『暗殺教室』第118話 縁の時間 感想、もしくは、世界の中心で縁を繋ぐ

売れ行き絶好調なE組のお店。
そういえばこんなキャラいたわ的な人がきたり、コラボした方々がいらっしゃったり(←てか、コラボ相手がかなり豪華だな)、いろいろ楽しい。
なんだかイリーナ先生も学園祭を満喫してるようだし(笑)。

いやもう、最近、イリーナ先生のかわいらしさがとどまるところを知らない。
「がんばれ」ってハートマークとばされたら、そりゃもう、サイフと胃袋をどんだけいためても貢ぐよね!


そして、食材が尽き、お店は打ち止めに。
なるほど、ここで勝負を放棄するか。
まあ、考えてみれば、今回のこの勝負は、E組側には勝たなきゃいけない理由がないんだよなあ。
A組側には、E組に負けてはならない、という理由があるけど。

E組のみんなの中にも「勝ちたい」という気持ちはあるんだろうけど、自分たちの学びの場をいためてまで勝ちたいとは思わないんだろうね。
この落としどころは、納得いったというか、うまいなあ、と思った。


勝つことをけしかけるのではなく、勝つことの価値を考えさせるのが、殺せんせーの「教育」。
そして、徹底的に「勝つ」ことを求めるのが、理事長先生の「教育」。
二人が根本的に相容れないことを、再び、示した感じだなあ。


それにしても、浅野くんがちょっとデレてきたかな? と思ったら、父親はあいかわらず容赦がない。
「どうして勝たなきゃいけないの?」と訊ねられたら、「どうして負けても生きてるの?」って言われそうな雰囲気がある。


これまで、基本的にE組の先生と生徒しか立ち入れなかった場所に、これまでに「縁」のあった人たちが集結したこのエピソード。
ここが、この物語のひとつのピークなのかもしれないと思った。
これは、最初で最後の「世界の中心」での「祭り」だったんだろうと。

なるほど、「祭り」なんだから、そこに勝ったの負けたのを持ち込むのは、無粋というもんだよな。

広がった「世界」は、ここから収束するのかもしれない。
今回、E組の「祭り」の場に入ることができなかった、シロや理事長先生の手によって……って、そんなことを考えた。
そして、殺せんせーは自分を終わらせる準備を着々と進めているような気がして、母親の前でくったくなく微笑む渚くんをみて微笑む殺せんせーの姿に、ちょっとさびしいものを感じてしまったんだった。