『アンデッドアンラック』(No.060 真実) 感想(否定したかった真実)
今回はムイちゃんの回想でスタートか。 シェンが天下無双を目指すのは、師匠を殺したいから。 つまり、天下無双くらいにならないと師匠は殺せない、と判断している、と。 「ボクの妹を殺した仇なんだよ」のとこのシェンの眼が怖い。 怒っているとか憎んでいるとか、そういうのとはちょっと違う感じ。 病んでる、というか、何かを無理やり抑え込んでる感じというか。 「不真実」は好きな人にしか発動しない。 だから、妹の仇には発動しない。 本当に使い勝手が悪い能力だな。 その使い勝手の悪さを、強い敵が好き! で乗り切ってきたけど、さすがに今回は憎いがそれを上回りすぎてる。 シェンの過去でがけから落ちてたのはやっぱりメイちゃんだったのか。 兄と共に生きるために必死でシェンの手を握っていたのに、シェンがみてしまったから、それと逆の行動をとってしまったと……。 本当に最悪のタイミングで能力付与するな、ここの「神」。 「お前がその眼で妹を殺した。それが真実だったわけだ」 「不真実」の眼は「真実」を暴く。 それは、シェンが受け止めきれなかった現実でもある。 シェンがファンを何が何でも殺したかったのは、自分がいなければ妹は死なずにすんだ、という事実を否定したかったからかもしれない。 風子ちゃんもタチアナちゃんもチカラくんも、自分が親を殺したと思っている。 けれど、親の愛情を信じているし、親は赦してくれてる、とも思っている。 だけど、親に守られる立場だった風子ちゃんたちに対して、妹を守るべき立場だった兄は、その守るべき者を自分が殺してしまった、という現実をどうしても認められなかったんだろう。 その想いがファンへの憎しみを深くさせたけれど、でもやっぱり殺したのは自分だ、という思いが消えなくて、今回の冒頭のあの表情か……。 実際、ファンがいなければ、メイちゃんががけから落ちそうな事態になってなかったんだろうから、シェンは悪くないと思うんだけど、メイちゃんに鉄山靠を教えなければ、そもそもファンに弟子入りしなければ、といろいろ考えちゃうんだろうな。 無為ちゃんの萌え袖みたいなのなんなんだろう、と思ってたらあそこから刃物がでるのか。 物騒な萌え袖だな。 ところで、ファンがムイちゃんのことを知ってたのはビリー様が教えたから? シェン、ボロ負けしちゃってるし、ムイちゃんさらわれちゃってるしで、ひどいことになってるんだけ...