『逃げ上手の若君』(第206話 忠告1351) 感想

なんか唐突に死んだ直義の一人息子。
長いこと子供ができなくて苦しんで、ようやく授かった子供が幼くして亡くなり、最期をみとることすらできませんでしたって、奥方様があまりにもお気の毒だ。

雫には何かが視えていたようだけど、尊氏に憑いてる怨念に殺された、とかなんだろうか。
尊氏の道を邪魔する者は足利の直系の血筋の者でも許さん的な。


直義は兄を憎みきれず、今持っているものを放棄して自分に譲って、あとはのんびりと隠居生活を楽しんで欲しいと願っている。
でも、時行は尊氏の内側にあるものがそれを許さないと考えている。

時行の方が圧倒的に正しいと思うんだけど、直義はどうしても兄弟の絆を信じたいのかなあ。
共に育った高兄弟が見捨てられたし、直義も一度は見捨てられてるんだから、まだ信じてるってのはお人よしがすぎる。
一人息子を失ったばかりで、これ以上、血のつながりを持つ者を失いたくない、という想いもあるのかもしれない。

今のこの状況なら兄は自分の要求を呑むしかない、という自信もあるんだろうけど。


直義は常識人だから、本物の変態である時行や尊氏に敵うわけがない、という玄蕃の言葉は説得力ありすぎ!

直義は「お前に何がわかる」と言うけれど、直義こそ何もわかってないんだよ。
自分の常識で理解できる範疇にいる存在と認識してる時点で、もう全然ダメなんだよ。

「真の変態は冷めねぇ 譲らねぇ 迷わねぇ」は名言!


次回、直義が気の毒なことになるの確定しててツライ。