『週刊少年ジャンプ』2020年04・05合併号 感想

付録のシールの虎杖と炭治郎がめっちゃかわええ。
ところで、筒井先生のヒロイン集合ポスター、「一番、大きく描かれてる子誰?」ってなったんだけど、配置的にナミさんか!
個人的にはノエルちゃんと潔子さんがお気に入り。
ところで、『AGRAVITY BOYS』には女性キャラがいないので、男性キャラをもってくるのはしかたないんだけど、なんでババをチョイスした。

今年最後の『ジャンプ』なのに、『鬼滅の刃』といい『呪術廻戦』といい『チェンソーマン』といい、くもらせたままで年越しさせる気満々である。

『ハイキュー!!』(第378話 ラスボス)
日向くん、無事にトライアウトを勝ち残ったか。良かった。

影山くん、webとはいえカレーのCMに出てる!
10代でオリンピック代表選手だし、ルックスはいいから、人気でるのはわかるけど、あんな頼りない宣伝で大丈夫か!
でもまあ、あんなにがつがつカレー食べてるのみたら、食べたくなるかも。
これ烏野OBたち、繰り返しみてげらげら笑ってそう。

サムはおにぎり屋さんをやってるのか。
人気選手だろうツムとそっくりな顔で、おいしいおにぎり売ってたら、ファンだったら絶対買うだろ。
それを狙って、ツムが出る試合会場に出店してるんだろうな。

トイレの前。そこは日向くんが強敵と出会う場所。
そんな因縁(?)の場所で再会する日向くんと影山くん。
そしてサブタイトル「ラスボス」がどーん!

そっか! そういうことか! この物語のラスボスは影山くんなのか!
古舘先生が描きたかったのは、オリンピック編ではなくて、日向くんと影山くんの対決か!
だから、高校生のままじゃいけなかったし、日向くんが影山くんのいるチームに入ることもできなかったのか。

この物語は日向くんが影山くんに負けて、いつか勝つことを誓うところからはじまった。
そして、日向くんは今まで影山くんに勝ったことがない。
だから、終着点は日向くんと影山くんの勝負になるのは必然なのか。
どうしてこの展開を予想できなかったんだよ、自分。
ものすごくドストレートな展開じゃないかよ!
ってめっちゃ興奮したんだけど、この試合で連載終了なのかな、って思ってちょっとヘコんだ。

山口くんは家電メーカー(宮城)に勤務予定。
ツッキーは博物館(宮城)で働きつつ、2部リーグで選手をする予定。
烏野の1年ズは4人中、3人がバレーを続けてるのか。
ツッキーは2部リーグとはいえ、バレーをやめなかったんだな。あの、惰性でバレーやってます、という態度だったツッキーがなあ、と思うと胸が熱い。あと、博物館に勤める予定、というのもめっちゃツッキーっぽい。

谷地ちゃんは広告デザイン会社(東京)に勤務予定。
お母さんの事務所で働くのかと思ってたんだが、東京に出るのか。
この子、東京でひとりぐらしできるのか? だいぶ不安なんだが。

日向くんは、超速攻のトスをあげられるツムがいるチームを選んだのかな、と思ってたんだけど、トライアウトやってる中で一番強いチームを選んだだけか。
そうか、すべてのチームがトライアウトやってるわけじゃないのね。

烏野3年ズはあいかわらず仲良しさんだな。
大地さんは宮城県警生活安全部。
スガさんは宮城で小学校教諭。
旭さんは東京でアパレルデザイナーか。
大地さんは補導された子供たちに「おおっ。何があった。お兄さんが話きくぞ」とか言ってる姿が目に浮かぶようだし、スガさんも小学生たちに囲まれていつもめっちゃ元気な声出してるんだろうな、って微笑ましく想像できるんだけど、旭さんのアパレルデザイナーってどういうこと?

烏野1年ズと3年ズの進路がでてきたんだけど、2年ズの行方が知れない。
あと、潔子さんも!

影山くんと同じチームに星海がいるのか。
春高バレーで中途退場したからケリをつけられなかった星海が敵で、日向くんにトスをあげたい、と言ってたツムが味方。
なんとも見事な配置である。

『鬼滅の刃』(第188話 悲痛な恋情)
蛇柱さん「悲鳴嶼さんの盾にもなれない!」って考えてるけど、やっぱりこの状況でもっとも生き残らせたいのは悲鳴嶼さんなのね。
恋柱さんは見えなくても勘で避けることができるってすごいな。
みんながみんな、どうやって生き延びるか、ではなく、死ぬまでにどれだけ役に立てるか、を考えててキツすぎる。
あの中に飛び込んで、無惨様を羽交い絞めにすることを画策するとかっ。
時透くんと同じパターンで死ぬつもりかっ!
しかし実行前に攻撃を受けて、あのぷにぷにの恋柱さんのほっぺがえぐられちゃって、ぎゃーっ! ってなった。
胸斬られて、ほっぺたえぐられるって、幸せなお嫁さんになることを夢見てる女子になんてことするんだよ!

