『暗殺教室』第147話 舞台の時間 感想、もしくは、同じ舞台で同じ眼で

表紙がえらいまがまがしい感じになっとる。
渚くんの絵の下側にカルマくんの眼が、カルマくんの絵の下に渚くんの眼が描かれているというのは、ふたりの眼には、互いがそう映っている、ということなんだろうか。

カルマくんの眼に映る渚くん、腰がほっそいし、髪の毛おろしてるし、胸のとこが蛇の尾でかくれてるしで、完全に女の子にみえるんですがっ。
カルマくん、マジで渚くんがメスの小動物(=蛇)にみえてるんだろうか……。
なんか、公式が爆弾落としてる感がっ(爆)。

一方、渚くんの眼に映るカルマくんは、わりとわかりやすくサタンな感じだな。

渚くんの牙と、カルマくんの爪……どちらも尖りもの系。
まあ、鈍器というイメージではないよね、ふたりとも。


さすがの烏間先生も、渚くんの行動に当惑していたらしい。
がんばって渚くんの方に意識を向けないようにしてたんだろうな。
うっかり、気になって渚くんの方に注意を向けちゃったら、プレイヤーを妨害したことになっちゃうもんね。


渚くんを自分の得意なフィールドに誘い出したカルマくん。
あそこで渚くんがカルマくんを撃っても、卑怯でもなんでもないと思うんだけど、渚くんはそれを選ばなかった。

クラスの意見をまとめたいのなら、クラスの最大戦力であるカルマくんを真正面からねじふせて、赤チームのみんなの中に、僅差で負けたというイメージを残さないようにしたかったのかもしれない。


奥田ちゃんが「私はカルマ君にも勝って欲しいです!!」って言ってくれたのは、うれしかったなあ。
奥田ちゃんは、カルマくんの渚くんに対する想いみたいなものをきいちゃってるから、意見は違っててもカルマくんを応援したいんだよね。


渚くんはカルマくんに対してコンプレックス満載だし、カルマくんの方も渚くんの中に、自分がかなわない何かをみつけていた。

カルマくんてのは、本当に鋭すぎる子なんだろうね。
もっと普通だったら、渚くんの中の得たいの知れない何かにおびえずにすんだ。渚くんとずっと遊んでいられた。
でも、渚くんは、わかりやすい強さを持っていたカルマくんだから憧れた。
お互いの力を認め合ったがゆえに、距離を置かざるをえなかったふたり。

E組の中で、渚くんとカルマくんが、微妙に間を置きつつも仲良くできていたのは、力を向ける矛先が共に殺せんせーになったからなのかもしれない。


教室の中で、わかりやすい強さをさらに磨き上げたカルマくん、わかりにくい強さを発現させ、利用できるようになった渚くん。

対峙するふたりの表情の、なんといきいきとしていること!

渚くんが絶品にかわいくて、カルマくんが不思議とこれまでで一番、幼くみえるよ!

「ねじ伏せてやる!!」
渚くんとカルマくんははじめて、真正面からお互いをみつめあったんだろう。
同じ舞台の上で、同じ眼をしているふたり。
これこそが、お互いが求めた、ふたりの関係性なのかもしれない。

案外、カルマくんは、渚くんにみせつけてもらいたいのかもしれない。
自分が認めた力に、真正面からねじふせられたいのかもしれない。
自分がおびえたのは、正しいことだったんだって。


この「内戦」は、E組の現有戦力のお披露目だったように思える。
どういう生徒がどういう能力を有しているか、という。
その仕上げとして、双璧がクラスのみんなに、その能力を披露しようとしている。

E組の生徒たちすらわかっていなかった、E組の「戦力」。
その「戦力」をもって、子供たちは何と戦うんだろうか。

そして、カルマくんが求めるものに、渚くんはどう応えるんだろうか。