『逃げ上手の若君』(第49話 凄み1335) 感想

 京に向かっている時行たち。
しかし、北条の残党を探している関所の前で立ち往生してしまう。

「そもそも関所は絶対バレます。泰家殿の顔に北条と書いてあるから」って……。
泰家の顔に気持ちが出る(物理)って設定、本気で押し通すのかっ!
さすが松井せんせー、歴史ものでこれをやるとは度胸があるな!

時行、雫、亜也子は京で観光する気満々。
みんな結構、呑気だな。悲壮感あふれるのもどうかと思うけど。

みんな、お小遣いを潤沢にもらってるわけではないけど、玄蕃は敵の忍を発見した手柄でお金持ち。
一方、吹雪はお金をすでに使い尽くしたらしい。厳密には食い尽くしたんだろうけど。
この燃費性能が悪すぎる体質、旅に向いてないな。しかも、あの時代だとかなりキツイのでは?

しかしながら、空腹を紛らわすための鍛錬してる吹雪、めっちゃかっこええ。
さらにお腹空きそうだけど。

「おなか…減った…」のとことか、ワイルドで本当にかっこええ!
そして、それを「すごいすごい」ってみてる時行がめっちゃかわええ。


ところで玄蕃、「飯の礼にちょっと教えろ」とか言ってるけど、その握り飯は時行が買ったものでは?
ちゃっかりしてるな。

玄蕃はこれからも時行に従うつもりなんだな。
今、姿を消せば、天狗たちに立ち向かわずに済むのに、どう対応するかを考えている。
天狗に虚仮にされたことが、よっぽど悔しかったんだろう。


紙版『ジャンプ』で読むとほぼほぼ実物大になってる泰家のドアップの迫力がすごすぎて笑ってしまった。
いや「北条」を「哀れ」でかきけすって……。

この顔で迫られて、鼻水かけられまくったら、そりゃあ、とっととどっか行け! になる。
ところで、山の中を転げ回ってる泰家の絵、あれ『ガラスの仮面』だよね。確か、狼少女ジェーンのとこ。


からだを汚して、関所の役人にこびへつらって、「哀れすぎてこっちも惨めになってくるわ」とまで言われ、それでも泰家は平然としている。

「なぜなら我等は天下の北条だからだ!」
天下の北条の人間は、なにをやっても格が下がることはない、という強烈な自負。
時行がこの叔父のことを好きなのも当然だな。


「哀れみが欲しい時はわしに任せろ!」とか言うとこもお茶目で、なんかかわいい。
このマンガ、おじさんキャラがみんな個性的で楽しすぎるわ。