『逃げ上手の若君』(第183話 老い1340) 感想

前回、カブトムシを獲りに行きたいから帰る、とか言い出した市河殿。
村上と図って戦からぬけだしたかったのか。
まあ、自分の領地が心配だから戻りたい、というのはそりゃそうだろう。
多少の恩賞をもらえたとしても、領地の安定が崩れたら元も子もないからな。

貞宗殿の配慮が足りないという言葉も納得できるんだけど、やっぱり貞宗殿がかわいそすぎる。
市河殿に去られ、雨に打たれる貞宗殿の姿があまりにもわびしい。


時行軍が粘って時間稼ぎをしてたら頼継がきた!
なるほど、五年の不戦の誓約文のあら(?)をついてきたか。
つまり、いつから5年目だ、という定義を書いていなかったのね。
だから、その誓約文を書いた日が起点ではなく、諏訪家が最後に戦をした日を起点だ、と言い張っているという。

これ、最初からこういう抜け道を狙ってこの文をつくったのか、時行を助けたいがためになんとかひねり出したのか。


「時行が粘る間に誓約の期間が終わったんですよ!」
ここの頼継の表情が悪ガキだった頃のまんまなんだけど、めっちゃ頼もしく感じるのはなんでだろう。

時行に「万の兵より君の加勢が心強い!」って言われて、ちょっと照れてる感じの頼継の顔がまたかわいいなあ。
時行は本当に天然人たらしだよ!


長引く戦に疲れ果て、病床にふせる貞宗殿。
そうだよなあ。時行や頼継が成長する分、貞宗殿は老いてるんだもんなあ。さびしいなあ。


開戦から4か月も粘り続けて、まだいけるってムードだった時行たちが、土岐頼遠の参戦をきいて「あ 無理 詰んだ」「逃げよう」ってなったの笑った。
まあ、土岐にはえらいめにあわされたからなあ。

それにしても、何度みても土岐頼遠は人間じゃないだろロボだろ、ってなる。


そして、撤退をほぼ決めてるけどやっぱりちょっと悔しさがあるのか、気持ちを整えようとしている時行。
風邪が治りかけの状態で戦線に戻るつもりで、身体を整えようとしている貞宗殿。
そのふたりが河原でばったりと出会う。

咄嗟にふたりとも刀を捨てるのが良いよね。
つまり、こんなところで戦う気はないぞ、と双方の考えが一致した。

祖父と孫くらい年が離れているふたりは、何を語り合うのか……。