『アンデッドアンラック』(No.031 Revolution) 感想(公転と革命)

表紙はユニオンの否定者たちが緊迫顔で勢ぞろい。
シェンはいつもの笑顔(?)だけど、あれで緊迫顔だよね、多分。
タチアナちゃんはそもそも本人の顔じゃないけど。


100回目のクエストは、すべての人間に参加権がある。つまり円卓以外の否定者も、否定者じゃない人も参加可能。
そしてクエストは4つ。
「UMAスプリングの討伐」
「UMAサマーの討伐」
「UMAオータムの捕獲」
「UMAウィンターの討伐」
四季のUMAがいるっておもしろいな。討伐しちゃったら、春がなくなったり夏がなくなったりするのか?
てか、なんでオータムだけ捕獲?
秋は過ごしやすいから?

スプリングはちょっと和風でいい感じだけど、オータムはなんで禍々しい感じなの?
これ、人が本になって吊るされてるよね。

ジーナさんの次の「不変」の否定者はすでに存在しているのか。否定者が死ぬと即移行なのね。
死にたいと思いながらもジーナさんが50年以上ねばってくれたおかげで、その間、代替わりがなかったことを考えると、不運ちゃんやチカラくんが苦しみながらも生を選び続けていたことにより救われた人たちがいたのかもな、って思う。

「報酬UMAゴーストの追加」って、この世界には幽霊という概念がないということ?
怪談とかお盆とかそういうのもないの?
ロンギングに教会はあったけど、天国や地獄の概念はあるのかな。

で、ペナルティは「UMA公転の追加」。
不運ちゃんとジーナさんのお絵かきとか、チカラくんと涼くんのお別れとか、あちこちで強調するように月が描かれていて、それが常に満月なので、「公転」がない説ってのはあったよね。
でも、公転がないならなんで四季はあるんだ? とか、アンディの「紅三日月」とかリップの「クレセント」とかはなんなんだ? とかなってたんだよね。
すると、「公転」がないから満月しかないけど、UMAがいるから四季があるよ! ってことか。
で、「クレセント」は「公転」が追加された世界でつくられたアーティファクトってこと?
「紅三日月」はヴィクターがけた可能性もあるので、それだったら説明はつくのか。

ところでこの「公転」の絵、地球が螺旋軌道を描いて、太陽につっこんでいくようにみえるんですがっ。
これ完全に人類どころか地球滅亡じゃない。
リップに渡されたアーティファクトの映像で人々が燃えてたけど、太陽に近づいたからああなったの?


「全員参加」ときいて、ムイちゃんも参加できるってうきうきしてるシェンがかわええな。
とか、ほのぼのしてたら、ビリー様の核発言だよ。

この時のビリー様をみるシェンの表情がすごいな。
明らかに怒ってる。
てか、これまっすぐにビリー様をみてるよね。うっかり能力が発動しちゃわないように、好意のある人と視線をあわせないようにしてるシェンが、意識的にビリー様を注視している。
この時点ですでに、シェンはビリー様に宣戦布告してるに等しい。
シェンが一番大事なのはムイちゃんで、否定者じゃないからシェン様とクエストに参加できない、と嘆いているムイちゃんとようやく一緒にクエスト参加できるって喜んでたら、そこに水を差されたから激怒してるのか、シェンにも記憶抹消済みだけど大事な人がどこかにいるのか……。


ビリー様はタチアナちゃんにだけは撃たなかった。
これは、タチアナちゃんに撃っても無駄だから、という考えもできるけど、いつもタチアナちゃんの装甲経由の跳弾で攻撃してるのにそれもしていないというのは、タチアナちゃんに間接的にせよ、仲間を傷つけさせたくない、という配慮なんだと思いたい……。

アンディは即座に不運ちゃんとチカラくんを移動。
ここ、不運ちゃんが深くニット帽をかぶって、アンディの邪魔にならないようにしてるんだよね、多分。
ここでアンディが不運をくらっちゃったらみんな巻き込んで大惨事だから。
それにこの唐突な状況でしっかり状況を見据えようとしている。強いな。

力くんが手を合わせてるのは、ごめん、って意味なのかなって思った。
あの時、ビリー様を止めることができる可能性を持ってたのはチカラくんだけだったから。
でも、いくら特訓したとはいえ、つい数か月前まで普通の高校生だったチカラくんが、あの異常事態に落ち着いて能力発動させるのは無理だろ。

