『呪術廻戦』(第152話 葦を啣む-跋-) 感想(さいごのひとりまで)

「肆」の次は「跋」なのか……と思って、漢字の意味を調べてみたら、おおっ、ってなった。
そうか、そういう意味もあったのか、知らんかった……。


めっちゃ古くて冬は寒いだろうな、って感じの台所。釜で炊かれてるご飯。
禪院家はかなりお金もってるっぽいけど、女性だけが働く場は古くて不便なままで放置されてるんだろうな、って思った。

その台所で飛び散る血痕。
脅える真希さんの母親。
そうか……母親も「全部」の範疇なのか……。

「あの時なんで「戻れ」って言ったの?」
真希さんは、母親が娘を守るために「戻れ」って言ってくれたんじゃないか、ってちょっとだけ期待していたのかもしれない。
でも返ってきた言葉は「何の話?」。つまり言ったことを覚えてない。
これって、ただそう決まってるからそう言っただけ、ってことなんだろうな。

母親は娘のことをみていない。
ただ、禪院家でこれ以上、ひどい目にあわないために、波風を立てないよう、息をひそめて生きている。
どんだけ散々な目にあわされようとも、この人には禪院家の外で生きる術がないし、その意志もないんだろう。
だから、この人は「禪院」である、と真希さんは判断したのかもしれない。
でもそれって、真依が姉とふたりで生きるために選ぼうとしていた道でもあるんだよね。

この人はこの人なりに必死で生き延びてきたんだろう。
すべての意志をふみにじられ、すりつぶされようとも。
でも、真希さんはその生き方を許すわけにはいかなかったんだな。


直哉、ギリギリ生きてたと思ってたら、真希さんたちの母親に包丁で背中を刺されて死んだ。
「三歩後ろを歩かれへん女は背中刺されて死んだらええ」が見事に本人に突き刺さってて笑う。

なんで、直哉と真希さんの母親はとどめをさされてなかったのかはわからない。
悪くとらえれば、どうせ助からないんだから長く苦しめ、になるし、良くとらえれば、直哉は予想以上にしぶとく、母親に対しては心情的にとどめを刺せなかったになるかな。

母親が最期に「産んで……よかった……」とつぶやいたのは、すべてから解放された時に、意識の底に残っていたのは娘ふたりとの穏やかな時間だったから、かもしれないし、ずっと憎んでいた禪院家を娘が潰してくれたからかもしれない。

いろいろと想像はできるけれど、答えはもうどこにもない。
「全部」壊されてしまったから。

本家に不在だった連中まで始末されちゃったとは、真希さん徹底的にやったもんだな。


今回の話を読んで、呪術師だけの世界をつくると決めた夏油が、まず非術師だった両親を殺してしまったことを連想した。
夏油は、自分の「使命」に忠実に生きる、という誓いの証として、両親を殺したんじゃないかと思う。
そして真希さんは、妹への愛情と償いの気持ちの証として、誰ひとり例外とせずに禪院を全滅させたんじゃないかな、って。

でも、「禪院」はひとり生き残ってる。
真希さんが生き残ってる。
真希さん、「死滅回游」を片付けた後はどうするのかな……。
なんだか、乙骨が真希さんの始末をつけるんじゃないかな、って思いついちゃって、めっちゃイヤなんだよね。
夏油に対する五条先生ポジは、真希さんの場合、誰になるんだろう、と考えると乙骨なんじゃないかな、って。


そういえばこれ、伏黒からみれば、いやがってたのに真希さんにどうしてもと頼まれたから当主になったら、すぐにその家自体がなくなった、それも真希さんの手で、って話で、なんだそりゃだよね。
あと、厳密な話をすると、伏黒も「禪院」と言えなくもない。
ここらへん、真希さんはどうジャッジするんだろう。


西宮ちゃん、禪院家の近くにいたんだね。
真依が家に戻るのを止めようとして、ギリギリまで説得してたんだろうな、って思った。
真希さんが今、真依を託すのなら、西宮ちゃん以外にはいないだろうね。


「五条家および加茂家から呪術総監部に対し禪院家の御三家除名が提議され総監はこれを保留としている」
これ、禪院家を完全に潰したくて、五条家と加茂家が動いたのかな。わざわざとどめ刺す必要あんの? って気がするんだが。
御三家がお互いに潰す機会をうかがいあっていたのなら、これ以上の機会はないことは確かだけど。
保留になったのは、一応「当主」が生きているからかもしれないし、今はそれどころじゃないからかもしれない。
総監部は呪術師が足りない中でこんなに減らされて困ってるんじゃないかな。


そういえば、狗巻先輩の腕は宿儺の「伏魔御厨子」で斬られたってことで確定らしい。
腕だけ斬られるとかある? って思ってたんだけど、わりとギリギリのところにいて、こまぎれにされていく人たちをみておもわず腕を伸ばしたら巻き込まれた、って感じか?



しばらく連載休止だそうです。
残念ですけど、芥見先生が休んでくださる、というのは、正直ホッとしました。
てか、芥見先生のコメント読んで、これ全然大丈夫じゃないじゃん! ってなった。
めっちゃビビった。