『アンデッドアンラック』(No.042 忘れなければ) 感想(遠い約束にたどりつくまで)
表紙は隊長時代アンディ。
頭に包帯巻いてるのは、カードを隠してるのかな。
子供たちを守るためにアンディたちを襲う手助けをしてしまった店主さん。
彼女にアンディが示した償い方は、毎年、命日にお酒をお墓に注ぐこと。新商品が出た時も同じく注ぐこと。
お酒をお墓に注ぐたびに、彼女は自分の罪を思い返し、苦しむのだろう。
それでも、その償いは彼女が罪の重さに耐えかねて死を選んでしまわない理由になるんじゃないかと思う。
多分、命日だけじゃなくって、彼女は毎日、お参りするんじゃないかな。
あとのページで、大きくなった娘さんも一緒にお酒を注いでいる。
娘さんは、自分たちを助けてくれた人たちがいた、ということを覚えているのかな。
もしかしたら、お酒を注ぐ儀式は2020年まで子孫たちが続けてたのかもしれない。
でも、そのお墓もロンギングの人たちも、スポイルに腐らされて、風子ちゃんの「不運」が引き寄せた隕石で消え去ったんだろうな、と思うといろいろと複雑だ。
アンディと風子ちゃんが戦いながら過ごした四季の風景。
風子ちゃん、ばりばり戦ってるな。
少なくとも1年は一緒にいて、その間、アンディは一度も笑わなくて、多分、一度も泣かなかったんだろう。
その分、風子ちゃんはたくさん笑って、たくさん泣いたんだろう。
新しくできた仲間に、不運を与える風子ちゃん。
まあ、仲良くなってから、うっかり触れたら大惨事だから、自分に触れると危ないよ、と教えておくのは大事だよね。
てか、風子ちゃん、すっかり英語ぺらぺらになってるんだな。
このスキル、現実に戻っても保持されるんだろうか。
そして、アンディと会話する時は日本語な風子ちゃん。
発動した不運の内容を当てるとは、完全に「不運」の能力を把握してるな。
あと、風子ちゃんが誰に対してどの程度の好感度を抱くか、ということも。
アンディが問うてきた「死」の定義。
アンディにとってのそれは「思考を止めた時」。
それはつまり、「変化」がなくなったら人は死ぬ、ってことだ。
でも風子ちゃんは「誰にも覚えてもらえなくなった時」と考えている。
それは、両親を失った風子ちゃんの経験からくる考えだ。
「会えない事が死だと思った」のコマに、台所が描かれているのがせつない。
風子ちゃんにとって、両親と過ごした日常の象徴が、台所なんだよね。
でも、その台所に誰もいない、ということが、当たり前の日常が消失した、ということなんだ。
「生きてればいつか、素敵な事が起こるから」と心の中にいる両親に励まされていたけれど、それでも、風子ちゃんは死のうとしてたんだよね。
それは、自分がこのまま生きていたら、誰かにとっての大事な日常を奪ってしまうかもしれない、ということを恐れたからなんじゃないかと思う。
自分がその悲しみを知っているだけに、同じものを誰かに背負わせてしまうかもしれない、という想像はものすごい恐怖だったんじゃないかな。
自分が覚えていればジョシュさんたちは死なない。
そして、自分は死ねない。
ならば、ジョシュさんたちも自分と同じく「不死」だ。
そう考えることで、ようやくアンディは笑えた。
笑えるようになるまでに、ものすごく時間がかかってしまったけれど、それくらい悲しみは深く、「不死」という能力を受け入れることはむずかしかったんだろう。
「やっと笑ってくれたね」って言ってるとこの風子ちゃんの満面の笑みがかわええ。
1865年4月15日ワシントンDC。
それが、アンディの最古の記録。おそらくは、ヴィクターの中からアンディが生まれた日。
「教えたら、お前はそこへ行くんだろ?」
「俺はもう大丈夫だ」
アンディが昔のことを風子ちゃんに話さなかったのは、風子ちゃんを手放したくなかったから、か。
ここはアンディの意識の中の世界だから、そういう設定(?)みたいなものは、うっすらわかるのかもしれない。
でも、もう風子ちゃんを手放しても大丈夫だ、という自信がもてたから、アンディは風子ちゃんが次に行くべき場所を示した。
「忘れなきゃ」「独りじゃない」から。
この言葉でジュイスさんのことを連想した。
ジュイスさんは、ヴィクトルがいたから独りじゃなかった、と言ったけれど、そのヴィクトルはアンディの中にいるんだよなあ、って。
さらっとキスに持ち込もうとするアンディの自然さがすごいな。
めっちゃ大人の男って感じだ。
『ジャンプ』の主人公でこういうことできるキャラは珍しいよ。
それでもって、キスをしようと思えばできたのに、わざと風子ちゃんが反応して考える隙を与えたようにみえる。
「私が好きなのは…アナタだけどアナタじゃなくて…」
「今、ここでそういうのは…だ…だめだと思うから…」
って、キスを拒否られてるのに、なんかちょっとうれしそうにみえるアンディがっ。
だってまあ、「好き」って言われてるには違いないもんね。
「今、私…好きって言った?」ってとこの風子ちゃんの顔がなんか幼くて、めちゃくちゃかわいい。
言葉が先に飛び出して、自分でびっくりしている。
少女漫画の中の恋に心ときめかせてた風子ちゃんが、実際に恋をすると、その気持ちを自覚するのにここまで時間がかかるの、めっちゃかわいい。
とにかく、風子ちゃん、ひたすらかわいい。
未来の自分が、こんなかわいい子に好きになってもらえる、と思えば、そりゃあ未来への希望ももてるってもんだよね。
自分を知るために、アンディを知るために、アンディの過去の世界に飛び込んだ風子ちゃん。
そこで知ったのはアンディのことが「好き」という気持ちだった。
……なんなのこの展開は……萌える……。
この風子ちゃんがアンディにキスしたら、どうなってしまうんだろう。
現実に戻った時、アンディもこのことを覚えてるんだろうか。
そしたら、「今の俺ならいいんだろ?」とか、言いそうだな。
言うと思う。
言って欲しい!