シェンは銃弾を如意棒ではじきつつ、ビリー様につっこんでいる。
好きな相手にしか能力が使えないって、こうしてみるとめっちゃ使い勝手悪いな。

一心はフィルくんをかばったようにみえる。
トップくんやフィルくんをかわいがるやさしいおじいちゃんなんだよ。


で、ビリー様の喉元に武器をつきつけたのが、アンディとシェンか。
さすがにこのふたりは判断も動きもはやい。

一方、ボスのジュイスは完全に出遅れてる。
ジュイスはビリー様の行動がわけわかんなくって、呆然としてたんだろうな。

「この状況は初めてか?」ってせりふをみるに、やっぱりジュイスは「前」を知っているんだな。
ヴィクターと顔見知りだったし、そうなんだろうな、と思ってたけど。

ここで、怒ったトップが突っ込んで即座にビリー様を蹴り殺したとこめっちゃビビった。
子供だけど修羅場をくぐってて、そういうことに躊躇がない。怖い。
あと、ビリー様の死に顔がめっちゃグロい。

アンディとシェンが武器を突き付けるだけで殺そうとしなかったのは、とにかく情報を聞き出さないと、ってことだったんだろう。
シェン、「あ~あ、やっちゃった」みたいなポーズしてるし。

タチアナちゃんはまだ状況をのみこめてないというか、ビリー様を信じたいという気持ちが強いんだろうね。
そりゃそうだろう。
不運ちゃんという友達はできたけど、やっぱりビリー様を一番慕ってたし。


ところで、アンディとシェンがそろって死亡判定したのに、しっかり生きてて、折れた首も治って、そのかわり足の骨が折れてるってどういうからくり?
しかも、その足も次のページでは治ってるよ?

おまけに、目までみえるようになってるし、一人称も「ボク」から「俺」になってるし。
キャラ変しすぎでしょ。


それにしても、円卓を奪われるとはびっくりだな。
クエストは、円卓と、そこに座す否定者が揃わないとオープンできない仕様で、だからクエストはユニオンが独占受注(?)できてたわけだけど、一度オープンした後で、円卓ごともってかれちゃったらセッション切れでクエスト無効とかにはならないのね。
なにこのオープンリダイレクト脆弱性。

今回のクエストは円卓の否定者じゃなくても参加できるから、ユニオン以外がクエストをこなすことに問題はない。
そして、その報酬は円卓を持っている側にいく、ということ?
ビリー様が「全員参加…来たか」とつぶやいたのは、この機会をまっていた、ということか。
ていうか、全員参加回がある、と事前に知っていたのね。

でも、ビリー様が本当に裏切ってて、アンダーに情報をもたらしていたのなら、リップたちはなんでアンディと不運ちゃんの能力を知らなかったんだろう、って気はするな。
ユニオンが負けすぎないように調整していたのか、タチアナちゃんが参加してたから、危険になるようなことは避けた?


それにしても、この展開はまいった。
本当にまいった。
めっちゃヘコんでる。
これはないわ~。でもおもしろいわ~。で板挟みになってる。

「ちょっといいかい?」の入り方が、なんとなく不穏な空気を漂わせて、そこから徐々に「あれ?」「あれ?」「あれ?」って空気になっていくのがめっちゃこわかった。
なんだろう、この不穏感。
や~め~て~。ずっと、アンディと不運ちゃん、ビリー様とタチアナちゃん、シェンとムイちゃんがいちゃいちゃしてるだけのマンガでいてくれてよかったのに……(←いやそれだけだとさすがに打ち切られると思うが)。

今回のサブタイトルは「Revolution」。
「公転」と「激変」……まさしくまさしく。


ところで、一心は本当に死んでしまったの?
コミックス3巻で能力紹介されてて、ここで紹介するの? って思ってたんだけど、もしかして、本編内で披露する機会がないから、とかいう理由だったの?


公式Twitterさんで「水ダウ」って水曜がないのにどういうこと? の謎が明かされた。



そうか、「水面下のダウンタウン」だったか。
「水道橋のダウンタウン」かと思ってた(←なぜそのチョイスだったんだ自分)。
チカラくん、Wednesday がわからないのは、言語統一とギャラクシー追加が同時にきて、そもそも「水曜」がわからないんだから Wednesday を知るわけない、ってことか。