『週刊少年ジャンプ』2020年13号 感想

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『鬼滅の刃』(第195話 めまぐるしく)
ぼろぼろの恋柱さんに血清を届ける茶々丸。
これ、柱たちに血清を発射(?)する前の場面かな。多分。

「本当の化け物はあの男だ。私ではない!!」という無惨様の独白に、おもいっきりうなずかざるを得ない。
本当に、何をどうやったらこんな「人間」が生まれてくるの? って感じだよなあ、縁壱さん。
なのに、本人はそんな自覚がないし。
なんか、どんどん兄上の不憫さが増していくな。
兄上もかなり強い人なはずなのに、ただ「人間」の域を出なかった、というだけなのに……。

ここで無惨様が普通に走って逃亡して笑った。
悔しそうな顔もせず、真顔で逃げてるのがめっちゃおもしろい。
「走って逃げた…!?」ってびっくりしてる炭治郎もちょっとおもしろかった。いや、笑いどころではないんだろうけど。
縁壱さんの記憶を持っている炭治郎は、無惨様がいざとなったら自爆(?)して逃げるかもしれないと警戒してたから、普通に走って逃げるってのは、意表をつかれたのかもしれないな。

「逃げた!! 逃げた、伊黒さん、無惨が逃げた!!」って炭治郎の声掛けが妙にリズミカルでまた笑う。
両目がつぶされた蛇柱さんは、鏑丸のおかげで攻撃の方向は察知できるけど、相手が遠ざかるという事態は察知できてなかったんだろうな。

「無惨は生きることだけに固執している生命体」って、蛇柱さん、無惨様への理解が深いな。
「天災」が発生したら逃げる、は無惨様にとってあたりまえ。
「天災」の二次被害だって当然、避ける。
無惨様、言動にブレがなくてさすがです!
部下には逃亡を許さないけど、自分には許す、という姿勢もブレがなくてさすがです!

「負けるのか? こんな負け方あんまりだ」って、これでラスボス逃げて連載終了だったら、あんまりすぎて非難轟々だろうな。

ところで、炭治郎はなんであんなに刃物投げるのうまいんですか?

で、「今は斬撃よりも体深くに刀が貫通する方が危険だ」とか考えてたら、ページめくって即、蛇柱さんの刃が頸を貫通してるあたりのスピードフラグ回収っぷりがすごい。
炭治郎は刀を拾い上げながら投げてたから、走るスピードが弱まってたんだろうけど、目が見えてないのにあの距離を追いついて無惨様に飛びつく蛇柱さん、すごいな。
あの炭治郎を嫌っていた蛇柱さんが「炭治郎、感謝する」とか「絶対にここから逃がすな。二人ならできる!!」とか言うの、本当に感慨深い。
今、共に戦えるのが炭治郎だけだから、ってだけではなく、確実に信頼を得てるよね。

無惨様、白髪化の次は息切れか……老化はつらいな……。

ここでついにねずこちゃん到着。
半分、人間に戻っちゃってる感じなんだけど、無惨様の餌要員になりそうでこわい。

『ハイキュー!!』(第384話 最強の囮・2)
最近、懐かしいサブタイトルがよくでてくるのはうれしいけど、終わりが近づいてきてる感じでさびしくもある。

佐久早がサービスエースきめて、はしゃぐ日向くんと木兎さんがなごむ。
「フフン」ってなってる佐久早と、くやしそうなツムもなごむ。
この4人を組み合わせてくださった古舘先生に感謝しかない。

スパイクの瞬間に、相手コート全体をみて、攻め処を決める星海の見開きがすっごくよいんだけど、その裏をかく日向くんがまたかっこいい。
本当に、どんだけ進化してるんだよ、日向くん。

日向くんの憧れだったロメロの息子さんが、日向くんに憧れてるって、すてきなつながりだな。
あと、影山くんが英会話できるようになってて驚いた。
あんだけ勉強苦手だった影山くんが!
でも、サインは一晩で覚えてたから、バレーの役に立つとなれば、なんでも覚えられるんだろうな。
セッターはスパイカーと意思疎通できないといけないから、外国人選手もそこそこいるプロリーグでは、どうしても必要だったんだろう。

影山くんの先導で囮役をつとめていた日向くんが、自分で自分を囮にできるようになっていたか……。
日向くんの進化がとどまるところを知らない。
影山くんは、この日向くんにトスをあげたいだろうなあ。
今はそれどころじゃないけど。

『Dr.STONE』(Z=140 新世界飛行士)
空から石化装置が降ってきたということは、そこらへんにごろごろ落ちてるのかと思ったら回収されて破壊済みか。
まあ、あんなものをみんなが持ってたらこわいもんね。
ある意味、銃をもってるより厄介。ちょっとしたトラブルで集落全滅しかねない。

