『逃げ上手の若君』(第192話 インターミッション(関東)1338~1350) 感想

京でいろいろありすぎてた頃、関東では師冬が嫌われていた……。
関東の武士たちから搾取し続けると面倒なことになると、吹雪なら理解できてうまく懐柔する方向で動いたと思うんだけど、師冬にはそれができないんだな。
尊氏が吹雪の能力を壊しちゃって、さらに師直が関東武士を軽視してるから師冬の行動を容認した結果、こうなったんだろうか。
関東に地盤がないからそうするしかない、という話があったから、足利方からみたら力づくで抑えるのが最善手だったのかも。

そして、斯波はそうなることを見越して上杉に指示を残していた。
たとえ私財をなげうってでも関東武士の心をつかんでおけ、と。
上杉は庇番衆として関東に地盤を築いていたから、それが可能だったということなんだろうね。


直義は南朝に降伏か……。
これは思い切りがよすぎるというか、直義の絶望が深すぎるというか。

あくまでも直義に従う上杉も南朝に味方し、師冬と激突することに。
師冬が尊氏の子の基氏を旗頭にしようと思ったら、上杉が先に確保していたのちょっと笑った。
まだ幼い基氏が師冬を怖がるの当然だよね。
上杉は息子をオオカミ少年みたいにしちゃったような人だけど、外面はちゃんとしてるから。


諏訪頼継と逃若党が援軍として登場!
かつての敵・足利直義も今は南朝方! ということはその部下の上杉も味方!
敵味方がいろいろ入れ替わるのがこの時代だけど、それがちょっと少年マンガ的展開にもみえて熱い!

それにしてもみんな育ったな……。秕さんは別として。
てか、亜也子は育ちすぎじゃない?


春日殿がお亡くなりになってしまった。
顕家様への忠誠を抱いて、晴れやかな顔で逝ってしまわれた。
顕家様を失ってからここに至るまで、変わらず顕家のために戦い続けてきて、ようやくおそばに参じることができると喜んでいるようにさえ見えた。

春日殿の烏帽子も服もぼろぼろになっているのに、お顔はきれいでひげもきちんと整えられているのが、死ぬ前にお化粧直しをしていた顕家様を思い出す。

「ネタが出すぎて顕家卿に勝ってしまう」というセリフがなんとも味わい深い。
三途の川で顕家様と曲水宴を楽しみたいけど勝つのは困る、というのがね……。


ところで、庇番衆のみんなが揃ってる絵にあいかわらず鶴子ちゃんがいて石塔殿がいないんだけど、これはやっぱり石塔殿の意志なんですかね。