『呪術廻戦』(第64話 そういうこと) 感想(20点満点の男・虎杖)

準一級ってどういうポジションなんだろうな、準二級とか準三級はないのに、と思ってたら、一級推薦をもらって昇級試験中の人が準一級なのね。
なるほど、前回、あげられたメンバーの中に狗巻が入ってなかったのは、すでに推薦されてたからか。
一級もしくは一級相当の術師と何度か任務をこなして合格したら準一級、そのうえで単独で一級任務をこなして合格したら一級か……。
わりとステップ数多いな。
それだけの慎重な審査が必要になるポジションっていうことなんだろうけど。
乙骨がしょっぱなから特級になってたのは、特級は枠外なのでそういう審査すら無意味、ということなのか。

ところでなんで、冥冥さんは東堂と卓球やってるんです?
結構、ガチなコスチュームですけど。

推薦者は被推薦者の審査のための任務には同行できない。
まあ、普通に考えてそうだよね。審査の公平さが疑われちゃうもんね。

そうか……東堂は虎杖と任務がしたくて推薦を引き受けたのか……。
この人をお金で動かすのはむずかしいだろうと思ってたんだけど。
五条先生がそこらへん意図的に口をつぐんでまるめこんだんじゃないかな、と想像。


野薔薇ちゃんの「佐藤黒呼かよ」に、うおっ、ってなった。
『幽遊白書』のこんな細かいネタよく知ってるな。さすが『ジャンプ』っ子の芥見先生。
「真田黒呼」じゃなく「佐藤黒呼」ってのがしぶい。


なんかかわいい子が出て来た、と思ったら、虎杖の中学のクラスメートか。
「つまり、そういうことね!?」「はい!! そういうことです!!」の話のはやさがすばらしい。
で、そこで虎杖をすぐに呼ばず伏黒を召喚するあたり、野薔薇ちゃん、本当に気が利くよね。
伏黒に直接連絡をとらず、伏黒と一緒にいる伊地知さんに連絡とったのは、野薔薇ちゃんから連絡があっても「めんどくせー」でスルーされる可能性があるからかな。

ところで、天地がランバダ踊ったら大惨事じゃない?

野薔薇ちゃんにいきなり呼び出されて超不機嫌モードだった伏黒が、話をきいた途端に「つまり、そういうことか!?」「えぇ、そういうことよ!!」ってめっちゃ食いついたの笑った。
そうか……伏黒もそういう話には興味あるのか……。
虎杖の情報を持ち込む、という任務(?)を遂行したあとも、本読みながらその場に残ってるし。

まあ、彼女がいたら、急に東京に引っ越すとかなったら、躊躇するよね、普通。
遠距離で続けるか、別れるか、って話になるわけだし。
でも、彼女がいたら部屋にグラビアポスター貼らない、ってのはどうなんだろう。
高専の寮に彼女が入れるとは思えないし……。
虎杖だったら、彼女がイヤだと言えば、たとえ彼女がみることがなくてもはずすだろうけど。


虎杖の好きなタイプが「背が高い子」と言ったとたんに、視線を送り合って、お水で乾杯する野薔薇ちゃんと優子ちゃんのノリがすばらしい。
野薔薇ちゃんすでに「優子」って呼び捨てだし。
「お尻が大きな子」と言わなかったのは、さすがに女性たちにそれを言うのは気が引けたからか?


「来い」「なんで?」「来い」「了解」ってメッセージのやりとりが虎杖と野薔薇ちゃんの力関係を物語っている。
虎杖は虎で、野薔薇ちゃんは釘がアイコンなのね。
そのままって感じだな。
伏黒はデフォルトアイコンをそのまま使ってそうなイメージある。


身長が15cm伸びて、スリムになって、ほとんど別人になってる、と本人が自覚してるのに、半年以上もあってないクラスメートをちゃんと見分けた虎杖。
本来ならば「覚えててくれた!」「わかってくれた!」と喜ぶはずの場面で、微妙な表情をした優子ちゃん。
伏黒も野薔薇ちゃんも10点満点出してるのに……。

女の子のスタイルとか気にしないで、字がきれいとか食べ方がきれいとか、そういうとこをみてくれてた虎杖。
でも、自分は「今の私なら、もしかして、なんて…」って、見た目で虎杖の気を引けるんじゃないかと考えていた。
虎杖はあまりにもすばらしすぎて、自分はそんな虎杖の特別になれるような存在じゃない。
そんなことを考えちゃったんだろうな。

「虎杖君以外の男の子なんて嫌い」
女子中高生なら、普通にありそうな思考だよね。
男の子たちに、太ってるだのなんだのからかわれまくってたんだろうな、って容易に想像つくからなおさら。

「でも、私は私が嫌いな人達と同じ尺度で生きている」
スタイルのことで傷つけられてきた子が、そういう思考になっちゃうのは当然だと思うんだ。
でも、特別だからこそ、そばに寄れなくなっちゃったんだろうな。

「またな」って、中学の卒業式の日も、虎杖はこんな感じの明るい笑顔で笑って手を振ってくれたんだろう。
でも、相当なことがない限り、優子ちゃんは虎杖に会いにこれないような気がする。


ところで、虎杖を好きな女の子の登場に、野薔薇ちゃんが、もやっ、としてて、「おっ?」ってなったんだけど、どうやらそういうことではないらしい。
野薔薇ちゃんが彼氏をつくるまで、虎杖は彼女をつくれないのか……。
伏黒、「あっそ」とか言ってるけど、多分、伏黒も同じ扱いだぞ。


日常回というにはちょっとほろ苦いおはなしだったけど、すごくよかった。
虎杖がいい子すぎてつらい……。