『ワールドトリガー』第198話「B級中位最終戦・2」+第199話「B級ランク戦終了」 感想(変化とお別れの季節)

香取隊、那須隊、諏訪隊のランク戦。
他はふたりずつ残ってるのに、香取隊はひとりっきりという、葉子ちゃんが不利な状況。
諏訪隊は上にいる那須さんと下にいる茜ちゃんに挟まれてる感じになってるのね。
ここで諏訪隊が狙うのは葉子ちゃん。援護役というか盾役が落ちているので、ひっかきまわされる前に片付けとけってことなのかな。

ここで葉子ちゃんのスパイダー戦術がさく裂!
てか、葉子ちゃんの動きのなめらかさがすごい!
あっというまに諏訪さんと堤さんをスパイダーで地面にくぎ付けにして、諏訪さんの銃を両手で抑えつつ、膝蹴りでスコーピオン突き刺す手口の鮮やかさがハンパない。
あれだけ諏訪さんに近づいてると、堤さんはショットガンでは攻撃のしようがないよな。諏訪さんに当たるから。
諏訪さん、ベイルアウト間際に、堤さんの足についたスパイダーをはらうあたり、最後までやれることはやるって感じで好きだけど、本人にしてみればめっちゃ悔しいだろうな。
スナイパーは寄られたら終わり、という話はよく出るけど、ガンナーもアタッカーをあそこまで寄せてしまったらやっぱり終わるんだな。

そして、奇襲は一度しか通用しないと判断し、堤さんとこれ以上やりあうのを避け、スパイダーネタを知らない那須さんの方に行って、またもや戦果をあげるとか、葉子ちゃんの戦闘センスがハンパない。
那須さんから受けたダメージに、堤さんからダメ押しくらってベイルアウトしたけど、あの状況で隊長をふたりとも倒してしまうとは。

残るは堤さんと茜ちゃん。
そして、茜ちゃんは那須さんが残した置き弾を利用して、生き残る……か。
これ、堤さんがトリオン体の急所2か所を守ろうとしたのに対し、茜ちゃんは急所以外を狙って大ダメージでトリオン漏出でベイルアウトを狙ったってことか。
堤さんが「2択に捉われた時点で負けだったか」ってのは、そういう意味だったのね。


那須隊7位確定でB級上位グループ入り。
那須さんが設定した、那須隊のこれまでの最高位を超える、という目標をクリアで、号泣する茜ちゃんがかわええ。


感想戦。
葉子ちゃんのワイヤー戦術をきれいに食らって反省しつつも、葉子ちゃんの変化をちょっと喜んでる感じもあって、本当に面倒見のいいお兄ちゃんだな。諏訪さん。


大混乱しながら指揮をとってた若村はさすがに反省モード。
でも、葉子ちゃんは責めなかった。
三浦くんが露骨にほっとしてるんだけど、ひともんちゃくあると覚悟してたんだろうな。
まあ、以前の葉子ちゃんだったら、確実に荒れまくってたよね。

負けたのに、わりと静かな目をしている葉子ちゃん。
ワイヤー戦術がきれいにハマったことで、なんとなく感じていた行き詰まり感が消えたのかな、って思う。
めっちゃ才能があるのに、とにかく努力が苦手なことが災いして足踏み状態だった葉子ちゃん。何をどうすればわからなくっていら立ってたけど、今回の件で手ごたえがあったんじゃないかな、と。

やってみたら「なんとなく」強くなったけど、「なんとなく」では越えられない壁があって、それを越える努力を「なんとなく」避けてここまでやってきて、でも、葉子ちゃんはついに、それを意志をもって越える覚悟をもったのかもしれない。
華さんは、自分の意志でやらないと意味がない、と考えていたから、静観の構えだったけど、これからはどんどん口出ししてくるかもね。


茜ちゃんの記憶抹消措置は免れたか。
でも、トラブル起こしてるとその対象になりかねないって、カゲとか大丈夫なのかな。
カゲはサイドエフェクトの件もあるから、ボーダーから離れないかもしれんな。
あと、茜ちゃんは大した情報を与えられてないから大丈夫、という観点でいくと、記憶が危ないのは、戦闘員よりもエンジニア連中かもしれない。
両方を兼ね備えている冬島さんとか寺島さんとかめっちゃまずくない?
まあ、そのふたりとも、トリガー技術大好きそうだから、ボーダー離れそうにない。


弓場隊+元弓場隊は神田のお別れ会か。
弓場さん、リーゼントじゃない!
やっぱりあれはトリオン体オンリーなのか。

三門大は成績的にはあんまりランク高くなさそう。
まあ、太刀川さんが入れる時点でだいぶあやしいよね。
でもまあ、太刀川さんとかは、ボーダーごり押し枠だから、それだけでランク決めつけたら気の毒か。

蔵内はトリガーの研究したいから三門大一択、か。
トリガーの仕様にめっちゃ詳しいあたり、トリガーおたくな感じ。
将来はエンジニアになるかもしれない。

18歳組でボーダー引退の話が出ているのは神田だけだから、他の連中はみんな、大学行きながらボーダー続ける感じかな。
加賀美ちゃんはちょっと遠い美大に行くって話が出てたけど、がんばって両立させる気なんだろうか。
あと、カゲは大学進学のイメージがないな、なんとなく。

負けて悔しいと泣く帯島ちゃんを、みんながあたたかい目でみつめてるのがとてもよい。
本当にかわいがられてるんだろうな。
強くなりたいと真面目にがんばってる子だから、そりゃあ応援したくなるよね。


茜ちゃんも旅立ちか。
穏やかそうなお母さんだけど、茜ちゃんにボーダー辞めさせるにあたって、家族内でかなりもめたんだろうな、って思う。
茜ちゃんがわりとすっきりした顔してるところをみると、ちゃんと話し合えたんだろうけど。

小夜子ちゃんは那須さんのいとこの奈良坂でもやっぱりダメなのか。
辻ちゃんの女の子苦手よりも、深刻な感じがするよな。

そして、出穂ちゃんが那須隊入り内定した!
まあ、スナイパー女子ほとんどいないので、女子しか入れられない那須隊としてはほぼ一択だろうな。
もちろん、出穂ちゃんの性格の良さが一番の決め手だと思うけど!
元々、茜ちゃんがムードメーカーっぽかったから、出穂ちゃんみたいに明るい子が入ってくれてよかったね。
まあ、出穂ちゃんがB級に昇格しないとはじまらないんだけど。


B級ランク戦が終わって、ついに遠征選抜試験……と思ったら、迅さんがオサムとユーマに会って欲しい人って誰?


199話でついにB級ランク戦編完結!
途中に休載がはさまったから、めっちゃ長く感じる。
次回でついに200話到達か……感慨深い……。
芦原先生がマンガを描き続けてくださっていることに感謝します。