すぐに蛇柱さんが恋柱さんを助けにいって、それを邪魔しようとする無惨様を、悲鳴嶼さん、風柱さん、義勇さんが総がかりで阻止する。
ここでさらに柱が欠けるのがキツイってのもあるんだろうけど、それがなくても恋柱さんは守りたいだろうね。
しのぶさん、時透くんと、年若い方から失われていることを、みんなつらく思ってるだろうから。

「待って。私まだ闘える。今度は足を引っ張らないようにするから」って言ってる恋柱さんの目が、なんかもう精神的に追い詰められてる感満載でキツイ。
自分は足を引っ張ってる、という自責が強すぎて、もう正常な判断ができない感じになってる。
役に立ってからじゃないと死ねない、と血走った眼で考えてる恋柱さんをみるのは、蛇柱さんには耐えがたいだろうな。

蛇柱さんは鬼に喰われるために生きていたのか。
あれだけの量の食事を与えられながら、おそらくは餓死寸前の量しか食べなかったんだろうな。
蛇柱さんの体格がちょっと小さめなのは、体質的な問題ではなく、成長期の栄養失調のせいなのかも。
あんなせまい牢に閉じ込められ、ろくに運動も食事もしていなかっただろう蛇柱さんが、柱にのぼりつめるまでには相当な努力を要したんだろうな。

確か蛇柱さんの出身地は八丈島だったと思ったけど、鬼殺隊はそんなとこまで出張してたのか。
いや、それまで出張していなかったからこそ、あんなに堂々と蛇女鬼が君臨できてたのかもしれない。
てか、蛇柱さんを助けたのは、年齢的に考えると煉獄パパさんか!
この人やさぐれる前までは、めっちゃ熱心に働いてたんだろうな。

蛇柱さんは、保護された後、しばらく煉獄家で生活してたのかな。年が近い煉獄さんは、閉じ込められて育ったから世間知らずな蛇柱さんに、せっせと世話を焼いたんだろうな、とか想像してる。
そう考えると、煉獄さんの訃報をうけとった時の「おれは信じない」がさらに重くなるな。
恋柱さんは煉獄さんの継子だったから、彼女も煉獄家で生活してたのかもしれない。
ということは、恋柱さんが柱になる前から、蛇柱さんは彼女に恋してたのかもしれない。

食事に忌避感をおぼえる蛇柱さんにとって、本当にうれしそうに食事をする恋柱さんの姿は、とてもまぶしいものだっただろう。
鬼にとらわれて生きていた蛇柱さんにとって、鬼に対する憎しみ以外の理由で入隊してきた恋柱さんは、けがれないものにみえたんだろう。

蛇柱さん、あんなに熱烈に恋柱さんに愛情を傾けているのに、恋柱さんとくっつくことを考えてないどころか、そばにいることすら憚られる、って考えてたとわっ。
いや、ふたりともまだ生きてるのに、なんで来世に期待しちゃってんの? 今世でどうにかしようよ!

ところで巻末ページの吾峠先生の好きな人体箇所ベスト3の「踵(なんか好き」「あばら骨(背骨とセットなら尚良し)」「僧帽筋(背筋はすべて美しいが強いて言うなら)」ってなんなの? これ、誰が欲しがった情報なの?
てか、あばら骨と背骨がセットになってる絵って、猗窩座の最期の姿を思い出すんだけど、もしかして、あれめっちゃにこにこしながら描いてたの?

『アクタージュ』(screen95.アイデンティティ)
敵をすべて倒して、喜ぶどころかさびしそうにして、三蔵法師の存在を思い出して、とたんに生き生きしだす羅刹女。
敵がいなくなったらわざわざ探し出してでも敵をつくる。
そうでないと、自分が消えてしまいそうなんだろうな。

怒り続けることでしか生きて行けない羅刹女は、花子さんそのもの。
そして、花子さんは同じところに夜凪ちゃんをひきずこみ、強制的に自分が救われる方法を探させている。
こんな状況に収拾つけなきゃいけない白石さんが気の毒。

『呪術廻戦』(第89話 渋谷事変・7)
別記事(無敵の人と無傷の人)になりました。

『チェンソーマン』(第52話 失恋・花・チェンソー)
逃亡するのをやめて、デンジに会いにいこうとしたレゼちゃん。
その前にあらわれたマキマさん。
ネズミの中からあらわれるって、何者?

マキマさんが都会のネズミと田舎のネズミの話をしたのは、デンジとレゼちゃんの会話を知ってるってことだよね。
こわっ。
デンジがどこで何をしてるのか、常に監視してるんじゃないの、この人。

デンジとレゼちゃんは都会のネズミになりたいか、田舎のネズミになりたいか、という話をしていたのに、マキマさんはネズミは役立つから好き、みたいなことを言ってる。
まったく視点が違うんだよね。
明らかに格上の存在なんだよ。

死にかけているレゼちゃんにそっと寄り添うマキマさんの姿は、慈悲深い聖母のようで、だからこそ心底こわい。

そうか、デンジが学校に行ってないことを普通じゃないって言ってたレゼちゃんもまた、学校に行ったことがなかったのか。
なにこれつらすぎる。

天使ちゃんがアキを連れてこなかったのは、誰かが死ぬところをみたくない、と言っていたアキの気持ちを慮ったからか。
ネズミをみつめる天使の表情をみるに、マキマさんは支配下にあるすべての悪魔をこうやって見張り続けてるんだろうな、って思う。
天使ちゃんもまた、食事には困らないけど窮屈に生きる都会のネズミか。

でっかい花束をかかえてレゼちゃんを待ってたデンジ。
これ明らかにそこらへんで摘んできた花じゃないよね。
デンジが食えもしない花を買って待っていることに、本気度の高さを感じる。
後で食べたけど。

なんかもう救いようのない展開のラストでパワーちゃんがいつも通りのパワーちゃんで、めっちゃほっとした。
パワーちゃんの存在がこんなにも救いになるとは。

「恋・花・チェンソー」から「失恋・花・チェンソー」までの流れは、ばかばかしくて、美しくて、哀しい映画のようだった。