『呪術廻戦』(第96話 渋谷事変・14) 感想(蹂躙するものは蹂躙される)

五条先生が生まれた時点ですでに五条先生ですごい。


ところで開幕早々ただれてるんですけど、大丈夫なの? これ。
最初は援助交際的な「パパ」かと思ったんだけど、会話的に本当の父娘っぽいな。
娘さんが最期に呼んだのが母親の名前ということは、娘さんも本心から父親につきあってた、ということじゃないんだろうな、と考えるとほんとエグいな。

ところで、降ろすには死体が必要ってことは、伏黒パパの死体をどっかから入手したってこと?
こういう術式があるってことは、有能な術師の遺体には高値がつく、って可能性もありそうでこわい。


「五条悟が生まれて世界の均衡が変わったんだ」というけれど、五条先生が生まれたから呪霊が力を増したのか、呪霊が増したから五条先生が生まれたのか、はよくわからんな。
五条先生が生まれたからバランスが壊れたのではなく、崩れたバランスを元に戻すために五条先生が生まれた、という解釈もできそうな気がするから。


「晩年にしてその自由を奪われた」って、いやいや、人を無惨に殺して楽しむ自由を奪われた、って怒るってどうなのよ。
「ふざけんな!!」言われても、なにその勝手な言い分としか思えない。
力で他人を蹂躙してきた人間が、五条先生に気配だけで蹂躙されたことは、屈辱でしかなかったんだろうけど。
まあ、冒頭で出て来たパパは、娘を蹂躙してた可能性あるから、蹂躙されても因果応報としか思えないがな。

夏油たちみたいに、非呪術師への恨みとか憎しみから呪詛師になった人もいるし、持って生まれた能力で好き勝手したい、というだけの理由で呪詛師をやってる連中もいるんだなあ。


達磨っぽいおじさんにカマかけて情報を探る伏黒を、気の毒そうにみている虎杖がおもしろい。
伏黒しっかり働いてるんだから、「どんまい」とか慰めるのやめてあげてっ。
こういうのみてると、ふたりがコンビでよかったな、って思う。
伏黒は知識と経験があるから、呪師同士の駆け引きに関しては、虎杖よりもずっと有能。
多分、虎杖だけだったら詰んでた案件だった。


「脱兎」って大量の兎さんがでてくるのかわええけど、なぜだか一羽つかまえちゃってる虎杖はもっとかわええです。
いや、一応戦闘中なのに、兎さんで両手ふさいじゃってるのはどうなの、とも思うけど。
玉犬といい、虎杖は伏黒の式神をかわいがるの好きだな。
そういえば、「満象」は虎杖みたことあるのかな。あれ喜びそうな気がする。

虎杖の本気打撃も、「鵺」の攻撃も効かないのに、「脱兎」がかすっただけで傷つくおじさん。
「やる気がないなら、そろそろ殺すが?」という言葉に、伏黒が反応したところをみると、「やる気」がある相手の攻撃だけ無効化する、とかいう術式なのかな、と推測してみる。
兎さんはただ走ってただけだから、その条件を満たさなかった、と。
でもそうなると、「やる気」もなしに攻撃ってどうすんだ、ってことになるな……。
やる気はないけど、車ではねちゃいました、とか? ……って、ああこれ『チェンソーマン』でやったやつだな。