『週刊少年ジャンプ』2020年32号 感想

『ハイキュー!!』(第401話 約束)
『ジャンプ』表紙&巻頭カラー!
そして、次号、最終回か……さびしい……。
『ハイキュー!!』くらい長くやっててもやっぱり巻頭で最終回はないんだな。
まあ、それだったら『NARUTO』でやってるって話だが。

付録の特大ポスターの裏のスペシャル座談会がめっちゃおもしろい。
日向くんと木兎さんは自然な表情してるのに、影山くんとウシワカのあまりに不自然な笑顔が……。
いや、ふたりとも、めっちゃがんばってるのはわかるんだが……。
てか、こういう無理してる感じの顔、ファン的には逆においしい、というか、そういうことが好き! ってなりそう(←実際、私がそうなってる)。
それにしても座談会の内容ひどいな。ボケの飽和攻撃状態になっとる。
バレー選手が4人そろって話す内容が、馬とか虫とか……。しかも、当人たちかなり真面目に話し込んでるから、止めるのむずかしそうだし。
ツムがこの場にいたらツッコミしきれなくて頭抱えそう。
あと、スガさん考案のサインを押し付けられて、それをわけもわからないまま律儀に使っている影山くんが! すごくらしい!
本編内でスガさん、影山くんのサイン列に並んでたけど、自分が考案したサインをもらってどうするのかな。
周囲にみせびらかして「これおれが考えたんだぜ!」って自慢するつもりなのかな。

さて本編。
日向くんと影山くんのネット際の攻防は、影山くんの勝利! かと思いきや、日向くんが足でレシーブした!
あいかわらずすごい反射神経。
で、日向くんの“コートの横幅めいっぱい”、に影山くんが反応しかけたと思ったら、木兎さんのスパイク!
日向くんを“最強の囮”にしようと言い出したのは影山くんなのに、その影山くんがひっかかるという!
この! 流れの美しさ! かっこよさ!
なんかもう、すべてに!をつけたくなる!

感無量って感じの日向くんと、めっちゃ悔しそうだしめっちゃうれしそうな影山くんの、表情の対比がたまらんですよ。
そして、試合後の日向くんと影山くんのやりとりは、高一の頃からまったく変わってないとこ、泣ける。

「俺は普通になったのだ」
「いえ、普通ではないと思います」
「赤葦、まさか、普通になった俺を見逃したのか…?」
この会話がめっちゃ木兎さんと赤葦だな。
そして、即座に思考を修正し、「すごく普通だな」と訂正して、木兎さんを「そうだな!?」「すごくだよな!?」とめっちゃ納得させた赤葦すごい。
赤葦の木兎さんに合わせる能力ハンパなさすぎる。
しかも、赤葦、これ大マジメに言ってるんだよね。そこらへんがほんとすごい。
でも、ふたりの間で合意がとれても、他の人にとってはわけがわからん。
部外者の宇内さんはそりゃ「何言ってんだ、この人たち…」ってなる。

ここまで出番がなかったクロがついに登場。
まさかのバレーボール協会入りか。
しかし、クロ、スーツがめっちゃ似合うな。あんな髪型なのに。
他の連中とくらべて、めっちゃ社会人っぽいというかなんというか。

クロは「ネットを下げる」仕事を選んだ、か。
たくさんの人にバレーボールの楽しさを知ってもらって、好きになってもらって、プレーを楽しんでもらいたいんだろうな。
それは、猫又監督の願いを継ぎたい、という思いなんだろうけど、研磨にバレーボールおもしろいって言ってもらえた喜びがあまりにも大きかったからかも、とも思う。
だって、あれはクロにとって最大級に幸福な記憶なんじゃないかと思うんだ。
案外、研磨はクロに振り回されていたようにみえて、実はクロの人生を決定づけてしまったんじゃないかな。
ところで、クロは研磨の知り合い特権を使いまわしすぎじゃないですか?
あと、クロが詐欺師っぽいって意見、めっちゃわかる。

影山くんが、金田一と国見ちゃんに声かけたとこめっちゃ泣けた。
中学時代には不幸な衝突があったけれど、影山くんの方から「一緒にバレーやろう」と言ってもらえて、なんとなくわだかまりを残していた金田一も、吹っ切れたんじゃないかと思う。
ところで70過ぎてアキレス腱きるとか、かなり危険なので無理はしないでください。

星海はやっぱり負けず嫌いで「若干…若干だが!」と前置きはあったけれど、素直に「抜かれた感がある…!」と認めたとこもさすが星海だ。
これからも、日向くんと星海の“小さな巨人”決定戦は続くのだな。

