『逃げ上手の若君』(第23話 臣従1334) 感想

センターカラー!
カラー本当に多くてうれしいけど、松井せんせーの体調がちょっと心配。

今回の表紙は現パロ(?)。
そうだよね~。みんな小学生やってる年齢なんだよね~。
そんなまだ幼い子たちが首をはねたり、殺されそうになったりしてるわけで、「今週のカラー描いてて何だか生々しい気持ちに。平和な時代に生まれて良かった…」って巻末コメントを読むに、松井せんせーもそう感じたんだろうな。
あと、吹雪の制服姿は意外としっくりくるな。


時行の「鬼心仏刀」、「臆病剣」呼ばわりで笑う。
でも、的確なネーミングだと思う。

これで戦いも片が付きそうだね、というところで貞宗登場!
亜也子と弧次郎にツッコミいれられたり、雫に謎の提案されたりと、忙しい。
でも、援軍のタイミングとしてはすばらしくて、さすが仕事ができる男だな。

ここでさらに頼重登場!
おっ、久しぶりになんだかかっこいいぞ。
ついに頼重の息子・時継も出てきたな……。
この人、雫のお兄さんなの? でも時行を「兄様」って呼んでるあたり、あまり接点がなさそうな。

時行を抱きしめて、涙を浮かべて「…よく、ご無事で」って言う頼重が、本当に本当に心配してたんだな……って。
時行も「…ぁ…………はい」って、あっけにとられてる感じだし、ここまで頼重を心配させちゃってるとは思ってなかったんだろうな。

頼重はなんでこんなに時行のこと好きなんだろう、ってたまに思う。
多分、実の子供よりも大事にしてる。


頼重に紹介されてる時も、握り飯を手放さない吹雪~。
本当にこの人、養うの大変そうだけど大丈夫?
そんな吹雪が飯を口からふきだすって相当だけど、まあ、時行の正体って実際、相当なもんだよな。

時行、ちゃんと頼重に相談してから、って決めてたのえらい!
頼重の心配も少しはむくわれるってものです。

というわけで、吹雪が時行の郎党になった。
吹雪は時行とつかず離れずの関係になるんじゃないかな……とか思ってたんだけど、そんなことなかった。


瘴奸が生きててびっくりした。
前回で満足して成仏してた感じだったから。
ていうか、あんな重そうな人が重そうな鎧着てるのに、それを4人で運んで走れるってすごいな!

貞宗としても、瘴奸の才覚を捨てるのは惜しかったのかな……。

瘴奸が領民を殺したことを、貞宗が怒っている理由は、領民減ると税収も減るから、なんだよね。
虐殺は悪いことだよ! とか倫理的なことではなく、完全に実利的なことを問題にしている。
まあ、この時代の武士はそういうものなんだろうね。

瘴奸があれだけ欲しがっていた領地を、こんな形で手に入れるとは……。
でも、時行に仏様をみた気持ちは忘れてないようだし、これから先、時行と戦場で会ったらどういう反応になるんだろうね。
それでも小笠原殿には恩があるから、ってなるのかな。

それにしても、貞宗は本当に有能だし、良いキャラだ。
眼はめっちゃ飛び出してるけど。


諏訪大社では戦いで亡くなった者たちの弔いが行われていた。
「私が村を守りたいと望んだ結果、死んだ武士がいる」で、そこから「将になるなら心しないと」ってなるのが、やっぱり時行もこの時代の武士なんだな。
もう戦いはいやだ、とかいうことにはならない。
犠牲が出るのはしかたない、ということを普通に受け止めてる。

時行はやさしい子だけど、やっぱり武士の倫理観で生きているんだな、って思う。


ここで頼重の不思議な能力の掘り下げがくるか……。
なんとなく、うやむやのままにしておくんじゃないかと思っていたよ。

「人」でありながら「神」として拝まれる、という頼重の不思議な立場。
頼重はそれを受け入れているけれど、それをのみこむまでにはいろんなことがあったんだろうな……。