『ワールドトリガー』第246話「若村麓郎・2」+第247話「若村麓郎・3」 感想
若村の「『実力』って何だ?」って問いは、改めて考えるとよくわからんな。
それに対するヒュースの回答は「実力とはただの『結果』だ」と実にシンプル。
なるほど、「実力」と言ってもいろいろあるけど、ボーダーが求めていて、若村が欲しがっているのは「結果」のような気がするな。
ここでヒュースが例えに出してきたのがタイヤキなの、おもしろい。
玉狛で食べてたけど、よっぽど気に入ったんだな。
若村は真摯に丁寧にタイヤキを焼く。
香取ちゃんは目分量で適当にタイヤキを焼く。
それでも香取ちゃんのタイヤキの方がおいしいのなら、香取ちゃんの方が「実力」がある、ということになる。
客は「結果」であるタイヤキのおいしさにしか興味がないから当然そうなる。
例えば香取ちゃんの気分次第で毎日タイヤキの味が変わっちゃったとしても、おいしいのならそれも許されると思う。
そしてオサムにはタイヤキを焼く能力はなく、売る能力がある。
つまり、おいしい、という「結果」は出せなくても、儲けた、という「結果」を出せる、ということ?
チカちゃんのタイヤキがでっかくて、ユーマが曲芸のようにすばやく仕事をしている、というのがそれぞれの能力を表してて細かい。
「おいしい」以外にも、「量が多い」とか、「注文したらすぐにアツアツのが出てくる」と、「結果」にもいろんな種類があるわけね。
まあ、味はそれなりでいいから量が欲しいとか、待たされるのが嫌いだからすぐに出して欲しいでも冷めてるのはイヤとか、客のニーズはそれぞれだよね。
オサムがスパイダーでルートをつくってお客さんを誘導してるの、ちょっとかわいい。
「実力とは『結果にプラスの影響を及ぼす能力』の事だ」
……めっちゃ納得度が高い……。
「実力が欲しければ結果を出すしかない」
このヒュースの言葉が
「これが香取隊の実力ってこと それだけの話よ」
という香取ちゃんの言葉とリンクするのうまい。
つまり、香取ちゃんは無自覚に、ヒュースと同じ考えにたどり着いてるんだよね。
でも、若村は香取ちゃんにその言葉を言われた時、納得いってなかった。
香取ちゃんがきっちり説明できなかったってのもあるけど、若村が香取ちゃんをその時の気分で適当なこと言ってる、みたいな評価をしてたのも原因だと思う。
「不運や理不尽を嘆いても無意味だ 直面した状況下に於いて『結果』をどれだけ最善に近付けられるかで実力が試される」
ここで大規模侵攻編でトリガーオフしたオサムの絵が出てくるのも、なかなかだな。
結果としてあのオサムの行動は、迅さんの予知の中から限りなく最善に近いものを選び取ったわけだけど、それでオサムは死にかけたわけだからね。
オサムが死んでたら「最善」とは言えなかったからね。
オサムは余裕なさすぎたから結果を出している、というのも納得だよね。
オサム、本当に余裕なさすぎ。
ユーマの寿命問題があるから仕方ないけど。
余裕がなくて常に追い詰められているから実力が見に付いたか……。
それでユーマとチカちゃんを筆頭に玉狛のみんながオサムのこと心配しまくってるよね。
ところで、ヴィザ翁がヒュースの師匠だったって話、見込みのある子供を集めたクラスみたいなものがあって、たまにヴィザ翁が手ほどきをしていた、みたいなイメージだったんだけど、一対一で教えてもらってたんだな。
ヒュース、めっちゃ有望視されてる子供だった?
ヒュースを置き去りにするときかされた時、ヴィザ翁は残念がってたけど、想像以上にヒュースに思い入れがあったのかもしれない。
そこらへんをハイレイン達に悟らせるほどヴィザ翁が甘くなかっただけで。
余裕がなかったことがオサムの才能を開花させたかもしれないけど、みんな、そうやって追い込めばうまくいくとは限らない。
オサムのメンタルのタフさは常軌を逸しているからな。
それぞれが自由に動き考えることで、様々な才能が開花することもあるだろう。
今のボーダーA級の多様性をみてると、その成功例がずらりと並んでいるようにも思える。
オサムはだいぶ極端な例だからね……。
あれを真似すべき! とかなったら怖いよ!
