『暗殺教室』第163話 確定の時間、もしくは、世界の中心が消える時

卒業アルバムの写真を撮るために、世界30ヶ国を1日で回ったE組の面々。
途中から誰も笑顔をみせてなかっただろ、それ。
ぐったりした顔ばかりが載ってる卒業アルバムってシュールだな。

まあ、殺せんせーがそれでうれしいんならいいんじゃないかな。


さくらちゃんは、渚くんの第一号生徒。
学校に戻ることに対する恐怖心はあるけれど、戻りたい、という意志はある。
学力があれば教室内でうまくやれる、ということはないけれど、自分は学力的には劣っていない、という自信は、戻りたいという意志を支える助けにはなるんじゃないかな。


そして、渚くんは決意した、殺せんせーのような先生になると。

てか、コスプレ渚くんがめっちゃかわええなあ。
これ、いつかの表紙の恰好かな。
東西南北もわからず道に迷っていた渚くんが、にっこり笑いながら足取りも軽く歩いていく。
かわええ。


生徒たちがすべて帰宅したこと、殺せんせーが卒業アルバムの編集で旧校舎に残ることを確認したうえで、烏間先生はGOを出した。

そして、宇宙空間からの攻撃により旧校舎は消滅した。
E組のみんなにとって「世界の中心」だった場所は、文字通り消滅した。

……あの……もしかして、旧校舎には律ちゃんが固定されているのでは……。
殺せんせーは完全防御形態になって助かるかもだけど、律ちゃんは……。
あと、みんなの写真は……。


理事長先生がバレンタインに顔を出したのは、殺せんせーと、自分のはじまりの場所である旧校舎を見納めしておくためだったのかもしれない、と思えてきた。
椚ヶ丘学園の敷地内を攻撃するわけだから、理事長先生くらいには事前通知があったんじゃないかな……。


烏間先生もむずかしい立場に立たされちゃったよなあ、と思う。
まあ、連載開始時点から、烏間先生の立場がむずかしくなかったことなんてなかったんだけど(苦笑)。

殺せんせーが自分にとっても「師」であることを認めたうえで、任務に忠実であるしかなかった、烏間先生。
もちろん、これで殺せんせーの暗殺が成功した場合、生徒たちがどれだけ苦しむか、その様をみてイリーナ先生がどれだけ苦しむかを承知のうえで。
でも、烏間先生はそれをすべて抱え込む覚悟なんだろうなあ。


自分が目指すべき未来をさだめた渚くんが軽やかに帰っていった道を、殺せんせーの未来を断つ引き金をひいた烏間先生は重い足取りで歩いていた。
そういう対比が、松井せんせーのうまいとこだよなあ。