そして、ついに司が復活か。
月に行くのは3人って話だったけど、千空、大樹、司という最初の3人に戻る展開なのかな。

『ぼくたちは勉強ができない』(問148 泡沫の人魚姫は約束の[x]に濡つ・7)
あしゅみー先輩推しなので、ちょっとせつない。
でも、最後にちゃっかり自分に抱き着かせるあたりが、ものすごくあしゅみー先輩でよかった。
最後だからちょっと欲張らせて、ちゃんとあきらめるから、って感じで。

『チェンソーマン』(第59話 めちゃくちゃ)
最初のページのデンジを狙う敵たちの絵、3コマ分はそれなりにシリアスなのに、1コマだけ間違っちゃってない?
見開きセンターカラーはよいんだけど、これコンプライアンス的に大丈夫なの?
女性同士だからセーフ! とか思ってない?
タツキ先生は、見開きカラーではエロい絵を描かなければいけない、という使命感でももってるの?

マキマさんは、究極的にはデンジだけが大事っぽい。
デンジに対する情が一番深い、という理由ではないだろうけど、明らかに。
「できるだけ仲間の死体だけは回収して」というのも、ちゃんと弔いたいから、という理由ではないんだろうなあ。

人間が人形になって、さらに石になった。
アキが「人形にできる数は限られているはずだ…」って言った途端に、人形がわらわら襲い掛かってくるの、お約束だけどおもしろい。
日下部さんの「数が多すぎる!」の顔もおもしろすぎる。

突然、現れた中村さん。
「誰です!?」「誰!?」「誰だよコイツ」って総ツッコミ受けるうえに、まともに台詞をしゃべらせてもらえなくてかわいそう。
それにしても、コンはどんだけのデビルハンターに使役されてんだよ。
どっかでバーゲンセールでもやってたの?

混戦でめちゃくちゃになってる中、ただいちゃいちゃしてるだけのクァンシ様御一行。
潰し合いさせて、みんなが疲弊しきったところで乱入という作戦だろうけど、ただエロいことに忙しいだけにしかみえない……。

『アンデッドアンラック』(No.006 やっぱりアナタは変わらない)
別記事になりました。

『呪術廻戦』(第96話 渋谷事変・14)
別記事(蹂躙するものは蹂躙される)になりました。

『アクタージュ』(screen102.狙い)
舞台の失敗原因はすべて王賀美さんにかぶせられちゃったか。
そのうえ、仕事もいくつかキャンセルされたっぽい。
王賀美さんは、これだけのリスクを覚悟のうえで動いたんだろうけど、夜凪ちゃんにはそれがわかってなかった。
基本的に世間知らずな子だし、芸能界のパワー関係もよくわかってないんだろう。
白石さんはかなり正確にこの事態を予測してたんだろうけど、それを止めなかった。
実はものすごく重い決断だったんだな、って思う。

夜凪ちゃんはまだ新人で高校生だから、超大物で問題児の王賀美さんに抵抗できなくてもしかたない、ってことになってそう。

黒山さんは超大作をつくりたいのか。
これはちょっと意外だったな。
この人は、こじんまりしてるけど、濃密な映画をつくりたい系の人かと思ってた。

無名の夜凪ちゃんを主演に据えて超大作を撮りたい ⇒ 夜凪ちゃんを有名にする
若手トップ女優を助演にしたい ⇒ 所属事務所の社長の信用を得る
超有名な日本の芸能界から追い出された男優をキャスティングしたい ⇒ 本人に夜凪ちゃんと共演したいと思わせる

なるほど、黒山さんの狙いはそこにつながってるのね。
そして、超大作をつくるための、資金集めを担当してるのが天知なんだろうね。
あんまり準備に時間がかかりすぎると、役者たちの年齢が構想とあわなくなる可能性もあるしなあ。

ところで、黒山さんプランに阿良也くんがいないんだけど、いらないのかな。
以前、舞台俳優は自分の映画と相性が悪い、みたいなことを言ってたけど。

「彼女は自分の商品価値を知っている」って、千世子ちゃんが本格登場した時と同じフレーズだな。
同じフレーズなのに、千世子ちゃんのありようがまったく違う。
それでも、このフレーズは過去の千世子ちゃんにも、現在の千世子ちゃんにもしっかり沿っている。
この演出はすごいな。

「あなたが私を想いながら演じてくれなかったこと」
千世子ちゃんの、この、怒ってる理由が重すぎる。
そして、この台詞は逆をとれば「私はあなたを想いながら演じる」になるんだよね。
千世子ちゃんは、夜凪ちゃんを誘惑したい。
牛魔王の愛を取り戻したい羅刹女のように。

千世子ちゃんは夜凪ちゃんを好きすぎる。
愛しすぎて、憎しみに転じる寸前。今にも「羅刹女」になってしまいそうな千世子ちゃん。
そんな千世子ちゃんは底なしに美しく、それを呆然とみつめる夜凪ちゃんの心を奪う。
それこそが、千世子ちゃんの望みなんだろうな。

千世子ちゃん、こわい……。