『逃げ上手の若君』(第59話 選択1335) 感想

帝と尊氏が同日に襲われたことで京は大混乱。
後醍醐天皇は都の警護を強化するよう指示。これにより鎌倉はちょっと手薄になった。
これって、吹雪の策がうまくハマったってことだよね。
尊氏があんなんじゃなかったら、時行たちが死んでた可能性高いけど、結果オーライといったところ。

「あの子供…取るに足らぬと勘が告げたが」って……尊氏、本当に時行のことを覚えてなかったんだな。
これ、尊氏の勘よりも、時行の運が強かったのかな。
頼重の神力に守られているのかも。
まわりまわって、あそこで時行を逃した方が尊氏にとっては良いことがおきてる、という見かたもできるが。


諏訪に戻った時行はさっそく軍議で意見を求められる。
それは、諏訪から鎌倉に進軍するルートの選択。
時行は最短の武田とぶつかるルートではなく、遠回りの新田、足利とぶつかるルートを選択した。

ここで諏訪勢が武田突破ルートを選んでたら、武田信玄は生まれてなかったかもしれん。

時行が遠回りルートを選んだのは、乱を大きくするため。
北条の子がここに健在である、とふれまわりながら、味方の兵を増やしていく算段。
そのためには、巻き込めるものが多い遠回りルートの方がよい、と。
これは、戦を長引かせても諏訪の兵は耐えてくれると信じてるからできる選択なのかな、という気がする。

新田と同じようなことをやることで、新田のように鎌倉を落とせるんじゃないかという期待をもたせて、味方を増やせるんじゃないか、という目論見もあるのかもしれない。


「北条時行を使えば」という言葉が、時行の口から出てくるのは、頼もしいな。
その反面、まだ10歳で自分で自分を利用することを考えなきゃいけないのは、かわいそうだなって思う。


まずは、信濃を出るために、小笠原勢と衝突。
頼重は貞宗と戦い、時行は瘴奸と戦うことに。

小笠原とは何度もぶつかってきたけれど、ほどほどのところで引き上げるわけにはいかない戦がついにくるぞ。


ところで天狗は結局、諏訪が戦の準備をしていることに気づけなかったのね。
それだけ諏訪勢が有能で統率がとれている、ということか。