NO JUMP! NO LIFE!

祝! 『週刊少年ジャンプ』創刊50周年!

ということで、ちょっと『ジャンプ』全体のことについて書いてみようと思った次第。

『ジャンプ』との出会いは床屋でした。
子供の頃、美容院などというしゃれたところには連れていってもらえなかったのです。
その床屋に待機客用の『ジャンプ』が積んであって、なんとなく読んでたわけです。
当時のお気に入りは『包丁人味平』、『ドーベルマン刑事』、『1・2のアッホ!!』だったと記憶しています。

そして、ある日突然、気になるマンガと出会います。
それが『リングにかけろ』でした。
いまだになにがそんなにハマったのかが謎なんですが、とにかく「このマンガを全部読みたい」(←床屋に置いてある雑誌なのであちこち抜けがあった)という強烈な欲求にかられ、中学生の少ない小遣いをはたいて、当時出ていた分のコミックスをすべて買いそろえて、何度も何度も読み返しました。
なんか自分でもよくわからない勢いがありました。

でも、コミックスってのはどうしても期間が空くわけです、でもはやくリンかけの続きが読みたいわけです、というわけで、高校に進学してお小遣いが増額されたことをきっかけに『週刊少年ジャンプ』を買い始めました。

これが私の人生を変えました(←本気で)。

床屋ではあまりちゃんと読めていなかったんですが、しっかり読んでみるとどのマンガもめっちゃおもしろい。
中学まで、親が『なかよし』と『りぼん』を買ってくれてたんだけど、これを『週刊少年ジャンプ』にして欲しいとどうして言わなかったのか、と後悔しました。

それが、『Dr.スランプ』がはじまったぐらいの時期なんですが、その後『3年奇面組』、『キャプテン翼』、『キャッツ・アイ』、『ストップ!!ひばりくん!』、『ブラック・エンジェルズ』が立て続けにはじまり、ここらへんが私の『ジャンプ』第一黄金期でした。

ちなみに『キャプテン翼』の連載開始直後に、友人たちに「今度はじまったサッカー漫画、おもしろいよね! すごくおもしろいよね!」と言いまくったところ、「あんなパースのくるった人体描いてるマンガのどこがいいんだ」「どうせ10週打ち切りでしょ」と言われしょんぼりしたことをよく覚えています。しくしく。

そういったおもしろいマンガがはじまる一方で、『リングにかけろ』がついに完結してしまいました。
巻頭カラーの華々しい最終回でした。
巻頭カラーで最終回やったマンガって『ジャンプ』では他に記憶がないんですけど、どうなんでしょう。

『ジャンプ』を読み始めた理由であるリンかけが終わってしまっても、『ジャンプ』を買うのをやめようとはまったく思いませんでした。
毎週毎週、こんなにおもしろいマンガが読めるなんて、どんだけ幸せだよ、と思ってました。
そして、それがいまだに維持されてるわけです。

就職して社会人になっても、『ジャンプ』はやめられなかったんですが、とりあえず会社で読むのはやめました。
昼休み時間に読んでいたら、「そんなに幸せそうにマンガ読んでる人はじめてみた」と言われてめっちゃはずかしかったので(←つまり、それを言われるまでは会社で読んでた)。

あと、乗り物酔いがひどくて、電車の中でマンガが読めなかったんですが、どうしてもはやく『ジャンプ』を読みたくて、通勤電車の中で、1作品だけ、2作品だけ、と徐々に増やしていったら、1年くらいで『ジャンプ』を全部読めるようになりました。
乗り物酔いを『ジャンプ』で克服した!

さて、10代でリンかけにハマった私でしたが、20代で次なるビッグバン(?)に襲われます。
『幽☆遊☆白書』です。
これのハマりっぷりもなかなかでしたね。
睡眠中以外はすべて幽遊のことを考えていた、くらいの勢いでした。
正直なとこ、一時期、生活が危うくなりましたよ、本気で。

ちなみに、それまでヤオイとかカップリングとか、知識としては知っていても、それが好きっていう感情をいまいち把握しかねてたんですが、幽助×飛影にハマって、それまでわからなかった腐女子文化みたいなものが、腑に落ちた感じがしました。
人間、当事者にならないとわからないものだなあ、としみじみと納得しました。

その後、『ヒカルの碁』や『D.Gray-man』などにちょこっとハマり、30代も終わりかけた頃、第3の大波に呑まれました。
『魔人探偵脳噛ネウロ』です。
ネウロは恒常的に掲載順位が危険な感じだったので、せっせとアンケートハガキを送ってましたね。
なので、コミックス20巻を超えて、かなりきちんとした最終回を迎えた時は、さびしいと同時にうれしかったです。
というかホッとしました。
超低空飛行でもいいから、飛び続けてくれて、ちゃんと着陸したことに。

あと、ネウロ×弥子に超ハマって、私はカップリングハマりをするとマズいことになるらしい、ということを理解しました(苦笑)。

昔、長期入院したことがあって、ちょっとした鬱状態になって、好きな小説が読めなくなったんですよ。
なんというか、字は見えるけど読めない、みたいな感じです。
お見舞いにきてくれた友人に「ちょっと落ち込んでて小説が読めなくなった」と言ったら、「活字中毒のきみがそんなことになるなんて!」と言われました。「実を言うとマンガも読めなくなってる」と続けたら、「それはますます深刻だね、大丈夫?」と心配されたので、「もはや『ジャンプ』しか読めるものがない」と答えたら、「『ジャンプ』は読めるんだ!」と笑われて、「いつか、落ち込みすぎて『ジャンプ』が読めないとか言い出したら、首に縄付けてでも病院にひっぱってくことにするよ」と言ってくれたので、「その時はよろしく」と頼んでおきました(笑)。
同じく入院中に病院内の売店で『ジャンプ』が売り切れて、しかし外出許可がおりないので外に買いにも行けず途方に暮れていたところに友人がお見舞いにきてくれたので、顔をみたとたんに「『ジャンプ』買ってきて!」と言ったら、友人が「わかった!」と病室の入口でそのままUターンしてコンビニまで行ってくれたこともありました。
いろいろとひどいな自分。

そんな感じで、どうしてなのかわからないんですが、『ジャンプ』は私のライフラインにも等しい存在です。

「最近の『ジャンプ』はつまらない」、「『ジャンプ』なんてもうオワコン」(←ていうか、オワコンって言葉がオワコンになった感があるよね)みたいな言葉は、40年近く、繰り返し繰り返し現れてきました。
でも、私にとって『ジャンプ』がおもしろくなかった時期なんてどこにもありませんでした。

そして、これからも、おもしろい『ジャンプ』であり続けることを、切望しています。

祝! 『週刊少年ジャンプ』創刊50周年!
これからも、私の生活の中に『ジャンプ』がありますように!