『アンデッドアンラック』(No.039 左手なくても漫画は描ける) 感想(このマンガで一番否定されているのは痛覚かもしれない)

表紙で「安野雲」と書いて「その男」とルビが振ってあった。
やっぱり男性か。


安野先生に刀をつきつけるアンディ。
乱暴ではあるが、安野先生から情報を引き出さないといけないしねえ。
でも安野先生、かる~くにげちゃうもんなあ。面倒というか厄介というか。

悲鳴を聞きつけて助けに走る風子ちゃん。
ロンギングでゾンビさんたちを見殺しにするしかなかった件は、まだ尾を引いてる。
でも、安野先生は勝てないと断言してるんだよね。
これはやっぱり、オータムの強さを知ってるんだな。

UMAオータムは人間を本にするのか。露伴先生のヘブンズ・ドアーみたい。
湖に本がいっぱいあるけど、これ全部ジュニアなのかな。
本にされて食べられたあげく「ツマラナイ」って言われるのひどい。

見開きのオータムの禍々しさがすごいな。

犠牲になった人は頭から1冊、本が出てきたけど、アンディは足から3冊も出てきた。
アンディが全身、本になったらかなり読み応えありそう。
長さもすごいし、かなりいろんなことやってそうだし。
「トッテモ面白イ物語」を求めているオータムも、アンディなら満足させられるのでは?
ジュイスさんとかもかなりすごそう。


アンディと風子ちゃんの必勝パターンはオータムには効かないし、安野先生には「ムリだ。アイディアが足りない」とか言われちゃうし、いろいろと散々である。

で、なぜか大鎌を出して自分の左腕をズパッと斬っちゃった安野先生。
……何してるの、この人。
どうみても、アンディの腕と付け替えるためだけに、自分の腕斬っちゃってるんだけど。
なんでそんなことするの?
てか、痛くないの?

安野先生のイカレっぷりにめっちゃびっくりした。

「キミ達はルールに縛られすぎだ。こうだと思い込むあまり、自分でさらにルールを設けてしまっている」
安野先生のこの言葉を信じるならば、「不死」も「不運」も実はもっといろんなことができる?
ジーナさんが「不変」を、能力をみていても「不変」とわからせないくらいに使いこなしちゃっていたように。

アンディの奥の手の「クリムゾンバレット」の上位機能みたいな「ボルケーノバレット」を出す安野先生。
これはアンディの腕が出した技なんだから、アンディも使えるはずの技。
でも多分、アンディは使ってない。
つまり、アンディにはまだまだ強くなれる余地があるってこと。
安野先生にしてみれば、自分自身のこともわかってない連中に、未来のことなんか教えられない、ってことなんだろうか。

だけど、アンディは死なないから、それこそ死に物狂いで強くなる必要がないもんなあ。
これまで成長を必要としていなかったんだと思うよ、アンディは。
だから強くなる努力もそんなにはしてなかったんじゃないかな。

でも、これからは風子ちゃんを守るために、神様を殺すために、さらに強くなる必要がある。
安野先生はその手助けをする気持ちはある。
そうか、安野先生、アンディの師匠ポジになるのか。


アーティファクトで飛行機まで出せる安野先生。
このアーティファクト、画力が低いとどうなるんだろうな。全然、飛べない飛行機しか出せないのかな。

左腕の付け根のとこからプシュって血を出してるのに、やたら元気で明るい安野先生。
ちょっとしたホラーじゃない?
さすがのアンディも「お前、その腕戻るのか?」って神妙な顔してるし。
そりゃそうだよね。自分たちを助けるために腕なくした人に対して、どういう顔していいかわかんないよね。
しかも、あそこでアンディが風子ちゃんを止められてたら失くさずにすんだかもしれなかったわけだし。

「左手なくても漫画は描けるし!!」って、そういう問題じゃない!
このマンガ、ちょいちょいイカれたキャラが出てくるけど、安野先生はぶっちぎりでイカれてるな。


次回からアンディと風子ちゃんの修行編に入ると安野先生がおっしゃっています。
めっちゃメタ発言っぽいし、安野先生的にも続きがわかってて言ってる言葉だから実際メタ発言なのかもしれないけど、アンディと風子ちゃんにしてみれば、このノリにどうやってついていけというの? って感じだよね。
てか、風子ちゃんまだファン?


巻末コメントによると『君に伝われ』の宇宙サッカー部襲来編は30巻ではなく20巻だそうです。
UMAギャラクシーが追加されジュイスさんが追い払ったのが20話『この地球に手を出すな』だったから、やっぱり『君に伝われ』の巻数と『アンデッドアンラック』の話数はリンクしているのか。
だとすると、101話で完結しちゃうんだけど。

それに、3つのエピソードが没になっているということは、それを埋め合わせてるエピソードがあるということで、その部分は「預言」ではなくただの創作になっているのか?

ていうか、1話のアンディと風子ちゃんが出会ったところから『君に伝われ』がスタートしていたとすると、風子ちゃんは自分の物語に子供の頃からハマっていた、というわけのわからないことに……。

いろんなこと考え出すと、どんどんわからなくなるなあ、このマンガ。