『幽遊白書』 「親父との再会!!」の巻 感想
今週の心の叫び
皆の幸福を願うだけです
不親切なあらすじ
幽助は幻海や桑原に別れを告げ、霊界の協力により魔界へやって来た。
さて、魔界で待っていた幽助の“父親”である雷禅国王とは?
名場面コンテスト
おもわず、冨樫先生ってばなんてことを……、と思ってしまった、あの扉ページの名場面コンテスト結果発表(本当に大胆なことを……)。
1位が蔵馬対鴉戦というのは、同人界の組織票が動いてるとしか思えない、と思ったのは私だけではないでしょう。
だけどやっぱり、一番、うけたのが「幽チャンのバカー」「ひ一タンのアホー」ですね。
これが、あの絵だからまだいいのね。シリアスな絵であれをやられたら、私はきっと1ヶ月くらい立ち直れなかったわ(いろいろな意味で)。
ああ、駄目だわ。冨樫先生が幽助×飛影を公認しているように見えるわ。もう、完全に脳みそが沸騰してるわ。
ところで、幽助対飛影戦というのは、『3匹の妖怪編』の時のことなのかしら、『頭を冷やせ!!』のことなのかしら……はっきりして欲しいぞ!
嘆きのコエンマさま
幽助たちはどうやって魔界に行くんだろう……と思っていたら、霊界を利用するという、あっと驚く裏技があったんですね。
暗黒武術会の件といい、この件といい、霊界ってのは本当に名よりも実をとるところなのね。
まあ、この場合は霊界をうまく利用した3大妖怪の頭脳を誉めるべきでしょう。
しかし、確かに仙水の苦労って一体、何だったの? って感じだわ。
だって、仙水があれほどに苦労してたどり看いた魔界に、幽助は何の苦もなく入っちゃったんだものねえ(仙水ってやっぱりとことん運の悪いヤツ)。
しかししかし、ここで私が一番、気になったのはコエンマさまのあのすねかた!
ああ、コエンマさま。いい年をして、幽助みたいな子供相手に、そんなに露骨にすねないでよ。
“自嘲気味にそう言い捨てた”ということは、コエンマさまってば、形式的に任務をすませて、後はこんなうらめしげな言葉を言ったっきり、すみの方で黙りこくっていたのよ、きっと。
でね、深読みのしすぎたというのはわかってるんだけど、なんだかやたらと気になっちゃったのが、幽助が「オレ達を処分する」と複数形(つまり、蔵馬と飛影ちゃんこみ)で言ってるのに対し、コエンマさまは「お前を抹殺」と単数形(つまり蔵馬と飛影ちゃんが除外され、幽助だけが対象になってる)で言ってるのね。
コエンマさまってば、蔵馬と飛影ちゃんはどうでもよくて、幽助の魔界行きだけを問題にしてるのね(少なくとも、私はそう思った)。
ああ、幽助のために、自身の唯一の居場所であったはずの霊界さえ捨てようとしたコエンマさま……。なのになのに、その幽助にこんな仕打を受けるなんて~。
これが父親からの頭ごなしの命令だったら、いくらでも反抗できるけど、幽助自身がそれを望んでしまったら、もう反対のしようがないのよ、コエンマさまは(桑原くんみたいにストレートに苦情が言える立場だったら、まだよかったのに……)。
幽助、コエンマさまが泣いてるぞ! 魔界なんかに行くんじゃない! などと、叫んでうるうるしてた私って……(それでも私は幽助×飛影ファン(苦笑))。
それでもまあ……コエンマさまも、「退屈してんだ」と言った幽助を見た時に、こうなることはある程度、覚悟はしていたんじゃないかとも思います。
そういえば、コエンマさまはおしゃぶりをしてませんけど、もう霊気を貯めるのはやめたんですかねぇ(エンマ大王に対する抗議のストライキだったりして(笑))
4人の分岐点
4人はとうとう別々の道を選んでしまいました。
けれど私は、とてもつらくはあるけれど、ひどく哀しくなることはありませんでした。
この4人は結局、互いに相談しあうこともなく、皆、自分だけで考え、自分だけで結論を出したのです。
だからこそ、誰もが互いの決断を責めることができません。
