『ワールドトリガー』第252話「遠征選抜試験・43」 感想

若村隊以外の部隊が「残業」している可能性を考えている水上。
そうか、若村隊を除外してるのは数字的にトップの差を脅かされる可能性がほぼないから、か。
で、水上はこっそり「残業」の準備をしていた、と。

水上が「残業」をやりたくなかったのは、水上なりの美学みたいなものがあったからか?
水上は相手の思惑を飛び越える手を打つのが好きそうにみえるから、相手と同じ手を打つことになった時点で、後手に回った感があるのかもしれない。
でも、その意地を通して逆転されるのは、もっとイヤだよね、当然。

夜の一時まで残業って大変だな、って思ったんだけど、元々は水上ひとりでやる覚悟だったっぽい?
とにかくひとりで背負えるものならなんでも背負う人だな。
まあ、無理っぽいと判断したらさっさと頼るのでまだマシだけど。


当初あった、「カンニング」は運営から容認されるか否か、という疑問は、容認される、が正解っぽい。
まあ、運営というかボーダー上層部は有能揃いだから、B級部隊隊員たちが気づくような穴は、最初っから認識してるよな。
それがNGならふさぐし、そうじゃないなら容認できる程度の大きさに調整すると思う。

要するに、抜け穴に気づくか、気づいたとしてそれを抜けようとするか、抜ける場合はどういう方法をとるか、それをみているということ。

だからといって抜け穴をくぐる人を高く評価する、というわけでもなく、それぞれのキャラクターを見極めてバランスのとれた組織をつくるためのデータが欲しい、というのが上層部の狙い、と推測するゆりさん。
ゆりさん、さすがの切れ者である。

確かに、ルールを緩めに解釈する人ばかりだと組織が崩壊しそうだし、かといってガチガチに解釈する人ばかりだと、ネイバーという人類とはだいぶ異なった倫理観や価値観をもった連中と戦うのはむずかしそうだよな。


城戸司令は、目の前の実益よりもルールを優先できる融通の利かない人、か。
ボードに貼ってるメモがきっちり並んでるあたり、性格がでてる。

林藤さんは融通が利きすぎる人かな?

城戸司令が自分と同じタイプで組織を固めることをしないのは、林藤さんみたいなタイプが組織に必要と、経験上わかっているからかも。


ところで、A級の評価一覧がでてきたよ。一部、隠れてるけど。
諏訪さんの評価点がさすがに高いな! と思ったら香取ちゃんがめっちゃ低かった。
でも、一時期マイナスだったから13点でも高く感じる。

ユズルくんが低いのはなんかわかる。
最初の頃のムーブがアレだったからな。
ユズルくん、遠征部隊に入りたいのに大丈夫か?

漆間さんも低いな……何やったんだよ。何もやってないから低いのかもしれないけど。
てか、六田ちゃんも低い、って思ったけど、地道な部分で安定して部隊を支え続けている、と評価されてるメンバーに入ってるから、悪く評価されてるのではなく、地味すぎるだけ?


桐山さんが太一を高く評価してたけど、ああいう他の人にない発想をできる人材が欲しい、というのはわかる。
ただ、太一は扱いがむずかしいというか、なんというか。
ちゃんと理解して愛情をもってコントロールしてくれる人がそばにいないと、才能が発揮できないタイプに感じる。


閉鎖試験もそろそろ終わる。
この試験は遠征に行く人を選ぶためのもの、と銘打たれているけれど、実際には遠征に行く気がない人も強制参加なので、それ以外にも目的があるんだろうと思っていた。
今回のエピソードを読む限り、普段やってるランク戦や防衛任務だけではわからない、隊員たちの特性や能力を把握するためのように思える。

それは、ボーダーという組織の次を担う人材探しでもあるのかもしれない。

今のボーダー、トップ層の過労死寸前労働でもってるっぽいからなあ。