若村の問題の根幹は香取隊に所属していること。
香取ちゃんが才能ありすぎて、若村は身の丈に合ったステップを踏まないままでB級上位まであがることができた、ってことか(今はB級中位だけど)。
う~ん、香取ちゃんがすごすぎる。
でも、若村は香取ちゃんは才能がある、と思ってても、それが過小評価だとは思いもよらず、みんなで香取ちゃんを支えてきたからランクをあげることができた、だから自分もそれなりには強い、と認識していた?
つまり香取ちゃんを過小評価したから、その分だけ自分を過大評価してしまった?
若村は驕ることのない性格だから、自分がそんなことをしてるなんて思いもよらなかったんじゃないかな。
若村の足がボロボロと崩れていくイメージ図が怖い。
足元から崩れ落ちそう、をそのまんま絵にされると怖い。
積まれた石の前に座り込むちっちゃな若村の絵はさらに怖い。
自分自身を無能だと認めることが怖い。
それはそうだろう。
少なくとも、自分には何かができると信じてボーダーに入ったんだろうから。
呆然とする若村に自転車の話を持ち出したヒュース。
ヒュースにとっては、自転車に乗れる人はみんなすごいのね。
練習なしで自転車に乗れた、という話はきいたことがない。
日数にはバラつきがあるけど、初回はだいたい補助輪がついてるか、コケるかだ。
だいたいの人は、いつの間にか乗れるようになった、と言うけれど、練習したから乗れた、ってことなんだよ、それは。
若村は自転車とボーダーを同列に並べるな、と考えるかもしれないけど、ヒュースにとっては「努力したらできるようになった」という「結果」を出すという点で同じなんだね。
ところでずっと、ヒュースと若村のやり取りをハラハラしながら見守ってる半崎と笹森がだいぶかわいそう。
そして、なんだかんだでヒュースはやさしいな、って思った。
それに対するヒュースの回答は「実力とはただの『結果』だ」と実にシンプル。
なるほど、「実力」と言ってもいろいろあるけど、ボーダーが求めていて、若村が欲しがっているのは「結果」のような気がするな。
ここでヒュースが例えに出してきたのがタイヤキなの、おもしろい。
玉狛で食べてたけど、よっぽど気に入ったんだな。
若村は真摯に丁寧にタイヤキを焼く。
香取ちゃんは目分量で適当にタイヤキを焼く。
それでも香取ちゃんのタイヤキの方がおいしいのなら、香取ちゃんの方が「実力」がある、ということになる。
客は「結果」であるタイヤキのおいしさにしか興味がないから当然そうなる。
例えば香取ちゃんの気分次第で毎日タイヤキの味が変わっちゃったとしても、おいしいのならそれも許されると思う。
そしてオサムにはタイヤキを焼く能力はなく、売る能力がある。
つまり、おいしい、という「結果」は出せなくても、儲けた、という「結果」を出せる、ということ?
