『ワールドトリガー』第218話「遠征選抜試験・16」+第219話「遠征選抜試験・17」 感想(決める人、悩む人、観察する人)

漆間さんに後ろから撃たれて「アカーン!」ってなってる生駒さんがおもしろすぎる。
生駒さんはもう何やってても笑ってしまうの、なんなの?

漆間さんの銃がジェル(?)みたいなのに包まれてるけど、あれが名前だけ出てたサイレンサーなのかね。
ていうか、銃撃音が出ないことのメリットってそんなにあるのかな。
撃ち合いの音を聴いて寄ってこられる、ってのはあるかもしれないけど、撃ち合いの音を聴かれるほど近くに敵がいるって状況がそんなにあるのかな、って気が。
それに、倒した相手がベイルアウトしたら、ヒューって飛んでっちゃうから、それで存在に気付かれちゃいそうなんだけど。

ああ、でも発射音をきいて反射的にシールドを出す訓練をしている連中相手なら、シールドを出す時間を与えない、というだけで有利をとれるのかも。


辻ちゃんに叱られてる生駒さんがかわいいな。
そして、生駒さんのボケにいちいち律儀につっこんでる辻ちゃんもかわいい。
さらに、そのやりとりをみて笑いをこらえている帯島ちゃんがかわいい。こらえきれず「ぶはっ」ってなってる帯島ちゃんは最高にかわいい。

王子2番隊。めっちゃなごやかでいいな。


諏訪さんは特別課題をオサムひとりに任せた。
確かに、近距離の香取ちゃん、長距離の隠岐に対して、中距離はオサムと諏訪さんがいるから、はずすとしたらオサムか諏訪さんになるのか。

特別課題をオサムに任せることで、オサムにポイントを稼がせてやろう、という諏訪さんの配慮もありそう。
考察はオサムの得意分野だし。


諏訪さんが即決したのに対し、若村は誰に特別課題を任せるかで、また悩み始めた。

笹森に「うちのエース」って言われて「フッ!」ってなるヒュースが単純すぎる……。
でもまあ、文章をまとめるの下手そうだよね、ヒュース。

自分が特別課題をやる、ということも考えたけど、それでシミュレーション課題がうまくいっちゃったら自分の立場がない、とか考えだすの、めっちゃ若村っぽいな。
てか、自分はいらないような気がするんだけど、それを目の前につきつけられるような事態は避けたい、というのは普通だよな。
そういう普通さがストレートに描かれてるキャラがこのマンガには少ないだけで。

ここで笹森が名乗りでるか……。
アタッカーはヒュースがいるので、ポジション的には笹森が抜けるのが一番ダメージ少ない、ってのは確かにそうだけど、若村が悩んでるので、見かねて助け舟を出した面はありそう。

「……こんなことでホッとしてる自分が嫌になる……」って、若村、ちょっと追い詰めすぎじゃない?
そういえば、なんで若村が隊長に据えられたのか問題もいまだ解答がないな。諏訪さんには心当たりがありそうだったけど。


水上は特別課題まで自分で引き受けかけたぞ。
さすがに考え直したけど。
でもいまだにシミュレーション課題をひとりで片づけちゃってることは黙ってる。

特別課題を丸投げしたら、荒船が樫尾と照屋ちゃんにあっさり割り振った。
荒船、やりかたが実にスマートである。
シミュレーション課題やってないから、誰が抜けても大丈夫な人材か、ということを考えなくて済むからこその即決、とも言えるが。


ゾエさんはみんなに相談か。
海くんが安請け合いしてるけど、菊地原が却下。
まあ、確かに海くんにこの手の課題やらせたら、かなり上層部に受けが良くないこと書きそう。

そんなこんなで特別課題はゾエさんが引き受けた。
ゾエさんは若村と違って、普通に引き受けるんだな。
ゾエさんはこのくらいのことで、自分はいらない子なんじゃ……、って悩むことはないか。
全部任せられるチームで楽できる、とかいう考えになりそう。


鋼くんのところも合議制。
熊ちゃんが名乗り出たけど、なんだかんだで全員でやることに。
熊ちゃんは、那須さんがいないとこだと若干、ゆるい感じになるな。それとも、那須さんと一緒に戦ってる時だけ緊張感MAXになってて、それ以外はこんな感じなのかな。

いらない子探し、から逃げたともみえるこの判断に、ひゃみさんが「もしかしたらこの部隊……『みんな気を遣える』ってとこが弱点になるかも……?」って危惧を抱いたのは、普段、二宮さんのトップダウンを見慣れてるからかも。

那須隊は、みんなで話し合って全員が納得する、ってのを大事にしてそうだし、来馬隊や柿崎隊は隊長を絶対としつつも協調性を大事にしてるイメージだからな……。
二宮隊とはカラーが違いすぎる。


