『アンデッドアンラック』(No.061 興味) 感想(最強を求めない理由)
『ジャンプ』表紙でセンターをはる狼アンディと赤ずきん風子ちゃんがめっちゃ良い!
全連載集合絵でもアンディ×風子ちゃんで攻めてくる心意気がすばらしい!
以前、扉絵で狼男アンディから逃げる赤ずきん風子ちゃんを描いてたけど、いまや、狼さんに抱きくるめられてにっこり笑ってるんだなあ、と思うと感慨深いものがある。
で、なにげにクロちゃんもにっこにこなのかわいい。
さて本編。
「お前の強さを…俺は…この命にかえても…否定しなきゃいけない!!」
シェンの一人称が「俺」になってるのね。
あれ? いつからだったっけ? と思って確かめてみたら、ファンに対しては「俺」なのね。
つまりこれは、いつから「ボク」になったんだ? って話か。
ユニオンに入ってキャラ変したのかな。
シェンの足元に「命」って書かれた袋があるけど、あれはムイちゃんがファンにやられた際に投げたもの? なにかのアーティファクト?
仙豆的なものならいいんだけど、「命」って書いてあるのが意味深だよなあ。
シェンが使う可能性のあるものだから、命が削れるような危険性が高いものとは思えない。ムイちゃんの性格的に。
貴重なアーティファクトが壊される可能性を考慮して置いていった、という可能性もあるかもだけど。
アンディ+風子ちゃんVSファンは、開始されてすぐにアンディが刀を奪われてファン一歩リードって感じ。
クイクイッのとこのファンがなんかかっこよくて腹立つな!
風子ちゃん背負っているとはいえ、アンディの攻撃がほとんど効果なし。
ファンめっちゃ強い。
それにしてもこれ、振り落とされない風子ちゃんすごいね。
どれくらいまでなら風子ちゃんを振り落とさない、という加減をアンディは熟知していて、その範囲内でしか動いてないんだろうけど。
風子ちゃんの訓練には、アンディにしがみつく、という項目があったに違いない。
「闘いながら考察か。不死故の兵法だが、こちらからすればただの慢心だ」
確かにな~。「死に覚え」なんてのは不死にしかできない芸当だもんな~。
アンディ(ヴィクトル時代含まず)よりも長い年月、「天下無双」を求め、死と隣り合わせの闘いを続けてきたファンにとっては、アンディの戦闘スタイルはぬるすぎるんだろう。
同じように長い年月を生きていても、死んだらおしまいなのにギリギリなところをくぐりぬけて生きてきたんだもんな。
アンディの弱点が脱臼とは……。
なるほど、傷がつけば治るけど、これなら傷つけずに運動機能を停止させることが可能なのか。
でも、ちょっと間違えれば、脱臼させる時に傷をつけてしまってやっぱり回復しちゃうので、理論上は可能、くらいのスゴ技なんじゃないの、これ。
風子ちゃんが刀で斬れば回復できると思うけど、先に刀を飛ばされちゃってるしなあ。
「お前が否定するのは死に直接繋がるものだけ」ということは、麻酔とかは普通に効くんだろうね、多分。
いつもアンディが能力を推測する側で、アンディの能力を推測する人は初めてだな。
まあ、アンディの能力わかりやすすぎて、真剣に検討する人はいなかったのかもしれない。
ニコはかなりいろんなこと調べたっぽいけど。
ファンにボロ負け状態のアンディ。
それでも風子ちゃんは守り抜いてる。
「俺は最強ってのに興味がねぇ」
アンディめっちゃかっこええ!
こんなシュラバでも、アンディに不運を充填して、まったくおびえた様子をみせてない風子ちゃんもかっこいい!
でも、そんなアンディの言葉が、ファンはめっちゃ不服らしい。
「何つまんないこと言ってんの?」って感じの眼だな。
あと、シェンを引き取った時は名前がなかった流派には「真八極」という名前がついたらしい。
なんとも自負心にあふれた名前だな。
「お前もシェンと同様、つまらん所で最強の道から降りるクチか?」ってことは、メイちゃんのことでファンといろいろあって、シェンは「天下無双」を目指さない、と言い出したってことか?
「天下無双」より妹が大事だろうなあ、シェンは。
でも、妹が死んで、シェンに残ったのは「天下無双」だけだった、って感じか。
ところで「これから不運を殺してやる」って、ビリー様の命令を忘れてやしませんか?
ビリー様、不運を連れてくればアーティファクトをくれてやる的なことを言ってファンを動かしたんだろうな、って思ってるんだけど、そんなものよりも、復讐に燃えるアンディが欲しい、ってなっちゃってんだろうな。
利害が一致すれば従う、というアンダーの基本姿勢が裏目に出とる。
「アイツとアイツが大事にしてるもんを、守れる強さがあればいい」
最初は、「不運」で殺してもらうために風子ちゃんを守ってて、途中から風子ちゃんを失いたくないから守るようになって、最近では、風子ちゃんが笑って生きていけるようにしないと、ってなってきた。
だから、風子ちゃんは当然守るけど、ムイちゃんも守る、ってなってるんだよね。
そもそも、死なないアンディにとって「最強」は魅力にならないだろう。
だって、みんな確実にアンディより先に死ぬ。これってある意味「最強」だもん。
ずっと殴られ続けてもアンディは堪えないし、そうこうしているうちに相手がバテるしなあ。
ラストページで、シェンにおもいっきし腹貫かれてるアンディにちょっと笑った。
これ、適当に如意棒を伸ばしても、「不運」で必中になってるってことなのかな。
アンディには「不真実」が効くはずなので、変に動かれると困るから、シェンは目をつぶって如意棒を適当に伸ばしたのかもしれない。
ファンは一人で強くなり続け、強い敵をみずから育てその命を摘む、ということを繰り返してきたんだろう。
でもシェンは、妹を失ったあとも、誰かの命を大事にする、という気持ちを捨てずに生きてきた。
そういうシェンだから、アンディは「ダチ」と呼ぶし、大事にする。
ちょっと扱い冷たいけど。
それにしても、ファンはずっといい表情してるな。
どのコマもめっちゃ楽しそう。
アンディにつまらないこと言われたコマ以外。
アンディとシェンのふたりがかりになったけど、これはこれで楽しい、と思ってそうだよなあ。
ところで、サマーが文字通りの「舞台」になってるんだけど、よくおとなしくしてるね。
このままってことはさすがにないと思うけど……。
そういえば、サマーを捜してるはずのトップくんは今どこに……。