『アンデッドアンラック』(No.227 アタシはどっちも!) 感想(「不変」は変化する)

アポカリプスからジュイスさんに関する記憶を受け取ったジュリアちゃん。
ダメージを負ってる様子がないのは、アポカリプスが流し込む情報量を制限して、ジュリアちゃんに負担がないように配慮したからだろうな。

「不正義」の発現の仕方がわかったということは、条件をすぐに揃えることが可能、ということだよね、多分。
なんなんだろうな。
ヴィクトルと出会うこと、とか予想してるんだけど。

そしてアポカリプスは永眠か……。
そうか……。


「ソウル」が直々にジュリアちゃんを殺しに来た。
衝撃を受けてもしっかりアポカリプスを抱いてるジュリアちゃんはさすがだな。
あと、「ソウル」とやりあってもしっかり生きてるニコがすごい!

やっぱり「不正義」さえなければ自分たちは勝てるって「ソウル」は考えてるんだな。


「タイム」の攻撃を受けて老けたムイちゃんに、「かわいいね! おばあちゃんでも!!」って笑いかけるシェンが満点です!
シェンがそう言ってくれるって確信して、シェンに向かって笑うムイちゃんも満点です!

その背後で核攻撃(?)っぽいものを受けてるビリー様とテラーさん。
「不変」バリアでなんとかしのいでる?

そして、肩に剣を受けても「不抜」でそれを抜けないようにして攻撃を封じる友才さん。

さらに「シック」相手にまったくひるむ様子なく戦うリップとラトラ。

みんな苦戦してるのに、「どいつもこいつも希望を持ったツラは変わらない」んだよ。
強い! みんな強すぎる!

風子ちゃんががんばって、みんなの大切なものを失わせずにここまできたから、みんな信じることができるんだと思うんだよ。
自分たちが勝てる可能性を。


一方、「不変」と「チェンジ」戦。
「ソウル」が「不正義」にかまうことが気に入らない「チェンジ」。
情緒が安定しないのは「チェンジ」ゆえなんだろうか。

それにしてもジーナちゃんと「チェンジ」の舌戦が怖すぎるな。
ジーナちゃんに「変わらないことを恐れてんだからさあ!!」って指摘されて、「は?」って言ってるとこの「チェンジ」の目とか、超怖い!

ところで、ジーナちゃんは「不死」ではないので、腕をすっぱり飛ばさないでください。元に戻らないので。
でもジーナちゃんはひるまず「チェンジ」の胴体をすっぱり切り離した。
こちらは切り離されてもノーダメージなのね。


「さあ変わりましょう?」
この台詞にアンディの「変わろうぜ」を思い出した。

あの時、ジーナさんは変わることを否定した。
でも、ジーナちゃんは違う。

「変わるものと変わらないもの どっちが好き!?」
それはジーナさんが風子ちゃんに投げかけた問い。
あの時、風子ちゃんは「変わらないもの」を選んだ。
そして今のジーナちゃんは「私は!! どっちも好き!!」と答えるのね。

コミックス1巻のやりとりが、ここにきてあまりにも美しい答えを得た。
そうか、ジーナちゃんはどちらも受け入れるのか……。

そしてジーナちゃんは喪った腕を魂で作り直した。
自分は何も失っていない、という宣言のように思えた。


上位十理の序列的に「魂」は「変化」よりも強いんだよ。
だから、「魂は!! 変わらない!!」と言う宣言は、ちゃんとルールにのっとってるんだよね。
もちろん、ジーナちゃんにとって、そんなことはまったく関係なくて、ジーナさんのことを知ったうえで自分もいろいろ考えて、ここにたどりついたんだけど。
自分の否定能力と向き合い続けたからこそたどりつけた答えが、「普遍」で「不変」ということなんだと思う。


「たとえ…ここで死んでもだ!!」
ジーナちゃんの覚悟が決まりすぎで怖いんですけど……。