どんなに愛しい存在も、どんなに必要な存在も、今やらなくちゃいけないこと、今やりたいことを知っている幽助たちを縛り付けることはできません。
“いつか”ではいけないんです。それはきっと“今”でなくちゃいけないんです。
飛影ちゃんは、“てっとりばやく戦闘能力をあげたい”そうですが、あのプライドの高い飛影ちゃんが、他者の力を借りてでも(本人は利用しているつもりなんだろうなあ)強くなりたい理由を考えてみると、私には幽助以外に原因をみつけることができないんですよ。
幽助は魔族になって、飛影ちゃんがそうと口に出して認めたように、飛影ちゃんよりも強くなった。
飛影ちゃんはきっと、そんな現状に満足いかない。
飛影ちゃんはね、幽助と同じくらい強くなくちゃいけないの。そうでなくちゃ、あの子は幽助のそばにいられないの。
「すぐに追いついてやる」と宣言した飛影ちゃんは、幽助と同等のカを求めて、躯の元に行くんだと私は思うの。
でも、飛影ちゃんてば多分、幽助を追い抜くことは考えてないね。幽助と同じ位置に立つことを望んでいるね。
一日も早く、一刻も早く、幽助と対等になるために、飛影ちゃんは急いで強くならなければいけない。
例え、そのために幽助と離れることになっても、力関係で自分よりも上位にいる幽助のそばにいるよりはずっとマシだと、飛影ちゃんは思ったんじゃないかと、私は思うのですよ。
それにしても、どんな時でも桑原くんをおちょくることを忘れない飛影ちゃんが大好き(笑)。
一方、桑原くんてのは本当に偉い子ですよね。
なんだか、桑原くんだけが未来を見すえて、大地にでんと根をはって生きてるような気がします。
根なし草の幽助と飛影ちゃんはともかくとして、蔵馬さえもが具体的な将来設計を描いていないのに対し(未来が長すぎるんだね、きっと)、この桑原くんの堅実さときたら……。
桑原くんもきっと、幽助と同じ場所に行きたいという願いを持っていたと思う。幽助のいない日々の中で、泣きたくなったりさびしくなったりするだろうと思う。
そうなることを桑原くん自身もきっと承知していて、それでも、自分が定めた道を曲げなかった。
その桑原くんの強さに、拍手を送りたいです。
ああ、皆がそれぞれの道を見失わずに、それぞれの道を辿った、その行き着く先で、笑顔で再会することができるといいんですけど。
父・雷禅
雷禅さまを見て、「とら(『うしおととら』参照)みたい」と思った私は、まだ幽助潮化現象の余韻をひきずっているんでしょうか……(なんだかなあ)。
それにしても本当にハードだよねぇ、この親子は。最初から2人そろって喧嘩腰。
幽助が年をくったらこうなるだろう、の見本みたいなお方です、雷禅さまは(飛影ちゃんが見たら喜ぶかもしれない(笑))。
螢子ちゃんも温子母さんも幻海師範もきっとさびしがってる、桑原くんはくやしい思いをしてるかもしれない、コエンマさまなんかあんなに嘆いている。それなのに、幽助は雷禅さまに会って、妙に生き生きとしていて……なんだか腹が立ってしまいましたよ(単なるやつあたりです)。
だけど、あんなにうれしそうな幽助って久しぶりだねえ。
あんな顔を見てると、幽助は魔界に行くべきだったんだなあ、と思ってしまう。
幻海師範を“くそババア”と呼んだように、雷禅さまを“くそオヤジ”と呼んだ時点で、幽助は雷禅さまを“大事な者”と認めてしまったんですよね(しかし、ヤンキー座りをする国王さまってのは……(苦笑))。
けれど、こんな一目で気に入った親父さまを、幽助は一年後に失うことになってしまうの。
その時の幽助の嘆きようを考えるとすっごく哀しいです。
幽助か幻海師範を失った時はコエンマさまが慰めにきてくれたけれど、幽助か雷禅さまを失った時には、誰がそばにいてくれるんでしょうか(飛影ちゃんにいて欲しい……というのは、贅沢すぎる望みですね)。
皆の幸福を願うだけです
不親切なあらすじ
幽助は幻海や桑原に別れを告げ、霊界の協力により魔界へやって来た。
さて、魔界で待っていた幽助の“父親”である雷禅国王とは?