その二宮さんはやはり「隊長命令だ」の一言で片づけていた。
予想通りすぎる。
そして、二宮さんに反抗的なユズルくんも予想通りすぎる。

チカちゃんは遠征行き確定だし、東さんと二宮さんもほぼ確定だろうし、加賀美ちゃんは遠征行きは狙ってなさそうだしで、切実にポイントを必要としてるのはユズルくんだけなんだな、このチーム。


歌川のところも合議制。
漆間さんは意外とチームになじんでるようにみえるな。
虎太郎くんに「おまえ一人で大丈夫かぁ?」って言ってるとこも、軽くちゃかしてるだけって感じがする。
戦闘員ひとりでやってるから、コミュニケーションがめんどくさい系の人かと思ってたんだが、そうでもないっぽい。

虎太郎くんが立候補して、「虎太郎が自分から言い出したことはやらせてやってみてくれ」と柿崎さんに頼まれたから、それを受け入れた歌川。
ユーマと漆間さんにも同じことを頼んでいたらしい。
柿崎さん、離れていても良い隊長すぎる。
こんなに大事にされてたら、そりゃあ虎太郎くんも照れるよな。かわいい。


ユーマがランク戦について自信満々にアドバイスして、その理由が、ランク戦のシステムをつくったのが父親だと知ってるから、ってのが良い。
で、ニッて笑うのがもう本当に良い。

ユーマが父親のことを思い出して、ちょっと楽しそう、ってのは、玉狛に来て、幸せな時間を重ねたからこそ、だもんね。
そんなユーマをみて、ちょっとうれしそうな迅さんがまた……なんか……めっちゃうれしい!


ランク戦が三つ巴、四つ巴な理由を考えてるオサム。
常に一対一だと荒れる要素が少なくなる、ってのはあるな。
オサムがたまに使う、他チームを動かしてぶつけあって漁夫の利を得る、みたいな戦術が使えないから。


オサムが抜けた途端にチームが初勝利で、さすがのオサムも複雑そうだな。
でも、隠岐のフォローが入って、ちょっとホッとしてるのが年相応って感じで良い。
オサムが普通なのうれしい、ってどういう感情だよ、って思うけど。

香取ちゃんも複雑そうなのは、若村のことを気にしてるからか。
なんだかんだで気になるのね。


さて、上層部では特別課題の採点が行われていた。
そこにしれっと混ざってる迅さんの強キャラっぷりよ。

特別課題を誰がやるかに決まった時間を測ってたのか。
カゲさんと犬飼が口論になったって……予想通りすぎる展開だな。
このふたりをまとめて引き受けた柿崎さんは寛容が過ぎるだろ。

そして、あいかわらず木虎は頭の回転がはやいというか、判断力が高いというか。
上層部のやり口、みたいなものを熟知してる感がある。


柿崎さんに-1点をいれて「もう少し手綱を締めた方がいいかも」という月見さんは、カゲさんと犬飼が口論になった件を問題視してるんだろうな。
犬飼はトップダウンに慣れてるから、命じられたらあっさり従うだろうけど、カゲさんは柿崎さん相手であろうとも、気に入らないものは気に入らないという態度は崩さないんじゃないかな。
それでも、柿崎さんが困ってるというメッセージを出すのは有効だと思う。
カゲさん、柿崎さんは信頼してる感じだから。


若村への「悩むと黙っちゃうのがよくない」と「会話には参加した方がいい」ってのは、うんうんそうだよね、ってなるけど、真木理佐の「存在感ゼロ」で-3点はバッサリが過ぎる。
これは怖がられる。冬島さんと当真はすごいな。

鋼くんとゾエさんはバランス型なので、良くも悪くも評価が分かれるよね。
グダってるようにも、ちゃんとみんなに気を遣ってるようにもみえるから。

これ、どういうコメントを出すかで、A級の面々のキャラが出てて、それがまた楽しい。


ランク戦を三つ巴、四つ巴にするのは、やっぱり荒れる要素を入れることで対応力をつけさせる、というのが大きいのかな。
オサムと王子が運営が大変になる、というのをあげたの確かに! ってなった。
そうだよね。一対一にすると、組み合わせを考えるのがめんどくさくなるよね。うっかりすると偏るし。


諏訪7番隊は2勝7敗1引き分けで終わったらしくて良かった。
2勝できただけでも進歩してるし、オサムのアイディアも有効だったらしいし。

特別課題は満点だと7勝0敗3引き分けに相当するらしいので、オサムが満点に近い点数を出せたら、相殺されてほぼイーブンな結果になるよ!

ユズルくんは特別課題あまりうまくできなかったようだけど、二宮8番隊は勝ちまくってるから、たいした損失にはならないだろうな。


それぞれのチームのカラーがさらにはっきりしてきた今回。
上層部はじわじわ負担がかかるようにしてるそうだから、ここからは対立も発生しそう。
今は、カゲさんと犬飼が口論して、ユズルくんが二宮さんにつっかかってる程度だけど。