『アンデッドアンラック』(No.056 信じているから) 感想(信じているから裏切れる)
涙を流しながら「お前は私達を裏切ったんじゃなかったのか!! 答えろ! ビリー!」とビリー様に問いかけるジュイスさん。 ジュイスさんはどうしても、ビリー様がユニオンを裏切ったとは思えない。 ビリー様が有能なのは明らかで、そのビリー様が本気でユニオンを潰すつもりなら、もっと別の手を考えそうだしなあ。 お墓の前でうなだれるビリー様。 そのかたわらには瓶と杖。 おそらくは酒瓶と白杖だろうな。 元々、傭兵をやってたし、「不死」の能力で目が視えるようになってすぐに動けたし、元々は視えてたんだろうな。 で、何かあって視力を失い、お墓に眠っている大事な人を失った、か。 「ただの一度だって、心を許した事はない」のシーンは、先頭にジュイスさん、そのちょっと後ろをニコとジーナさん、最後尾にビリー様。 この絵はいろいろと解釈できるんだけど、私は、ジュイスさんたちはビリー様に背中をみせることができるけれど、ビリー様はユニオンのみんなに背をみせず、腰の拳銃でいつでも連中を撃てるようにしていた、ってことなんじゃないかな、って思った。 でも、ジュイスさんにサングラスをもらったり、ニコに白杖なくても動けるように拍車をつくってもらったり、みんなとクエストをこなしたりしているうちに、ユニオンのみんなが大事になってしまったんじゃないかな、って。 ところで、この時のニコの胸にはユニオンのエンブレムがないのね。 あのエンブレムを埋め込んだのはわりと最近なのかな。 ジーナさんも楽しそうで、アンディを待ち続けた40年がつらいだけの日々ではなかったとわかってホッとした。 ジュイスさんとニコとジーナさんはつきあいも長くて、仲がよさそうだよね。 「お前達は俺が神を倒すために必要な弾だ」 そう語りながら、ビリー様が思い出すのは、自分と同じ否定者たちと身を寄せ合い、笑い合う日々だ。 そして、ビリー様はタチアナちゃんと出会い、「不死」と「不運」が現れた。 アンディと風子ちゃんがきたことを「俺の弾倉は埋まった」と言いつつ、ビリー様が思うのは、タチアナちゃんが風子ちゃんの存在に救われた、ということだ。 「おかげで俺は前に進めた」というのは、タチアナちゃんを安心して預けられる相手ができたから、自分は心置きなくタチアナちゃんのそばを離れられる、と言っているように思える。 ビリー様の中には、ユニオンでのやさしい記憶がたくさんある。 ジ...