにも炭治郎。

訓練から逃げた善逸と伊之助に対して、「できるようになったらやり方おしえてあげられる」と言える炭治郎がすごい。
いや、普通、怒るだろ。

会話の途中で突然「怒ってますか?」と斬り込む炭治郎ってなんかすごい。
そして、虚を突かれたようなしのぶさんの表情が新鮮だ。

しのぶさんが鬼に対して、改心して罰を受けるなら助けてあげる、みたいなこと言った時、どういうサイコパスだよって思ったけど、あれっていやがらせとかそういうのじゃなくって、かなり本気で言ってたんだなあ。
心の底では思ってたのかもしれない。
鬼に同情の余地はあると思わせて欲しい、と。
鬼にもやさしい心を向けていた姉と、それがどうしてもできない自分を比べて、自己嫌悪におちいってたしのぶさん。
そこに現れた、人を喰ったことのない、憎まなくてもいい鬼であるねずこちゃんと、鬼になった妹を必死でかばう兄の炭治郎。
もししのぶさんが鬼になってたら、あのやさしいお姉さんも炭治郎のように、妹である自分を信じて命がけで守ってくれたかな、とかおもってたのかもしれない。
だとすると、合柱会議の時のしのぶさんがちょっとしおらしくみえたのはそのせいかもね。

しのぶさんがみてきた鬼の被害者は、自分と同じ立場にいる者たちで、しのぶさんはどうしたってその人たちに心を寄せてしまうし、その人たちの悲しみと苦しみに同調してしまうし、鬼への憎しみは降り積もるばかりだろう。
鬼に対して怒るし、憧れる存在から遠ざかるばかりの自分にも怒る。
それは苦しいだろうなあ。

炭治郎は鬼に対して怒っているけど、同情もする。
鬼にねずこちゃん以外の家族を皆殺しにされたのに、それでも同情する。
それは炭治郎がやさしいからかもしれないし、炭治郎にはねずこちゃんだけでも残っているからかもしれない。

しのぶさんは自分にできないことを炭治郎に託した。
炭治郎に託されるものは増えるばかりだ。
そして炭治郎は「頑張ります」としか言えない。頑張ることしかできない。
なんだかんだですごいなあ、炭治郎は。

薬湯をかけるのがかわいそう、って湯呑ごと頭にのっけるとこもオトコマエだし。
てか、カナヲちゃん本当にかわいいな。

ところでラストの「やばい」って、善逸的には「炭治郎の好感度あがりまくりでやばい」で、伊之助的には「炭治郎が強くなっててやばい」ってことなんかな。

『左門くんはサモナー』(第69話 左門くんは女子かよ)
天使ヶ原ちゃんのツッコミ力が高すぎる、と思っていたけど、本人にしてみれば恥ずかしいことになるのか。
しかし、あの環境でツッコミ我慢するってむずかしすぎるよね。

ナッキーの商売、催眠商法っぽいよね。
あわふいてるアンリちゃんが不憫で不憫で。
天使ヶ原ちゃんはひっかかってしまったとはいえ冷静になって無駄な出費を悔やむあたりかなりまともだけど、「良い買い物をした」と言い続けてるアンリちゃんマジヤバイ。