『逃げ上手の若君』(第13話 地獄耳1333) 感想

センターカラーですよ!
まだ13話なのにこれで3回目かな?
アンケートが順調にとれてるのなら何より。
ところで、6月のコミックス発売リストにも出てないんだけど、1,2巻同時発売をやるつもりなのかな。


カラーの方は逃若党勢ぞろい! の絵でちゃんと玄蕃が顔を出しているので、仲間入りは確定か。
まあ、この展開でやっぱり仲間になりませんになったらビックリだけど。

みんなかわいいけど、2年後にはまだ10歳で戦場に出ることになるんだな、と思うとちょっとツライ。


さて本編。
玄蕃は綸旨を盗むことを依頼されただけなので、時行の護衛までは面倒みないよ、ということで、お互い自力で脱出しようね、という流れに。

玄蕃が火薬玉みたいのを投げたのは、「火で気を引き逆方向の塀を登っている」と、弧次郎たちに「見つかったから追っ手を引き付けろ」という合図を送る、という二重の意味があったっぽい。
ちゃんと事前にいろいろと準備はしてあったのね。
そりゃそうか。
時行を出してるんだから、それくらいの用意がないと納得してもらえない。


それにしても、市河の耳レーダーすさまじいな。
うまくだまされてもらえなくてあせる玄蕃は、時行を置き去りにしてひとりで逃げようとしたけどそれが悪手だった。
これ、時行はちゃんと悪手だってわかってるんだよね。
さすが逃げのプロ。

玄蕃は潜り込むのは得意でも、逃げるのは得意じゃないっぽい。
多分、逃げなきゃいけないような状況にはあまり遭遇してこなかったんじゃないかな。
これまではみつかるまえに脱出するのが常だったから、こうやって追い詰められるような状況になるのは不手際がすぎる、って感じなんだろう。


玄蕃をかばって背中に傷を負った時行が、玄蕃を疑ってしまったことを詫びるシーンが良い。
時行は自分のことを「心も弱いし器も小さい」と言ったけれど、疑ってしまったことを素直に詫びることができる「王の器」を持ち合わせている。

「例え君が絶体絶命でも。例え君が裏切っても。逃げる時は必ず一緒だ!」
人は必ず裏切ると考えている玄蕃だけど、かわいい笑顔でそんなこと言われたらそりゃあ堕ちるわ(笑)。


ところで唐突な「馬鹿だな、拙者がいるよ」はなんなんだろう。
うっかり笑ってしまったじゃないか。
「齢も役職も上の儂に何故タメ口!」って思いながらも口にしないあたり、貞宗ちょっとおびえてない?
部下がいきなり背後からしのびよってきたら、さすがの貞宗もこわいんだろうな。

貞宗と市河の合体技もめっちゃ笑った。
絵面がっ! 絵面がいろいろとひどいです!
で、ちっちゃく「敬語に戻った。安心した」って書いてあって笑う。
いや、これちっちゃすぎてコミックスサイズになったらかなり見づらいと思うし、松井せんせーがダメ出ししてたノドに近すぎる吹き出しだよね。
やっぱりツッコミ待ちなのかしら、これ。


とても逃げられそうにない貞宗と市河の合体技。
ひとりでも逃げるのむずかしそうなのに、刀傷で倒れそうな時行と一緒はさすがに無理がありすぎ。
でも、玄蕃には策がありそうな感じだよな。


人の心は見えないから信じられない。
お金は見えるから信じられる。
では、見えないはずの時行の心が、傷として見えた時、玄蕃は何を信じるのか……。