『呪術廻戦』(第74話 懐玉 -捨-) 感想(人間やめたかもしれない)

伏黒父の呼称は正式には「パパ黒」らしい。
芥見先生がそう呼んでるんだから間違いない。

「パパ黒は完全に呪力を捨てることで逆に呪いの耐性を得た、珍しい天与呪縛の中で一周回った更に珍しい存在です」だそうだ。
同じ呪力なしの真希さんもいずれここまで強くなるんだろうか、と期待してたんだが、そうはいかないらしい。残念。

パパ黒は、呪力を持ちまくってる五条先生の対極の存在、という感じなんだね、きっと。


理子ちゃん、盤星教の本部に持ち込まれてた。
まあ、任務達成の証拠は必要だよね。

盤星教は教義のために理子ちゃんの同化を止めたかった、というよりは、教義を守ることで盤星教を守りたかったのか。
本末転倒というかなんというか。
でも、天元様が暴走して社会に混乱が起こっても「星と共に堕ちるのならば已む無し」と言ってるとこをみると、ちゃんと宗教心も持ち合わせてはいるようだ。

「呪術界と宗教法人の相性は最悪」というのはわかる。
たとえば、五条先生が「神」を名乗ったら、宗教法人をあらかた潰せそうだもんね。
でも、宗教法人が呪術を利用しようとしたら、呪術界に潰される。
お互い、不可侵が一番よいということね。


黒井さんをさらったのは盤星教だったか。
そして、あえて殺さなかったのは、五条先生たちを油断させるため、と。
黒井さんが殺されていたら、理子ちゃんが沖縄で遊ぶ、なんてことするわけなかったもんね。
黒井さんが無事だったからこそ、沖縄滞在を一日伸ばしたわけで、その分だけ五条先生の睡眠が削られたと考えると、まさしく「削り」として有効だったんだな。


そして、仕事が完了してうきうき(?)してるパパ黒の前に現れる、血まみれの五条先生。
……コワイ……。
なんなのこのホラー。
ベラベラと自分が助かった経緯について語る五条先生の目が、完全にイッちゃってるんですけどっ。

前回までは「五条先生、ここまでやられて生きてるっておかしくない?」って感想だったんだけど、今回は「五条先生がおかしくなった!」ってなってる。
脳にダメージ与えたのがいけなかったんだろうな、あれ。


「勝負はこれからだろ」ってとこのパパ黒がかっこええ。
「あー? そうか? そうだな、そーかもなあ!!」ってとこの五条先生がこわすぎる。
あれ? もしかしてこの五条先生、ゾンビか何か?
二徹したあげくに、任務失敗して、あそこまで念入りに殺されたら、そりゃあ壊れてもしかたないとは思うけど。

てか、理子ちゃんが死んでしまった時点で、任務は失敗なわけだから、五条先生がここでパパ黒を倒してもなんの益もないよね。
まあ、救おうとしてた女の子を殺されて、親友をやられて、あそこまでぼこぼこにされたら、怒る理由は十分にあるけど。

一方、パパ黒はすでに報酬の受け取りが確約されているので、五条先生と戦う理由はさらにない。
てか、この五条先生と戦いたくはないだろう。
なので、なんとか逃げるルートを検討してるんじゃないかな。多分。


五条先生がひたすらこわかった今回。
反転術式の説明してる家入先生のかわいさだけが癒し。