チカちゃんのタイヤキがでっかくて、ユーマが曲芸のようにすばやく仕事をしている、というのがそれぞれの能力を表してて細かい。
「おいしい」以外にも、「量が多い」とか、「注文したらすぐにアツアツのが出てくる」と、「結果」にもいろんな種類があるわけね。
まあ、味はそれなりでいいから量が欲しいとか、待たされるのが嫌いだからすぐに出して欲しいでも冷めてるのはイヤとか、客のニーズはそれぞれだよね。
オサムがスパイダーでルートをつくってお客さんを誘導してるの、ちょっとかわいい。
「実力とは『結果にプラスの影響を及ぼす能力』の事だ」
……めっちゃ納得度が高い……。
「実力が欲しければ結果を出すしかない」
このヒュースの言葉が
「これが香取隊の実力ってこと それだけの話よ」
という香取ちゃんの言葉とリンクするのうまい。
つまり、香取ちゃんは無自覚に、ヒュースと同じ考えにたどり着いてるんだよね。
でも、若村は香取ちゃんにその言葉を言われた時、納得いってなかった。
香取ちゃんがきっちり説明できなかったってのもあるけど、若村が香取ちゃんをその時の気分で適当なこと言ってる、みたいな評価をしてたのも原因だと思う。
「不運や理不尽を嘆いても無意味だ 直面した状況下に於いて『結果』をどれだけ最善に近付けられるかで実力が試される」
ここで大規模侵攻編でトリガーオフしたオサムの絵が出てくるのも、なかなかだな。
結果としてあのオサムの行動は、迅さんの予知の中から限りなく最善に近いものを選び取ったわけだけど、それでオサムは死にかけたわけだからね。
オサムが死んでたら「最善」とは言えなかったからね。
オサムは余裕なさすぎたから結果を出している、というのも納得だよね。
オサム、本当に余裕なさすぎ。
ユーマの寿命問題があるから仕方ないけど。
余裕がなくて常に追い詰められているから実力が見に付いたか……。
それでユーマとチカちゃんを筆頭に玉狛のみんながオサムのこと心配しまくってるよね。
ところで、ヴィザ翁がヒュースの師匠だったって話、見込みのある子供を集めたクラスみたいなものがあって、たまにヴィザ翁が手ほどきをしていた、みたいなイメージだったんだけど、一対一で教えてもらってたんだな。
ヒュース、めっちゃ有望視されてる子供だった?
ヒュースを置き去りにするときかされた時、ヴィザ翁は残念がってたけど、想像以上にヒュースに思い入れがあったのかもしれない。
そこらへんをハイレイン達に悟らせるほどヴィザ翁が甘くなかっただけで。
余裕がなかったことがオサムの才能を開花させたかもしれないけど、みんな、そうやって追い込めばうまくいくとは限らない。
オサムのメンタルのタフさは常軌を逸しているからな。
それぞれが自由に動き考えることで、様々な才能が開花することもあるだろう。
今のボーダーA級の多様性をみてると、その成功例がずらりと並んでいるようにも思える。
オサムはだいぶ極端な例だからね……。
あれを真似すべき! とかなったら怖いよ!
若村の問題の根幹は香取隊に所属していること。
香取ちゃんが才能ありすぎて、若村は身の丈に合ったステップを踏まないままでB級上位まであがることができた、ってことか(今はB級中位だけど)。
う~ん、香取ちゃんがすごすぎる。
でも、若村は香取ちゃんは才能がある、と思ってても、それが過小評価だとは思いもよらず、みんなで香取ちゃんを支えてきたからランクをあげることができた、だから自分もそれなりには強い、と認識していた?
つまり香取ちゃんを過小評価したから、その分だけ自分を過大評価してしまった?
若村は驕ることのない性格だから、自分がそんなことをしてるなんて思いもよらなかったんじゃないかな。
若村の足がボロボロと崩れていくイメージ図が怖い。
足元から崩れ落ちそう、をそのまんま絵にされると怖い。
積まれた石の前に座り込むちっちゃな若村の絵はさらに怖い。
自分自身を無能だと認めることが怖い。
それはそうだろう。
少なくとも、自分には何かができると信じてボーダーに入ったんだろうから。
呆然とする若村に自転車の話を持ち出したヒュース。
ヒュースにとっては、自転車に乗れる人はみんなすごいのね。
練習なしで自転車に乗れた、という話はきいたことがない。
日数にはバラつきがあるけど、初回はだいたい補助輪がついてるか、コケるかだ。
だいたいの人は、いつの間にか乗れるようになった、と言うけれど、練習したから乗れた、ってことなんだよ、それは。
若村は自転車とボーダーを同列に並べるな、と考えるかもしれないけど、ヒュースにとっては「努力したらできるようになった」という「結果」を出すという点で同じなんだね。
ところでずっと、ヒュースと若村のやり取りをハラハラしながら見守ってる半崎と笹森がだいぶかわいそう。
そして、なんだかんだでヒュースはやさしいな、って思った。