『幽遊白書』 「それぞれの一年 蔵馬 前編」 感想

今週の心の叫び
こういう蔵馬って好き!!

不親切なあらすじ

母・志保利の新婚旅行と夏休みを利用して、参謀として魔界に来た蔵馬を待っていたのは、妖狐であった頃の彼の腹心・黄泉であった。
そして黄泉は、かつての蔵馬の裏切りと両親をたてに、蔵馬の協力を得ようとするのだった。

秀一in魔界

蔵馬って、秀一のままで魔界にいられるんですね。
これって、秀一の妖化がかなりすすんでるってことなのかしら?
それとも、存在するだけなら別に秀一のままでもかまわないってことなのかしら(戦いがないのなら、妖狐さまになる必要はないのかもしれない)。
だけど、魔界に入っちゃったら秀一の蔵馬が見られなくなるのね……と、ちょっとさびしく思っていたので、まだ秀一のままってのは、かなりうれしかったです。
それにしても……やっぱり蔵馬ってすごい性格してる。
魔界の3巨頭の1人である黄泉の参謀役を、夏休みの1ヶ月間だけという期限つきでやる?
あんたはアルバイターか!(笑)
こんなわがままな条件つけるわ、自宅と魔界を電話でつなぐわ、母親だまくらかして海外にとばしちゃうわ、強引なことこのうえない……(苦笑)。
本当にいい性格してるわ。
だけど、かなりうれしかったのが、幽助が志保利母さんの結婚式に出られないと詫びていたことを、蔵馬が本気でうれしがってたこと。
幽助のこんなささいな一言を、本気で喜んでる蔵馬って、すっごくかわいいじゃないですか!(で、どんどん幽助ハーレム化がすすむと……(笑))

No.2の座

幽助を迎えに来たあの妖怪さんは北神さんという名前だったんですね。
いや雷禅さまって実はものすごく幽助を丁重に扱ってましたのね。
だってNo.1が死にかけているという非常時に、わざわざNo.2を人間界まで送り出すってのは、結構すごいことだと思いませんか?
雷禅さまって幽助にきちんと礼をつくしてる。
ただ迎えにいくだけなら、何もNo.2を出すことはないと思いますもの。
しかし、幽助は半年後にはNo.2かもしれないが、1年後にはNo.1だぞ……多分。
で、飛影ちゃんは77人ごぼうぬきで、No.2になるのね。
しかし、気になるのは蔵馬がわざわざ「No.2が全て入れかわるだろう」と言ってるところ。
幽助や飛影ちゃんを評価して、No.2になるってのはともかく、では黄泉のNo.2は誰になると思ってるわけ?
あれは、自分がNo.2になるって意味なの?
だけどそれって、1ヶ月きりと期限を切って魔界に来ているということと、矛盾するんじゃないの?
よくわかんないわ。
けれど、“No.2は捨て石”ってのは、ちょっとはずれね。
黄泉は蔵馬を捨て石にするだろうけど、骸は飛影ちゃんを捨て石にはしないような気がするし、幽助にいたっては雷禅さまの後継者だから捨て石にされる可能性は皆無だと思うわ(北神さんが自分から捨て石になるという可能性は高そうだけど)。

貸しと借り

いや、あの蔵馬があれだけ動揺していたのには、立派な理由があったんですね。
そうか……あの時、蔵馬は自分の過去の悪事を思い出して、冷や汗かいてたわけだ(それで飛影ちゃんの気配にも気づけなかったのね)。
ははっ、妖狐さまってば最高!(大笑)。
やっぱ、妖狐さまはこれっくらい鬼畜でないとね(この発言で、何人の蔵馬ファンを敵にまわしただろうか(苦笑))。
なんか、まさしく妖狐さま……な悪どさに、おもわず拍手してしまった私って……。
けれど蔵馬……これだけひどいことをしときながら、“借りがある”とは何事だ。
ここまでやったのなら徹底しろ!
記憶にないなあ、とかとぼけて無視すりゃいいのに、それをしなかったってのは、やはり秀一の甘さですかね。
妖狐と秀一が蔵馬の中でせめぎあってる感じがするわ。
どちらかに徹底できれば、そりゃあ楽なのに、それができないってのが蔵馬の不幸ね。
それにしても、昔の黄泉って、顔も性格も情けない……。
こんなやつをよく副将にしてたな蔵馬! といった感じです。
しかし、あの妖狐さまにも国を興そうとがんばっていた若い頃があったのね。
だって、こういう野望を持つのって、相当に精神が若くないとできないような気がしますもの。
ああ、だけど今週の蔵馬って最高に美人!
どのコマもどのコマもほれぼれする美しさ……。
秀一も妖狐さまもすばらしすぎるわ。
私ってなんだかんだ言いつつ、陰険に腹のさぐりあいをやってる蔵馬が大好き!(悪趣味だとは思うんだけどね)
黄泉って、やっぱり蔵馬を怨んでるわけではないと思う。
その機会があるのなら、仕返しをしてもいいな……って感じ。
それを考えると、今回のはまさしく一挙両得!
蔵馬に仕返しはできるわ、優秀な参謀は手にはいるわで、ほくほくですね(笑)。
しかししかし……ある方があまりにも的確に黄泉のことを表現してくださったので、おもいっきりパクらせていただきたいと思います。
いわく「黄泉って、ダンナにこれ以上はないってくらい手ひどく裏切られて、愛情なんてどこにも残っていないのに、それでもいやがらせのためだけに離婚届にハンコを押さない妻みたい」。
これを聞いた時、私はあまりのはまりようにおもわず絶句してしまいましたよ。
そうか……離婚届をふりかざして「別れてなんかあげないわ!」と言って、ついでに過去のひどい仕打ちを延々と並べ立ててるのが黄泉で、なんとか別れたいと懸命になってるけど、自分が一方的に悪いという自覚はあるので、なかなか強気にでられないのが蔵馬なのね。
……想像しただけで……倒れそう(大笑)。