『逃げ上手の若君』(第39話 鷹1335) 感想

センターカラーの色使いが美しすぎる。
そして時行がかわいすぎるというか色気がありすぎる。

カラー裏の信濃の平地勢力図がわかりやすくてありがたい。
望月・海野・祢津の領地は200年後には真田の領地になるのか。
望月、海野、根津といったら真田十勇士を連想するもんな……。


前回から引き続き、海野様かっこいい! のターン。
いや、ほんとにすごいな。

3つの戦場でせり合っている今回の戦。
どこも諏訪陣営が数で負けてるので、かなりギリギリの戦い。
でも、どこかひとつが勝って、他の応援に行ければイーブンになる程度の戦力差。
逆を言えば、どこかひとつが負ければ総崩れになる恐れがある、ということ。

一番強いとされる小笠原軍は海野が持ちこたえさせて時間を稼ぎ、その間に他の2箇所にケリをつけてもらう作戦らしい。


敵兵がいる中、堂々と伝令に出発した時行。
「さあ皆、逃げよう!」って、時行がめっちゃ生き生きしてるのに、弧次郎と玄蕃がため息ついてるのがおもしろい。
うちの主君は平気で無茶言うな~、って呆れながらも、逆らうつもりはまるでないという忠誠心と、敵兵の中をつっきるのはめんどいけどやられる心配もしてない、という自信みたいなものがうかがえる。

トップが一番、危険な役目してるけどいいのか、って普通なら思うし、周囲も止めるだろうけど、時行の場合、一番楽しいところを奪ってはいけないってなるし。

馬を華麗に乗りこなす時行の愛らしさがたまらない。
時行の馬術が上達したのは吹雪の指導のたまものか。
吹雪はすでに時行の扱いを熟知しているな。


「生き抜く活力に満ちている」のところの時行は本当に楽しそうだ。
危険な役目を活き活きとつとめる子供の姿は、大人たちの気持ちも盛り上げる。
伝令役は時行に三大将を知ってもらうためだけど、三大将に時行のことを知ってもらうためでもあるんだろう。


逃若党が来たのは、保科・四宮陣営。
弧次郎が大人気!

弧次郎は祢津家の者らしいけど、祢津の十八番技を説明する表情は、ちょっと投げやりだ。

そして、ついて早々に常岩陣営に向かうことを決めた時行。
「敵の見張りを躱しながら進むのがもう楽しくて。ねえ皆!」って、皆、げっそりしてるんですけど……。
吹雪と玄蕃は時行よりずっと体力あると思うんだけど、「逃げ」になると時行の体力は無尽蔵だな。
そして隙さえあればおにぎりを食べてる吹雪……。

「帰りの目印に耳と鼻を一杯並べておくよ」って、あいかわらず顔がおとなしい門番さんが過激すぎる。


祢津は鷹で状況を探って語る姿がなかなかかっこいい。
でも、弧次郎に対して冷淡な感じだし、それを時行に隠す気もなさそう。

ところで祢津が弧次郎に「今日から戦場に出る時は顔を覆え」って指示を出したのなんでだろうね。
弧次郎の顔が売れると祢津家が困ることになる?
でも時行のそばに置くことは了解してるわけで、そうなると当然、目立つことになるってこともわかりそうなもんだが? でもそうか、そうと知ったのは最近か。
時行が北条の遺児だとわかったから、このままだと目立ってしまう、まずい! ってなったのかな。


常岩陣営の砦が「北条砦」って名前で「ほうじょうとりで? 北条家と関係あるの?」と思ったら、「きたじょうとりで」だった件。

その砦が炎上していた。
亜也子が茫然としてるけど、そういえば亜也子は望月家だったな。
確か「庶子」って言ってたから、望月が亜也子の実の父という可能性もある?


ところで、ラストのコマの国司と市河の合体図がめっちゃキモイんですが……。
どういう意図なんだ。

今回の冒頭で、一か所崩れたらもうヤバい、って話が出たばっかりなのに、そのヤバい自体が早くも発生してるよ!
展開がはやいっ。
望月はどんなおもしろキャラなんだろうかとワクワクしてたのに。
まあ、さすがに望月がこのまま退場するってことはないと思うんだが……。


「話題のスポットの写真を編集さんに撮ってきてもらったら、偶然にも縁のある場所でした」って巻末コメントを読んで、どういうこと? って思ってたら、ネットみてその理由が判明。
なるほど、そういう話題があったのか……。
松井せんせーはあいかわらず時事ネタがお好きだな。