『アンデッドアンラック』(No.124 アンディ) 感想(「不運」を喜べ)

TVアニメ化発表の『ジャンプ』表紙!
アンディと風子ちゃん、ちょっとアニメのティザービジュアルに寄せてる?
ジーナさんを描いてくださってありがとうございます!
あと、こっそりVサインしてる安野先生がかわいい。

そして、巻頭カラーの方はユニオン勢ぞろい+安野先生+リップ+ラトラ。
ちゃんとボイドもいるぜ!

右から鉛筆描きではじまって、中央でGライナーでのいつもの塗りになって、左側はデジタルでのアニメ塗りになってるのおもしろい。
これきっと、描いてる手は安野先生のものだよね。

巻頭カラーでいつもキャラを詰め込みまくるの、できるだけたくさんのキャラを晴れ舞台に乗っけてあげたいんだろうな、という感じがしてうれしい。

あと、ジュイスさんもニコもリップも笑ってくれてるのうれしい。
この3人は最近、つらい表情が多かったから。


アンディは墓から生まれたのか。
ジュイスさんはさすがに埋めないだろうから、アンディをあの教会に放置しといたら、戦いに巻き込まれて、状況的に死んだと思われて、埋葬されちゃったのかな。

「オレには何もなかったんだな」のところのアンディの表情がうつろでさびしい。

アンディはヴィクトル本人も意識しないところでうみだされた別人格。
アーティファクトの影響から逃れるために、自分であって自分でない存在をつくりだす、というのは九能明が安野雲を使ったのと似たような感じだな。
安野先生の件で、すでにヴィクトルとアンディの構造(?)は示唆されてたのか。

1話目に出てきたアンディの記憶の断片はもともとはヴィクトルのものか。
あれはアンディにとって、心のよすがだったのかもなあ。
忘れているだけで、どこかに自分のルーツがあるはずなんだ、という。


過去のアンディが、傷の治りが異様にはやい人、程度の扱いですんでたのは、本人が「不死」を認識していなかったからなんだろうな。
今のアンディは再生をコントロールしていろいろなことをやってるけど、意識していなければわりとゆっくり再生なんじゃないかな。


ニコがアンディに拷問してる時、なんかつまらなそうな顔してる。
実際、何やっても死なない人に痛みを与えるだけ、ってニコの方が拷問受けてるみたい。

2話でユニオンに捕らえられたら拷問される、みたいなこと風子ちゃんに言ってたのは、もしかして風子ちゃんを引き下がらせるために大げさなこと言ったのかな。


「殺すかよ」に「にがすかよ」ってルビふられてるのがいかにもアンディ。
死に逃げられないアンディにとって、殺してやることは、逃がしてやることか。
そういえばヴィクトルがジュイスさんを殺そうとしたのは、逃がしたかったからだったな。

仲間を失い続け、見送り続け、絶望の日々の果てに出会えた「不運」。
アンディは絶望ばかりだった過去を風子ちゃんとジュイスさんに語り、でもそのすべてを喜びでラッピングできたのだ、と高らかに宣言した。

これは否定を肯定する物語なのだな、と再認識した。

よかった。
今のアンディは喜びにあふれている。
「不死」の力で自分の「喜び」を守れることに感謝している。
よかった。
なんかもう、ジュイスさんと一緒に泣いてしまった。


124話目にしてサブタイトルが「アンディ」。そして、ついに「UNDEAD」と「UNLUCK」のデカフォントが登場した。
でもそこに「-不死-」と「-不運-」という文字は乗っけられていないのは、その前のページでジュイスさんが「アンディ」と「ふうこ」ってルビを振ったからかな? とか思ってみたり。


ところで、本当になんでまだマグマあるんです?
それともあれはマグマっぽい別のものなの?