名場面コンテスト
おもわず、冨樫先生ってばなんてことを……、と思ってしまった、あの扉ページの名場面コンテスト結果発表(本当に大胆なことを……)。
1位が蔵馬対鴉戦というのは、同人界の組織票が動いてるとしか思えない、と思ったのは私だけではないでしょう。
だけどやっぱり、一番、うけたのが「幽チャンのバカー」「ひ一タンのアホー」ですね。
これが、あの絵だからまだいいのね。シリアスな絵であれをやられたら、私はきっと1ヶ月くらい立ち直れなかったわ(いろいろな意味で)。
ああ、駄目だわ。冨樫先生が幽助×飛影を公認しているように見えるわ。もう、完全に脳みそが沸騰してるわ。
ところで、幽助対飛影戦というのは、『3匹の妖怪編』の時のことなのかしら、『頭を冷やせ!!』のことなのかしら……はっきりして欲しいぞ!
嘆きのコエンマさま
幽助たちはどうやって魔界に行くんだろう……と思っていたら、霊界を利用するという、あっと驚く裏技があったんですね。
暗黒武術会の件といい、この件といい、霊界ってのは本当に名よりも実をとるところなのね。
まあ、この場合は霊界をうまく利用した3大妖怪の頭脳を誉めるべきでしょう。
しかし、確かに仙水の苦労って一体、何だったの? って感じだわ。
だって、仙水があれほどに苦労してたどり看いた魔界に、幽助は何の苦もなく入っちゃったんだものねえ(仙水ってやっぱりとことん運の悪いヤツ)。
しかししかし、ここで私が一番、気になったのはコエンマさまのあのすねかた!
ああ、コエンマさま。いい年をして、幽助みたいな子供相手に、そんなに露骨にすねないでよ。
“自嘲気味にそう言い捨てた”ということは、コエンマさまってば、形式的に任務をすませて、後はこんなうらめしげな言葉を言ったっきり、すみの方で黙りこくっていたのよ、きっと。
でね、深読みのしすぎたというのはわかってるんだけど、なんだかやたらと気になっちゃったのが、幽助が「オレ達を処分する」と複数形(つまり、蔵馬と飛影ちゃんこみ)で言ってるのに対し、コエンマさまは「お前を抹殺」と単数形(つまり蔵馬と飛影ちゃんが除外され、幽助だけが対象になってる)で言ってるのね。
コエンマさまってば、蔵馬と飛影ちゃんはどうでもよくて、幽助の魔界行きだけを問題にしてるのね(少なくとも、私はそう思った)。
ああ、幽助のために、自身の唯一の居場所であったはずの霊界さえ捨てようとしたコエンマさま……。なのになのに、その幽助にこんな仕打を受けるなんて~。
これが父親からの頭ごなしの命令だったら、いくらでも反抗できるけど、幽助自身がそれを望んでしまったら、もう反対のしようがないのよ、コエンマさまは(桑原くんみたいにストレートに苦情が言える立場だったら、まだよかったのに……)。
幽助、コエンマさまが泣いてるぞ! 魔界なんかに行くんじゃない! などと、叫んでうるうるしてた私って……(それでも私は幽助×飛影ファン(苦笑))。
それでもまあ……コエンマさまも、「退屈してんだ」と言った幽助を見た時に、こうなることはある程度、覚悟はしていたんじゃないかとも思います。
そういえば、コエンマさまはおしゃぶりをしてませんけど、もう霊気を貯めるのはやめたんですかねぇ(エンマ大王に対する抗議のストライキだったりして(笑))
4人の分岐点
4人はとうとう別々の道を選んでしまいました。
けれど私は、とてもつらくはあるけれど、ひどく哀しくなることはありませんでした。
この4人は結局、互いに相談しあうこともなく、皆、自分だけで考え、自分だけで結論を出したのです。
だからこそ、誰もが互いの決断を責めることができません。
どんなに愛しい存在も、どんなに必要な存在も、今やらなくちゃいけないこと、今やりたいことを知っている幽助たちを縛り付けることはできません。