「私、逃げたりしちゃうけど、ちゃんと捕まえて!!」
「そしたら、その日、私がアナタにキスをする!!」
2020年8月1日の再会を約束して、次に行くべき場所へ去っていった風子ちゃん。
そんな風子ちゃんを、アンディは笑って見送った。
前回、「不死」を知って絶望するアンディの背後には満月が描かれていた。
そして、今回は消えてゆく風子ちゃんの背後に満月。
ジーナさんが死んだ時も、チカラくんが涼ちゃんと別れた時も、満月が描かれていた。
お別れのシーンにいつも描かれている満月だけど、今回は再会を確約されたお別れなのがうれしい。
「…いいね、最高だ」
アンディのいつもの台詞が、ここで出てくるの、めっちゃ良い。
ようやく、アンディになった、って感じがする。
2020年のアンディはちょっとはっちゃけすぎだと思うけど。
でも、実際の過去のアンディには風子ちゃんはいなかったわけで、そうなると、今のアンディはなんであんなに明るいんだろうな、ってなる。
それとも『うしおととら』みたいに、過去に飛んだことでそれが正史(?)になっちゃって、2020年のアンディも実は風子ちゃんに会ってたアンディ、とかいうややこしいことになってるのかな。
頭に包帯巻いてるのは、カードを隠してるのかな。
子供たちを守るためにアンディたちを襲う手助けをしてしまった店主さん。
彼女にアンディが示した償い方は、毎年、命日にお酒をお墓に注ぐこと。新商品が出た時も同じく注ぐこと。
お酒をお墓に注ぐたびに、彼女は自分の罪を思い返し、苦しむのだろう。
それでも、その償いは彼女が罪の重さに耐えかねて死を選んでしまわない理由になるんじゃないかと思う。
多分、命日だけじゃなくって、彼女は毎日、お参りするんじゃないかな。
あとのページで、大きくなった娘さんも一緒にお酒を注いでいる。
娘さんは、自分たちを助けてくれた人たちがいた、ということを覚えているのかな。
もしかしたら、お酒を注ぐ儀式は2020年まで子孫たちが続けてたのかもしれない。
でも、そのお墓もロンギングの人たちも、スポイルに腐らされて、風子ちゃんの「不運」が引き寄せた隕石で消え去ったんだろうな、と思うといろいろと複雑だ。
アンディと風子ちゃんが戦いながら過ごした四季の風景。
風子ちゃん、ばりばり戦ってるな。
少なくとも1年は一緒にいて、その間、アンディは一度も笑わなくて、多分、一度も泣かなかったんだろう。
その分、風子ちゃんはたくさん笑って、たくさん泣いたんだろう。
新しくできた仲間に、不運を与える風子ちゃん。
まあ、仲良くなってから、うっかり触れたら大惨事だから、自分に触れると危ないよ、と教えておくのは大事だよね。
てか、風子ちゃん、すっかり英語ぺらぺらになってるんだな。
このスキル、現実に戻っても保持されるんだろうか。
そして、アンディと会話する時は日本語な風子ちゃん。
発動した不運の内容を当てるとは、完全に「不運」の能力を把握してるな。
あと、風子ちゃんが誰に対してどの程度の好感度を抱くか、ということも。
アンディが問うてきた「死」の定義。
アンディにとってのそれは「思考を止めた時」。
それはつまり、「変化」がなくなったら人は死ぬ、ってことだ。
でも風子ちゃんは「誰にも覚えてもらえなくなった時」と考えている。
それは、両親を失った風子ちゃんの経験からくる考えだ。
「会えない事が死だと思った」のコマに、台所が描かれているのがせつない。
風子ちゃんにとって、両親と過ごした日常の象徴が、台所なんだよね。
でも、その台所に誰もいない、ということが、当たり前の日常が消失した、ということなんだ。
「生きてればいつか、素敵な事が起こるから」と心の中にいる両親に励まされていたけれど、それでも、風子ちゃんは死のうとしてたんだよね。
それは、自分がこのまま生きていたら、誰かにとっての大事な日常を奪ってしまうかもしれない、ということを恐れたからなんじゃないかと思う。
自分がその悲しみを知っているだけに、同じものを誰かに背負わせてしまうかもしれない、という想像はものすごい恐怖だったんじゃないかな。
