『呪術廻戦』(第143話 もう一度) 感想(幼魚は死ぬまで鉢の中で泳がされるのか)

ようやく脹相兄ちゃんが受肉体であることに気づいた直哉。
まあ、もう遅いんだけど。
で、乙骨が反転術式で治す代わりに、虎杖を処刑したことの証人になることになった。

この時点でようやく、あっ、乙骨、虎杖を殺すつもりないな、ってなった。


久しぶりに登場の虎杖じいちゃん。
この赤ん坊を抱いてる仁さんというのが、じいちゃんの息子で虎杖の父親か……。

で、どうやら妻の香織さんとの間に子供ができなかったけど、どうしても欲しかった仁さんに近づき、香織さんを殺して妻の座におさまり、虎杖を産んだのが、この額に傷跡のある女性らしい……って、偽夏油じゃないか!
脹相兄ちゃん「思い出せ、あったハズだ。オマエの父の額にも縫い目が」とか言ってたけど、縫い目があるの母親の方じゃん!
偽夏油はどことなく女性的な話し方をするよね、って話があったけど、まさかここにつながるとはな。
からだを乗り換えるのなら性別は統一しようよ。読者が混乱するから。
まあ、偽夏油にとってはどうでもいいことなんだろうな。

150年前、特異体質の女性に九相図を産ませてた男が、まさか女になって虎杖を産んでたとは……これはさすがに脹相兄ちゃんも予想外だったんだろう。

150年前の加茂は九相図の父親ではないけど、加茂の血が混ぜられているので、加茂家と血縁があることになる、って話だったと思ったけど、この場合、虎杖と脹相兄ちゃんはどういう関係になるの? 異母兄弟? 違うよな……多分……。

虎杖パパが「彼女の話をするなら帰りますよ」と言ってるってことは、ここじいちゃんの家だと思うんだけど、わりといい家住んでるな。金銭的に余裕ありそうな感じ。
虎杖とじいちゃんが住んでたとこは、アニメだとわりと古そうな感じだったんだけど、もしかしてじいちゃん、虎杖を連れて逃げてたのかな。
じいちゃんのお見舞いに誰も来なかったのも、じいちゃんがすべての人間関係を断って、虎杖をこっそり育ててたからなのかも……。

それにしても、敵の親玉が主人公の身内だった、というのはよくある展開だけど、こんなエグいのはみたことないよ。


目覚めた虎杖をみて「よかった~」ってへなへなしてる乙骨をみて、私も「よかった~」ってへなへなした。
本当によかった~。
あの乙骨がこんなに世渡り上手(?)になるとはなあ。


五条先生に「僕になんかあったら」と言われて、「何かって……女性関係ですか?」ってきける乙骨、ある意味すごいな。
まあ、確かに五条先生が対処に困ることって想像つかないよね。
しかし、女性関係で困ってる五条先生も想像つかないな。

あと、ミゲルが五条先生に会いたくない気持ちはよくわかる。


乙骨は虎杖を殺す縛りを結ばされてたから、虎杖を一度殺して、縛りを成約させてから生き返らせたのか。
で、さらに直哉に、乙骨が虎杖を殺すところをみた、と証言させたのか。
乙骨、用心深いな。
まあ、用心深くなるだけの経験があるんだろうけど。

乙骨が「君は悪くない」って虎杖に言ってくれてうれしかった。
そう言われたって虎杖は納得できない、ってのはわかってるけど、それでも、そう言って欲しかった。


ここで伏黒登場でびっくり。
そうか、伏黒、すでに乙骨と合流してたのか。

前回、ちってなった宿儺がうれしそうに笑ったのは、伏黒の気配を感じて、だったんだろうな。
伏黒が近くにいるのに虎杖を助けに来ないということは、虎杖の安全が保証されていると判断できるし。


2年ズは高専にいるのか。
真希さんは瀕死らしいから、いるのはパンダ先輩と狗巻先輩だけかな。
だけど、狗巻先輩は腕斬られたんじゃ……。
呪言使いだから影響ないっちゃないんだろうけど。
パンダ先輩は夜蛾学長の件があるから、上層部と戦う気満々なんじゃないかな。
あれ? 「先輩ら」ということは秤もいたりする?

そういえば、京都校の連中はどうしてるんだろうな。
東堂は術式を失ったままなのかな。
加茂は……今、一番、複雑な立場かも……。


自分のことが許せない虎杖。
それは伏黒も同じこと。
でも、伏黒はなんとか気持ちに折り合いがついてるらしい。
というか、棚に上げてるのかな。
それを持ったままでは誰も助けられないから。
だから「もう俺達に自分のことを考えてる暇はねぇんだ」なんじゃないかな。

伏黒の言葉通りにするしかない、ってのは虎杖もわかってる。
虎杖も「ただひたすらに人を助けるんだ」って行動してきた。
でも、虎杖がどうしても呑み込めないのは、自分の存在自体が伏黒を苦しめる、ということ。

「人」を助けたい。
「伏黒」を助けたい。
今の虎杖の中では、それが同じくらいの重さになってる?


伏黒がここで「まずは俺を助けろ」って言い出したのはちょっとびっくりした。
八十八橋の件でも、津美紀さんのことは自分事だから、虎杖と野薔薇ちゃんを巻き込みたくない、という考えだったからな。
こう言っちゃえば、虎杖は必ずうなずいてくれる、という確信があるんだろう。


ところで、津美紀さんの額が包帯で隠されてるのめっちゃこわいんですけど……。
脳みそ入れ替えられてるとかないよね……ないよね……。


「死滅回游」というおそろしい展開がはじまった。
これ、蟲毒的な呪術儀式なのかな。
突然、字がたくさんでてきてびっくりした。
今回、びっくりしてばっかりだな。

おおざっぱに
・いくつか結界=コロニーをつくったよ
・コロニーに入った時点で問答無用でプレイヤーにするよ
・プレイヤーはその中でバトルロイヤルをしてね
・最小は術師20人、最大は非術師100人を殺せば、ゲームマスターと交渉して好きなルールを追加できるよ
・19日間、誰も殺せなかったら術式を剥奪するよ(←多分、術式を剥奪されたらポイントになるだけ)
って解釈したんだけど、それであってる?
このルールだと、ものすごい勢いでプレイヤー減りそうなんだけど。
ルール追加できるルールをどう活かすか、が肝になってくるのかな。

でもこれ、術式付与されただけの一般人を殺さないといけなくない?


そういえば、脹相兄ちゃんが乙骨に倒されたままフェードアウトしちゃってるんだけど、どうなったんだろうね。
脹相兄ちゃんが虎杖を守る動きをしてるとこは乙骨もみてるから、殺したりはしてないと思うんだけど。