“いつか”ではいけないんです。それはきっと“今”でなくちゃいけないんです。
飛影ちゃんは、“てっとりばやく戦闘能力をあげたい”そうですが、あのプライドの高い飛影ちゃんが、他者の力を借りてでも(本人は利用しているつもりなんだろうなあ)強くなりたい理由を考えてみると、私には幽助以外に原因をみつけることができないんですよ。
幽助は魔族になって、飛影ちゃんがそうと口に出して認めたように、飛影ちゃんよりも強くなった。
飛影ちゃんはきっと、そんな現状に満足いかない。
飛影ちゃんはね、幽助と同じくらい強くなくちゃいけないの。そうでなくちゃ、あの子は幽助のそばにいられないの。
「すぐに追いついてやる」と宣言した飛影ちゃんは、幽助と同等のカを求めて、躯の元に行くんだと私は思うの。
でも、飛影ちゃんてば多分、幽助を追い抜くことは考えてないね。幽助と同じ位置に立つことを望んでいるね。
一日も早く、一刻も早く、幽助と対等になるために、飛影ちゃんは急いで強くならなければいけない。
例え、そのために幽助と離れることになっても、力関係で自分よりも上位にいる幽助のそばにいるよりはずっとマシだと、飛影ちゃんは思ったんじゃないかと、私は思うのですよ。
それにしても、どんな時でも桑原くんをおちょくることを忘れない飛影ちゃんが大好き(笑)。
一方、桑原くんてのは本当に偉い子ですよね。
なんだか、桑原くんだけが未来を見すえて、大地にでんと根をはって生きてるような気がします。
根なし草の幽助と飛影ちゃんはともかくとして、蔵馬さえもが具体的な将来設計を描いていないのに対し(未来が長すぎるんだね、きっと)、この桑原くんの堅実さときたら……。
桑原くんもきっと、幽助と同じ場所に行きたいという願いを持っていたと思う。幽助のいない日々の中で、泣きたくなったりさびしくなったりするだろうと思う。
そうなることを桑原くん自身もきっと承知していて、それでも、自分が定めた道を曲げなかった。
その桑原くんの強さに、拍手を送りたいです。
ああ、皆がそれぞれの道を見失わずに、それぞれの道を辿った、その行き着く先で、笑顔で再会することができるといいんですけど。
父・雷禅
雷禅さまを見て、「とら(『うしおととら』参照)みたい」と思った私は、まだ幽助潮化現象の余韻をひきずっているんでしょうか……(なんだかなあ)。
それにしても本当にハードだよねぇ、この親子は。最初から2人そろって喧嘩腰。
幽助が年をくったらこうなるだろう、の見本みたいなお方です、雷禅さまは(飛影ちゃんが見たら喜ぶかもしれない(笑))。
螢子ちゃんも温子母さんも幻海師範もきっとさびしがってる、桑原くんはくやしい思いをしてるかもしれない、コエンマさまなんかあんなに嘆いている。それなのに、幽助は雷禅さまに会って、妙に生き生きとしていて……なんだか腹が立ってしまいましたよ(単なるやつあたりです)。
だけど、あんなにうれしそうな幽助って久しぶりだねえ。
あんな顔を見てると、幽助は魔界に行くべきだったんだなあ、と思ってしまう。
幻海師範を“くそババア”と呼んだように、雷禅さまを“くそオヤジ”と呼んだ時点で、幽助は雷禅さまを“大事な者”と認めてしまったんですよね(しかし、ヤンキー座りをする国王さまってのは……(苦笑))。
けれど、こんな一目で気に入った親父さまを、幽助は一年後に失うことになってしまうの。
その時の幽助の嘆きようを考えるとすっごく哀しいです。
幽助か幻海師範を失った時はコエンマさまが慰めにきてくれたけれど、幽助か雷禅さまを失った時には、誰がそばにいてくれるんでしょうか(飛影ちゃんにいて欲しい……というのは、贅沢すぎる望みですね)。