自分が覚えていればジョシュさんたちは死なない。
そして、自分は死ねない。
ならば、ジョシュさんたちも自分と同じく「不死」だ。
そう考えることで、ようやくアンディは笑えた。
笑えるようになるまでに、ものすごく時間がかかってしまったけれど、それくらい悲しみは深く、「不死」という能力を受け入れることはむずかしかったんだろう。
「やっと笑ってくれたね」って言ってるとこの風子ちゃんの満面の笑みがかわええ。
1865年4月15日ワシントンDC。
それが、アンディの最古の記録。おそらくは、ヴィクターの中からアンディが生まれた日。
「教えたら、お前はそこへ行くんだろ?」
「俺はもう大丈夫だ」
アンディが昔のことを風子ちゃんに話さなかったのは、風子ちゃんを手放したくなかったから、か。
ここはアンディの意識の中の世界だから、そういう設定(?)みたいなものは、うっすらわかるのかもしれない。
でも、もう風子ちゃんを手放しても大丈夫だ、という自信がもてたから、アンディは風子ちゃんが次に行くべき場所を示した。
「忘れなきゃ」「独りじゃない」から。
この言葉でジュイスさんのことを連想した。
ジュイスさんは、ヴィクトルがいたから独りじゃなかった、と言ったけれど、そのヴィクトルはアンディの中にいるんだよなあ、って。
さらっとキスに持ち込もうとするアンディの自然さがすごいな。
めっちゃ大人の男って感じだ。
『ジャンプ』の主人公でこういうことできるキャラは珍しいよ。
それでもって、キスをしようと思えばできたのに、わざと風子ちゃんが反応して考える隙を与えたようにみえる。
「私が好きなのは…アナタだけどアナタじゃなくて…」
「今、ここでそういうのは…だ…だめだと思うから…」
って、キスを拒否られてるのに、なんかちょっとうれしそうにみえるアンディがっ。
だってまあ、「好き」って言われてるには違いないもんね。
「今、私…好きって言った?」ってとこの風子ちゃんの顔がなんか幼くて、めちゃくちゃかわいい。
言葉が先に飛び出して、自分でびっくりしている。
少女漫画の中の恋に心ときめかせてた風子ちゃんが、実際に恋をすると、その気持ちを自覚するのにここまで時間がかかるの、めっちゃかわいい。
とにかく、風子ちゃん、ひたすらかわいい。
未来の自分が、こんなかわいい子に好きになってもらえる、と思えば、そりゃあ未来への希望ももてるってもんだよね。
自分を知るために、アンディを知るために、アンディの過去の世界に飛び込んだ風子ちゃん。
そこで知ったのはアンディのことが「好き」という気持ちだった。
……なんなのこの展開は……萌える……。
この風子ちゃんがアンディにキスしたら、どうなってしまうんだろう。
現実に戻った時、アンディもこのことを覚えてるんだろうか。
そしたら、「今の俺ならいいんだろ?」とか、言いそうだな。
言うと思う。
言って欲しい!
「私、逃げたりしちゃうけど、ちゃんと捕まえて!!」
「そしたら、その日、私がアナタにキスをする!!」
2020年8月1日の再会を約束して、次に行くべき場所へ去っていった風子ちゃん。
そんな風子ちゃんを、アンディは笑って見送った。
前回、「不死」を知って絶望するアンディの背後には満月が描かれていた。
そして、今回は消えてゆく風子ちゃんの背後に満月。
ジーナさんが死んだ時も、チカラくんが涼ちゃんと別れた時も、満月が描かれていた。
お別れのシーンにいつも描かれている満月だけど、今回は再会を確約されたお別れなのがうれしい。
「…いいね、最高だ」
アンディのいつもの台詞が、ここで出てくるの、めっちゃ良い。
ようやく、アンディになった、って感じがする。
2020年のアンディはちょっとはっちゃけすぎだと思うけど。
でも、実際の過去のアンディには風子ちゃんはいなかったわけで、そうなると、今のアンディはなんであんなに明るいんだろうな、ってなる。
それとも『うしおととら』みたいに、過去に飛んだことでそれが正史(?)になっちゃって、2020年のアンディも実は風子ちゃんに会ってたアンディ、とかいうややこしいことになってるのかな。