『暗殺教室』第137話 過去の時間・4時間目 感想、もしくは、「手」と「触手」

穏やかな時間を過ごす「死神」と雪村先生。
「死神」は自分の本名も生まれた日も知らない。
1話目で「名乗るような名前はありませんねぇ」と言っていたのは、本名わからないし、通り名は「死神」だし、本当に名乗れる名前がなかったからなんだね。
だとすると、「殺せんせー」という名は、彼にとってものすごく大事な名前なんだろうな。
例え、他の先生との区別がつきにくい、という理由であっても、自分のために考えられた名前なんだから。
うわぁ~ん。烏間先生。はやく「殺せんせー」って呼んであげてくださいっ。

そして、わからない誕生日を決めてくれたのが雪村先生で、わからない名前を付けてくれたのが、雪村先生の妹の茅野ちゃんだった、というのはちょっと泣けるなあ。


ところで雪村先生のバストがすばらしすぎで、それどこで売ってんの? と思わせる奇抜なデザインのチューブトップが、最初は目に入りませんでした(爆)。
これはっ、茅野ちゃんが逆走して巨乳憎し! になるのもわからんでもない(苦笑)。
「ちょっとサイズが小さい」というのがまたあざといっ。
細いウエストとはみだしそうな胸がすげえですよ。

こんな婚約者を放置して浮気とか、柳沢は女性の趣味が悪い。
まあ、そのおかげで、雪村先生が救われてる感はあるな。
「どうしても好きになれない」と感じている男に、関心もたれても困るだけだもんなあ。

巨乳にでれでれしたり、「死神」が殺せんせー化してきた。
そうか、「死神」の人格は、「殺し屋」としてつくりあげられた人格で、本来の人格は今の殺せんせーということなのか。

「死神」と殺せんせーのキャラが違いすぎるので、殺せんせーのキャラが、子供たちのためにつくられた人格だとしたら、ちょっとさびしいかなあ、と思ってたんで、これはだいぶうれしかった。
てか、雪村先生が弥子ちゃんタイプ(←失礼)だったら、殺せんせーも貧乳好きになっていたんだろうか。


E組の生徒たちが大事で、なんとかして生徒たちに自信を取り戻させたい雪村先生。
けれど、それがかなわないまま前の代のE組の生徒たちは卒業してしまい、今の代の生徒たちもまた同じ道をたどろうとしている。
落ち込みがちな気持ちを支えてくれる存在に、触れることもプレゼントを渡すこともできないもどかしさを、率直に伝えてくれた雪村先生。

そんな雪村先生の気持ちに応えるために、極細の触手で「手」をつくった「死神」。

ずっと、穏やかな笑みを張り付けていた「死神」が、やさしくいたわるようなまなざしで雪村先生をみつめているこの絵に、なんかもう号泣ですよ。
そして、「手」に触れられてる雪村先生が、満ち足りた表情で「…はい」と答えてる絵がまたまたっ。

1話目で出てきた「なんて素敵な触手」というセリフに、特殊な趣味をお持ちの方かと思ったりして、めっちゃ失礼しました。
そのセリフの6時間前に、こんなエピソードがあったのかと思うと、まるっきり違う読み取り方ができる。
1年かけて、ゆっくりとつくりあげてきた関係の中で、ずっと触ることができなくて、せいいっぱいの想いでさしだされた、極細の「手」。
だけど、最期にようやく、柔らかさと温かさをもった「手」に触れることができた。

それがたとえ「触手」であっても、触れたいと願っていた彼の「手」であるのなら、それは「素敵な触手」に決まってるじゃないかっ!


雪村先生が語った「最後の1年」を、「死神」が引き継ぎ、殺せんせーになったのか。
この2人の姿が美しすぎるだけに、この6時間後には……と思うとつらい。


ところで、雪村先生が「死神」にプレゼントしたものってなんなんだろうね。
首に巻くものといったら、殺せんせーのあのネクタイかな、って気がするんだけど、「カバー範囲広い」ってのがなあ。