『逃げ上手の若君』(第97話 鎌倉1335) 感想

戦闘が終わり、時行の前に現れた三浦時明。
時行の、露骨に警戒されてる顔、がめっちゃかわいいな。
まあ、時行が警戒してたのは、ハラキリ騒ぎがまた起こることだったんだけど。

時明は「出戻って」と考えてたけど、時行は笑顔で「帰参」と言った。
言葉の意味的には違いはないんだろうけど、時行の言葉には、また北条に仕えてくれるんだねありがとう、的なものを感じる。

「恨むのも疑うのも苦手です」か……。
苦手だからやらない、で済むものではないけど、時行はそれでいいんだろう。


「ひょっとして…引っこ抜けたりします? 富士山…」
時行の郎党に対する過剰な妄想がはじまって、逃若党のみんなが、まただよ、みたいな感じになってるのに、時明はノリノリだった。
「ぶっこ抜いて唐の国までぶん投げて見せましょう!」って……。
時行の妄想にこんなに前向きに乗っかる人は初めてだよ。


頼重が「未来が見えた」とか言ってるけど、鶴岡八幡宮でもOKなのか。
諏訪大社専属(?)というわけでもないのね。
そういえば、連載の初回で時行の未来が視えるとか言ってたな。

でも、史実的にこの後のことを考えると、頼重、何が視えたんだよ、ってなる。


頼重と逃若党のみんなと五万騎の軍に囲まれて、鎌倉入りを果たした時行。

鎌倉の地に残る時行の想い出に出てくるのは、亡くなってしまった人ばかりだ。
それでも、時行は帰りたかった。
そして、帰ってきた。

涙を流して喜ぶ時行の姿に、頼重もみんなももらい泣きしている。

これはとてもいいシーンなんだけど、その後のことを考えると悲しくなる。
なんかもう、ここで最終回でいいんじゃないかな。本気で。

今さらながらに史実という名のネタバレがツライ。キツイ。