そして、2021年に「東京2020オリンピック」ですよ。
これ、フィクションなんだから2020年開催のままでも誰も怒らないと思うんだけど、古舘先生は2021年にしたかったのかもな、と思う。
「困難を乗り越えて、我らはここに立つ」が実現しますように、という願いをこめて。

時期を考えると、古舘先生は、オリンピック開催直前に連載を終了させて、オリンピックをこころゆくまで観戦しよう、というプランだったんだろうな。
悲しい……悲しい……。
でも、高一の時と同じ背番号で、日の丸をつけてコートに立つ日向くんと影山くんの姿を見られたことは、幸福です。

『呪術廻戦』(第113話 渋谷事変・32)
別記事(遺された者たちの選択)になりました。

『チェンソーマン』(第77話 チャイムチャイムチャイム)
冒頭部分、すべてのコマに「ピンポン」って字がかかってんのめっちゃ怖い。
いやいやいや、これ実写だったら画面前から逃げ出すレベル。

これ、デンジはうっすらアキが来たと察してるよね。
だから、なかなかドアを開けないし、パワーちゃんとニャーコを先に逃がした。

玄関先に立っていた銃の魔人になったアキをみた時のデンジの顔の引きつりっぷりが痛々しい。
「あ、マジか。そうか。じゃあまあ、戦うか…?」ってセリフは、事態を受け入れなきゃ、という気持ちと、受け入れたくない、という気持ちと、なあなあでごまかして逃げたい、という気持ちがいりまじってる感じがしてすごい。

「デンジ」と呼ばれて「なんでオレん名前知ってんだよ……」ってのは、なんでおまえと戦わなきゃいけないんだよ、という意味にとれる。
あと、虚言癖があるとさんざん言ってるパワーちゃんに「玄関からしたのはアキの匂いじゃ…」って言われて、「こんな時にウソつくなよ…」って言ったのも、こんな時だけ本当のこと言うなよ、という意味にとれる。
デンジのセリフは一貫して本心とズレていて、それが、ずらしたい、という本心を一貫して表しているんだな。
直接的にものを言うことしかできなかったデンジが、ずいぶんと成長したもんだな、と思うけど、こんなことになるんだったら、ポチタ以外は誰にも心を開かないデンジのままだった方が幸せだったかも、とも思う。

これ、マキマさんが意図的にアキを銃の魔人にして、早川家に向かわせたよね、絶対。
マキマさん、こわすぎる……。

『破壊神マグちゃん』(第4話 破壊神 はじめてのおつかい)
プリンモードマグちゃんがめっちゃかわええ。
これはいつかフィギュアになるやつ。

あと、ナプタークになついてるヤドカリたちがちょっとかわいい。

『Dr.STONE』(Z=158 科学者は誰だ)
ゼノが、自分の科学力で世界を導く、という野望にとりつかれるのはわからんでもないが、スタンリーが素直にその考えに追従しているのがよくわからん。
自分が生きていくためにはゼノについていった方がよい、というのは理解できるけど、攻撃を仕掛けてきたわけでもない相手を殺す、という考えに賛同するのは理解できない。
単純に、ゼノがどこまでやれるかを見たいだけなのか?
それとも、自分はあくまでも「武器」だから、それを使ってくれる人に従うだけ、という考えなのか?

『灼熱のニライカナイ』(depth:3 95%の海洋犯罪)
突っ込むのは野暮だと思うが、タコは三枚におろせないと思う。
でも、サメは料理とかまったくしなさそうだから、三枚おろしの定義を知らないのかもしれない。

『アンデッドアンラック』(No.024 かけがえのない人)
別記事になりました。

『アクタージュ』(screen120.共同生活)
さつきちゃんは、夜凪ちゃんがすごいことをやっていてそれは自分にはできないことだ、ということを理解できる程度には、能力が高いと思うんだよね。
さつきちゃんが子役として抜きんでて人気があるのは、かわいいだけが理由じゃないんだろう。

さつきちゃんが泣くのは、できないから、ではなく、期待に応えられないから。
大人からの期待、というか、母親からの期待に応えられないってことは、さつきちゃんにとってものすごく怖いことなんだろうな。
そして今は、夜凪ちゃんと環さんの期待に応えられないことも悔しくてしかたがない。
そういうのがあいまっての涙だったんだろう。

でも、気持ちは折れてない。本当に強い子だ。