『週刊少年ジャンプ』2009年04・05合併号 感想

今年、最後の『ジャンプ』。
ああ、今年もたくさん楽しませてもらったなあ、としみじみ~と思う。
きっと来年の今頃もそう思う。
どんだけ『ジャンプ』が好きなんだ、私。

『ONE PIECE』(第526話 ”大監獄の冒険”)
巻頭カラー。めずらしいテイストのカラーだな。ゾロにはこーゆー和風絵がよく似合う。

能力を使ってボディチェック担当者を石にし、まんまとルフィを逃がしたハンコック。
でも、これ以上は助けられない。
「もっとそなたの力になりたいが…」とゆーハンコックの愁い顔がなんかもうよいよな~。
好きな人のことを心の底から心配して、どんなことだってしてあげたいのに自分の力が及ばないことを嘆いてる。そんな心情がにじみでてて萌える。
でも、ルフィに「騒ぎを起こすな」ってのは無理すぎる注文。
まだ知り合って日が浅いんで、ルフィのことをよくわかってないんだな(苦笑)。
とりあえず「ハンコック」って呼んでもらってよかった。てか、一週間近く、同じ船室で寝泊りしてたはずなんだけど、ずっと「ハンモック」だったのか?
名前を正確に呼んでもらえただけで「両思い」だったり、「ありがとう」の口パクを「愛してる」と解釈したり、とその初々しさがかわいすぎるよっ。

「騒ぎを起こさない」と約束して一時間も経ってないと思うんだが、すでに騒ぎを起こすルフィ。
お約束すぎる。
まあ、バギーが現れなけりゃ、もっと静かにしてたと思うんで、情状酌量の余地はありってとこか?
それにしてもあいかわらずハイテンションなバギー。台詞はほとんどゴシック体(笑)。
ああ、千葉繁さんの声が聴こえる。

『バクマン。』
(19ページ デビューと焦り)
自分の意見に真っ向から反抗してくるサイコー&シュージンでも、丁寧に面倒をみる服部さんにちょっと感心。
それだけ二人をかってるんだろうけど。

やってることはむちゃくちゃだけど、意外と言葉遣いはきちんとしてる新妻エイジ。
それに、連載をとるためにとっさにウソをつくとか、意外と計算高いとこもあったりしてあなどれない。
そんな新妻エイジに対して敵対心を隠さないサイコーがなんかかわいいなあ。
新妻エイジもそんなサイコーを気に入ったみたいだしね。

「計算してるのが計算してるように見えないように計算して描く」のが「王道」とすると、『DEATH NOTE』は「邪道」の極みのように思える。
あれは、「計算してるってのがあからさまに見えるように描いた」マンガだったと思うから。
でもまあ、どっちのルートでもおもしろけりゃそれが『ジャンプ』の「王道」なのかもしれない。
「おもしろさ至上主義!」だそうだから(笑)。

ところで、サイコーはMじゃなくってN(=ナルシスト)ってのはものすごく納得した。
でも、本人がそれを納得ってのはどうかと思う(苦笑)。

『家庭教師ヒットマンREBORN!』
(標的223 4人開匣)
ドアップで再登場のXANXUSにおもわず笑ってしまった。
あいかわらずえらそうにふんぞりかえってるなあ。

『BLEACH』(BLEACH339. The Deathbringer Numbers)
目の前でいきなり巨乳があらわになっても日番谷がビクともしないのは、乱菊で慣れきってるからだと信じて疑わない。
てゆーか、日番谷の好みは雛森系……(以下自粛)。

ずっと放置状態だった主役(のはず!)の一護が、年内最後のページでなんとかすべりこんできた!
どーゆー間に合わせ方だい。

『ぬらりひょんの孫』(第四十幕 百鬼夜行と杯)
最初のページ、鴆がリクオ君を襲ってるように見える(爆)。
とかいう話はともかくとして、鴆は純粋妖怪だから、リクオ君よりも妖怪というものがよくわかってるんだなあ、と。
誠意とやる気を見せればついてきてくれるんじゃないか、っていうリクオ君の考えは、学校生活でならアリかもしれないが、妖怪はそれだけじゃあ動かないってことだ。
よくもわるくも、「友達」ではなく「主従」の世界なんだなあ。

ところで杯を交わすって、リクオ様と鴆がやった腕をからませあって、というのが正式バージョンなんじゃないの?
つららちゃんたちとは普通に三々九度(?)な感じだけど。
鴆とやったのは別バージョンなのか? 「義兄弟」の杯とか?
ところで、リクオ君の姿でやると、未成年の飲酒は禁じられています、的な規制にひっかかったりしないのか?

リクオ君とリクオ様が、互いの存在を認めることが一歩目とすると、共生を認め合うことが二歩目という感じ。
リクオ君はリクオ様を目指す必要はない。だって、それはすでにリクオ君の一部なんだから。
ああ、1/2ではなく1/4であることに意味があるのか、とふいに思った。
人間の部分の方が多いからこそ、この物語がおもしろいんだなあ、と。

それにしても、今週のリクオ様は一段と美人さんでいらっしゃる!
今の『ジャンプ』では魔人様の次に美人さんだと思う(←あくまでも『ネウロ』至上主義でスマナイ)。
そのお姿の美しさと迫力で、猩影もリクオ様ハーレム(?)入り決定!(笑)

自分の狙い通りにみんながリクオ様がついていってほくそえむ鴆が、腹黒キャラに見えた。
いや、これは内助の功ってやつなんだよ、きっと(←どんどん思考がおかしな方向にはしってく)。
鴆は出入りで活躍できないんで、こーゆーとこでがんばってもらわないと出番がない、ってのがホントのところ(泣)。

『APPLE』
古味直志先生の読み切り。
『ジャンプSQ』にも描いてたし、『ダブルアーツ』は打ち切られてしまったけど、まだまだ編集部の期待は高いということか。
私的には『ダブルアーツ』よりも古味先生っぽいかなあ、と。
なにをもって古味先生らしいとするかってのはあるけど、デビュー作の『island』に近いテイストを感じる、とゆー意味で。
重く描こうと思えばいっくらでも重くなりそうな素材を、ものすごくさら~っと友情ものに仕立てちゃってるってとこが似てるのかな?

『ダブルアーツ』はがんばりすぎちゃったのかもしれない、とコミックスの3巻を読んで思ったんだよね。
それが、古味先生独特の「やわらかさ」を『ダブルアーツ』から失わせてしまったのかもしれないと。
実は『ペルソナント』(←今月の『ジャンプSQ』に載ってた読み切り)からもそれを感じた。
だからできれば、この『APPLE』の路線で一度、連載を読ませて欲しいな。