『逃げ上手の若君』(第205話 パージ1351) 感想

高師直の遺言を伝えるついでに尊氏の現状をみきわめたい、と時行に進言する雫。
今の雫って、神力は操れないけど視える、みたいな感じなのかな。
元から持ってた神力に関する知識は消えてないわけだし、神力に乗っ取られてる(?)尊氏を相手にするのに、めっちゃ頼りになる!

それに、時行の性格的に高師直の遺言をきいてしまったからには、それを届けないなんてあり得ないよね。


高一族は滅びた。
それは尊氏の権力を盤石にするための「粛清」。
そう考えると時行たちは足利の怨念に踊らされてるだけ、みたいな感じになるよなあ。

「尊氏様はその場の気分で動いているだけ 「中の神」が最適解へと導いているのだ」
尊氏の「中身」の恐ろしさにようやく気付いた道誉。
てか、「中の神」の存在には気づいてるんだね。


「歴史は 尊氏に都合よくできている」
これって最強すぎる!

あと、師直の遺言が「尊氏にとって有益」判定されてよかったね!
これまで否定されたらちょっとかわいそうかな、って気がするので。


そういえば、尊氏の人生が中先代の乱で大きく狂った、ってどういうことなのかな、って考えたんだけど、あそこで時行が登場しなければ、関東は直義が堅実に治めてくれて、足利兄弟はあの仲の良さを維持して暮らしていけたってことなのかな。

直義を助けるために後醍醐天皇の意に背いたところもあるから、天皇家とうまくつきあっていけた可能性を潰された、という見方もできるか。

庇番衆がそのまま残っていたら、高一族があそこまで権力を握ることにはならなくて、もうちょっと楽に幕府を運営できてたかもしれないし。

それとも、尊氏の中の神が北条を滅ぼしたと満足しておとなしくなって、尊氏の人格が今ほど壊れずにすんだ、ってこと?

私が知らない歴史的な何かがあるのかもしれんけど。